【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2021年4月1日~2021年9月30日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から大幅なマイナス成長となりましたが、ワクチン接種率の増加に伴い、回復の兆しが見えております。わが国経済におきましては、段階的な経済活動の再開やワクチン接種の普及などの明るい兆しも見えてきておりますが、製造業では半導体部品を始めとする一部の製造部品の不足により、生産活動が停滞するといった悪影響が顕在化してきており、先行きは不透明な状況で推移しました。
当社の事業に関連する業界におきましては、部品調達が不安定ではありますが、国内の設備投資は、回復基調で推移しました。また、海外では中国をはじめ、アジア、米国、欧州で需要は回復しました。
このような市場環境のもと、当社グループは2024年3月期を最終年度とする第3期中期経営計画を策定し、経営管理基盤と人材育成の仕組みを再構築し、コーポレートガバナンス体制の更なる強化を進める経営基盤の刷新と強化に取り組んでおります。また、自社・顧客・社会が持続的に成長できる仕組みと体制を整備する持続的成長に向けた事業活動を推進し、収益構造の改善に取り組んでおります。
この結果、当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、受注高は17,941百万円(前年同四半期比67.7%増)、売上高は15,876百万円(同62.3%増)となりました。このうち、国内売上高は3,629百万円(同21.3%増)、海外売上高は12,247百万円(同80.3%増)となり、海外比率は77.1%となりました。
利益につきましては、売上高が回復したことから、営業利益は718百万円、経常利益は801百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は451百万円となりました。
製品別の売上の状況は、次のとおりであります。
1.射出成形機
射出成形機につきましては、国内は雑貨や容器類などの生活用品や医療機器関連が増加しました。また、海外におきましては、中国でのIT電子機器や医療機器関連の小型機が増加しました。また、アジアでの自動車関連や欧州における生活用品関連の中大型機が増加しました。その結果、売上高は12,616百万円(前年同四半期比68.9%増)となりました。
2.ダイカストマシン
ダイカストマシンにつきましては、国内は自動車関連の需要は回復し増加しました。海外におきましては、中国やアジアで自動車関連が増加しました。その結果、売上高は3,260百万円(前年同四半期比40.9%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、21,229百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,716百万円増加しました。これは、主に棚卸資産の増加1,111百万円及び売上債権の増加610百万円があったことによるものであります。
固定資産は、8,706百万円となり、前連結会計年度末に比べて358百万円減少しました。これは、主に有形固定資産の減少171百万円及び繰延税金資産の減少122百万円があったことによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、8,310百万円となり、前連結会計年度末に比べて897百万円増加しました。これは、主に1年内返済予定の長期借入金の減少100百万円があったものの、仕入債務の増加921百万円があったことによるものであります。
固定負債は、2,861百万円となり、前連結会計年度末に比べて174百万円減少しました。これは、主に長期借入金から1年内返済予定の長期借入金への振替による減少100百万円及び退職給付に係る負債の減少74百万円があったことによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、18,764百万円となり、前連結会計年度末に比べて634百万円増加しました。これは、主に配当を行ったことによる利益剰余金の減少102百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加451百万円及び為替換算調整勘定の増加225百万円があったことによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、7,152百万円となり、前年同四半期連結累計期間末(7,791百万円)と比べて639百万円減少しました。当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、358百万円の収入(前年同四半期は2,131百万円の収入)となりました。これは主に、棚卸資産の増加1,023百万円があったものの、仕入債務の増加832百万円、税金等調整前四半期純利益803百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、252百万円の支出(前年同四半期は909百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出212百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、303百万円の支出(前年同四半期は1,556百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出200百万円があったことによるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は336百万円であります。