【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和から個人消費は持ち直し傾向にありますが、円安による交易条件の悪化や資源価格の高騰を背景にした物価高により、先行き不透明な状況が継続しております。
外航海運業界は、コンテナ船社を中心に引き続き活況を呈していますが、新造船建造に関しては、環境規制を考慮した新燃料船の開発・発注は進められているものの、鋼材価格の急騰やマーケットの先行き不透明感から大量発注という動きには繋がっておりません。一方、当社2サイクルエンジンの対象である近海船市場は主にバイオ発電向け荷物(PKS)の増加により市況が大きく回復しており、この流れを受けて元々船齢的に代替建造のニーズがあった近海船の発注隻数が増加しておりますが、この傾向がいつまで続くか今後の市況に左右される状況になっております。
当社の主要マーケットである内航海運業界におきましては、鋼材価格の急騰による大幅な船価上昇により、多くの案件で船価と用船料がマッチしない状況が発生し、建造隻数は伸び悩んでおります。また、海外案件につきましても、多くの船主が鋼材価格(船価)の推移を見極めるべく様子見されていましたが、最近になって中国、韓国ともに鋼材価格が値下がりに転じているとみられ、新造船建造計画を再開する船主も散見されますので、今後の盛り返しに期待したいところです。
このような企業環境のもと、当第2四半期累計期間の経営成績につきましては、受注高は、主機関が減少し、部分品が増加したことにより前年同期比0.9%減の4,733百万円となりました。売上高は、部分品が海外売上の回復により増加したものの、主機関の売上減をカバーできず、同10.9%減の4,303百万円となりました。受注残高は、主機関の受注高が減少したため、同6.3%減の3,514百万円となりました。
損益面につきましては、部分品の売上が回復し、舶用事業以外の鋳造・金属機械加工(CMR)の受注にも努めましたが、主機関出荷減による生産減少をカバーできず、営業利益は337百万円(前年同期比7.2%減)、経常利益は361百万円(同5.7%減)となり、四半期純利益は248百万円(同5.9%減)となりました。
事業区分別では、主機関の売上高は、国内・輸出とも減少し1,970百万円(前年同期比29.6%減)となりました。部分品・修理工事は輸出が回復し2,333百万円(同15.0%増)となりました。
②財政状態の分析
当第2四半期会計期間末における流動資産は10,773百万円となり、前事業年度末に比べ74百万円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が269百万円減少したものの、製品が325百万円増加したことによるものであります。固定資産は9,270百万円となり、前事業年度末に比べ183百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が75百万円、投資有価証券が109百万円増加したことによるものであります。この結果、総資産は20,044百万円となり、前事業年度末に比べ257百万円増加いたしました。
当第2四半期会計期間末における流動負債は3,339百万円となり、前事業年度末に比べ81百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が18百万円、電子記録債務が82百万円減少したものの、契約負債が182百万円増加したことによるものであります。固定負債は3,105百万円となり、前事業年度末に比べ43百万円増加いたしました。これは主に退職給付引当金が44百万円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は6,445百万円となり、前事業年度末に比べ124百万円増加いたしました。
当第2四半期会計期間末における純資産合計は13,598百万円となり、前事業年度末に比べ132百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が119百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は67.7%(前事業年度末は67.9%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ40百万円減少し、4,311百万円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果400百万円資金の増加(前年同期は761百万円の増加)となりました。これは主に、棚卸資産の増加262百万円があったものの、税引前四半期純利益の計上361百万円、売上債権の減少322百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、318百万円(前年同期は1,765百万円の収入)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1,800百万円があったものの、定期預金の預入による支出1,800百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出220百万円、投資有価証券の取得による支出100百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、122百万円(前年同期は116百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払128百万円があったことによるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期累計期間における研究開発活動の金額は、35百万円であります。
なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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