【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。
そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明は、売上高については前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。
詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種などの進行により、一部では景気回復の兆しがあったものの、世界情勢の混乱や急激な円為替相場の変動に伴う全面的な資源高、物価上昇など懸念材料も多く不透明な状況が続いております。
当社グループの主要取引先である薬局業界におきましては、2022年4月の医療制度改定が後押しに、医療機関などの窓口でマイナンバーカードまたは健康保険証により、オンラインにて資格情報を確認できるシステムの導入が2023年4月の原則義務化(2023年9月まで経過措置が適用)に向け、加速しております。更に、2023年1月よりオンライン資格確認システムを利用し、現在紙で行われている処方箋の運用を電子で実施する仕組みの開始など医療分野のデジタル化に対応する動きがより一層強まります。その中、当社グループはオンライン資格確認システム設置に必要な部材、人員を確保のうえ、導入予定のお客様への設置を拡大しております。
また、当社グループは2022年7月に介護/福祉事業所向けの業務支援システム「MAPs for NURSING CARE」を発売し、2022年12月に薬局向け業務支援システム「MAPs for PHARMACY DX」のサービスを開始いたしました。それに合わせ、当社グループの認知度向上と次世代製品MAPsシリーズの拡販を図るため、視聴率が高いFIFAワールドカップと年末TV番組に当社グループ初のTVCMを行いました。今後も医療介護分野の“DX”を支えるべく、市場シェアの拡大に向けて社内組織体制の再構築とデジタルマーケティングを実施してまいります。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高16,919百万円、営業利益2,395百万円(前期比28.1%増)、経常利益2,791百万円(同7.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,893百万円(同3.5%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(調剤システム事業)
調剤システム事業につきましては、オンライン資格確認システムの導入設置拡大による初期売上高及びお客様数の増加に伴う課金売上高が増加しております。
当社は、薬局の急激な変化に対応し、薬局の“DX”による患者サービスを中心とした薬局経営を支援するため、2019年にリリースした「MAPs for PHARMACY」のコンセプトリニューアルを通じて、「MAPs for PHARMACY DX」のサービスを開始いたしました。
この結果、当連結会計年度の調剤システム事業は、売上高13,530百万円、営業利益3,031百万円(前期比63.6%増)となりました。
(医科システム事業)
医科システム事業につきましては、全国的な販売チャネルの拡充を図るべく、クリニックの市場開拓を従来の手法に加え、Webマーケティングを活用し幅広いアプローチを行っております。
オンライン資格確認システムの導入設置拡大により初期売上高の増加に加え、「MAPs for CLINIC」などの導入によるお客様数の着実な増加により、課金売上高も順調に伸びております。一方、医科システム市場におけるシェア拡大に向けた取り組みにより、販管費も増加しております。
この結果、当連結会計年度の医科システム事業は、売上高2,202百万円、営業損失409百万円(前期営業利益22百万円)となりました。
(介護/福祉システム事業)
介護/福祉システム事業は、ライセンス数の増加による課金売上高は堅調に推移しておりますが、前期に大型案件の受注があったため、初期売上高は減少しました。また、「MAPs for NURSING CARE」の発売に伴う減価償却が開始したと共に、販売拡大に向けた取り組みにより、販管費も増加しております。
この結果、当連結会計年度の介護/福祉システム事業は、売上高539百万円、営業損失211百万円(前期営業損失12百万円)となりました。
(その他の事業)
子会社のキャッシュレス事業においては、売上高は増加しましたが、薬局事業においては新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、売上高及び営業利益は共に減少しております。
この結果、当連結会計年度のその他の事業は、売上高713百万円、営業損失42百万円(前期営業損失27百万円)となりました。
(上記セグメント別の売上高及び営業利益(損失)は、セグメント間の内部取引消去前の金額であります。)
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ591百万円増加し、8,881百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,472百万円となりました。これは主に、当連結会計年度の堅調な業績に伴い税金等調整前当期純利益が2,789百万円、減価償却費を873百万円計上したものの、法人税等の支払額が1,027百万円および賞与引当金の減少額が118百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は577百万円となりました。これは主に、投資不動産の賃貸による収入が1,054百万円あったものの、関係会社株式の取得による支出が460百万円、投資有価証券の取得による支出が322百万円、ソフトウェア開発に係る無形固定資産の取得による支出が392百万円、貸付けによる支出が211百万円および投資不動産の賃貸による支出が220百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は1,319百万円となりました。これは主に、配当金の支払額が781百万円、自己株式の取得による支出が499百万円あったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
該当事項はありません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
前年同期比(%)
調剤システム事業(百万円)
4,624
114.7
医科システム事業(百万円)
510
71.7
介護/福祉システム事業(百万円)
9
52.2
その他の事業(百万円)
380
94.1
合計(百万円)
5,525
106.9
c.受注状況
該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
前年同期比(%)
調剤システム事業(百万円)
13,530
-
医科システム事業(百万円)
2,202
-
