【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、原油価格の高騰や半導体不足の長期化などがありましたが、新型コロナウイルス感染症との共存、克服が進む中で、企業収益、生産、設備投資において持ち直しの動きがみられました。今後については、人流の回復とともに、景気の緩やかな回復が見込まれますが、ウクライナ情勢の長期化や円安による物価上昇等、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような経営環境のもと、当社グループは「TPS(トータル・パッケージング・ソリューション)提案」により顧客満足を徹底的に追求するとともに、全社をあげてイノベーション活動に取り組み、業績向上に努めてまいりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、大幅な原材料等の値上がりに対処するため販売価格を修正したこと、および業務用鶏卵トレーの需要回復や、前期における海外重包装袋部門の子会社への移管による会計期間の差により、107億36百万円(前年同期比13.5%増)と増収となりました。また、営業利益は7億10百万円(前年同期比8.1%増)、経常利益は8億91百万円(前年同期比13.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億30百万円(前年同期比22.3%増)となりました。増益の主な要因は、連結子会社のCORE PAX(M)SDN.BHD.での価格修正が進んだこと、および主に当社において円安の進行による為替差益が増加したことによるものです。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(緩衝機能材事業)
パルプモウルド部門は、事務機器用およびりんご用トレーが減収となりましたが、業務用鶏卵トレーの需要回復や、外食向け持ち帰り用トレーが引き続き堅調に推移したことにより増収となり、パルプモウルド部門の売上高は27億84百万円(前年同期比10.6%増)となりました。
段ボール部門は、農業分野が順調に推移し、売上高は15億48百万円(前年同期比4.8%増)となりました。
成型部門は、売上高は樹脂成型品と宙吊り式包装容器(ゆりかーご)をあわせて5億43百万円(前年同期比38.5%増)となりました。
その結果、当事業の売上高は48億76百万円(前年同期比11.2%増)となり、セグメント利益は4億81百万円(前年同期比2.8%減)となりました。
(包装機能材事業)
フィルム部門は、食品容器用ポリスチレンフィルムの原材料価格値上がりに伴う販売価格の修正により、売上高は22億41百万円(前年同期比7.2%増)となりました。
重包装袋部門は、国内は、自動車の減産に伴う合成樹脂向けの需要減により減収となりました。海外は、原材料価格値上がりに伴う販売価格の修正に加え、海外重包装袋部門の子会社への移管による会計期間の差により増収となり、重包装袋部門の売上高は34億43百万円(前年同期比23.4%増)となりました。
その結果、当事業の売上高は56億85百万円(前年同期比16.4%増)となり、セグメント利益は5億54百万円(前年同期比10.6%増)となりました。
(その他)
売上高は1億74百万円(前年同期比8.8%減)となり、セグメント利益は23百万円(前年同期比17.4%増)となりました。
(注)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、情報関連事業、デザイン関連事業、不動産賃貸事業等を含んでおります。
また、財政状態については、当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて10億97百万円増加し、253億3百万円となりました。
流動資産については、原材料及び貯蔵品、商品及び製品の増加等により前連結会計年度末に比べて7億61百万円増加しております。固定資産については、その他の有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べて3億35百万円増加しております。
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は89億28百万円となり、前連結会計年度末に比べて4億51百万円の増加となりました。流動負債については、その他の流動負債の増加等により、前連結会計年度末に比べて4億99百万円増加しております。固定負債については、長期借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べて48百万円減少しております。
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は163億75百万円となり、前連結会計年度末に比べて6億46百万円の増加となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1億41百万円増加し、77億62百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、7億35百万円(前年同期比2億2百万円の減少)となりました。主な収入項目は、税金等調整前四半期純利益8億82百万円、主な支出項目は、法人税等の支払額2億46百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、4億54百万円(前年同期比2億5百万円の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4億56百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1億59百万円(前年同期比28百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額1億37百万円等によるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は73百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設の計画は、次のとおりであります。
会社名
事業所名
(所在地)
セグメント
の名称
設備の内容
投資予定額
資金調達方法
着手年月
完了予定
年月
完成後の増加能力
総額
(百万円)
既支払額
(百万円)
提出会社
フィルム事業部
鞍手工場
包装機能材
事業
フィルム製品
製造設備
817
97
自己資金
2022年
6月
2023年
11月
-