介護/福祉システム事業(百万円)
539
-
その他の事業(百万円)
713
-
報告セグメント計(百万円)
16,986
-
調整額(百万円)
△66
-
合計(百万円)
16,919
-
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は16,919百万円となりました。これは主に2023年4月に原則義務化(2023年9月まで経過措置が適用)となるオンライン資格確認システムの導入に向けて、初期売上高が増加したことに加え、「MAPs for PHARMACY」及び「MAPs for CLINIC」、「MAPs for NURSING CARE」のお客様数が着実に増加したことにより課金売上高が順調に推移したことによるものであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は8,275百万円となりました。これは主に「MAPs for PHARMACY」及び「MAPs for CLINIC」の維持保守費用に加え「MAPs for NURSING CARE」の発売に伴ってソフトウェアの減価償却及び維持保守費用等の製造原価が増加したことことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は5,879百万円となりました。これは主に当社グループ初のTVCMを行ったことにより広告宣伝費が増加したことと雇用促進による従業員の増加により人件費が増加したことによるものであります。
この結果、営業利益は2,395百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は1,083百万円となりました。これは本社ビルのテナント事業が引き続き堅調であったことによるものであります。また営業外費用は687百万円となりました。これはテナント事業に係る減価償却及び維持費に加えて、持分法適用関連会社に対する投資損失が発生したことによるものであります。
この結果、経常利益は2,791百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益の計上はありませんでした。また、特別損失2百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,893百万円となりました。
b.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は13,849百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,274百万円増加いたしました。これは主に、業績が堅調に推移したことに伴い、現金及び預金が591百万円、商品及び製品が396百万円、受取手形及び売掛金が205百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は12,500百万円となり、前連結会計年度末に比べ265百万円増加いたしました。これは主に、新規取得等により投資有価証券が585百万円増加したこと、介護/福祉事業所向け業務支援システム「MAPs for NURSING CARE」の本格稼働に伴いソフトウェアが180百万円増加した一方、ソフトウェア仮勘定が270百万円減少し、減価償却等により投資不動産が213百万円、のれんが97百万円それぞれ減少したこと、その他投資が78百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は26,349百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,540百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は4,944百万円となり、前連結会計年度末に比べ777百万円増加いたしました。これは主に、業績が堅調に推移したことに伴い支払手形及び買掛金が546百万円、未払金が491百万円増加し、「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴い、その他流動負債が1,204百万円減少し、契約負債が999百万円増加したことによるものであります。固定負債は1,901百万円となり、前連結会計年度末に比べ85百万円増加いたしました。これは主に、リース債務が72百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は6,846百万円となり、前連結会計年度末に比べ863百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は19,503百万円となり、前連結会計年度末に比べ677百万円増加いたしました。これは主に、業績が堅調に推移したことにより利益剰余金が1,083百万円増加し、自己株式の取得等により自己株式が477百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は73.7%(前連結会計年度末は75.5%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資金需要)
当社グループの運転資金需要のうち、主なものは当社グループが保有する販売用ソフトウェアの維持に係る人件費及び外注加工費等、販売活動やお客様のサポートに係る人件費をはじめとする販売費及び一般管理費、並びに商品仕入等であります。
(資金調達と流動性マネジメント)
当社グループの運転資金につきましては、主に、内部資金及び金融機関からの借入により調達しております。
b.キャッシュ・フロー状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
c.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d.経営方針・経営戦略等
当社グループが定めている経営方針・経営戦略等につきましては、以下のとおりであります。
当連結会計年度において、当社グループは、積極的な変革に挑みつつ、安定した経営を実現していくために高収益企業を目指しており、営業利益の増額と、ROE(株主資本当期純利益率)を重要な経営指標と考えております。なお、営業利益につきましては、2022年2月9日に公表しております決算短信における「2022年12月期の連結業績予想」の営業利益2,003百万円に対して、実績は2,395百万円(予算比119.5%)となりました。また、ROEにつきましては、毎月開催しております取締役会において評価を行っており、順調に推移していることを確認しております。
2022年2月9日公表の新中期経営計画につきましても、新型コロナウイルスの影響等を鑑み、計画策定ができると判断した時点で、変更が必要となれば開示する予定であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
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