【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウィズコロナに向けた各種政策により景気は回復傾向にあるものの、年末にかけての新型コロナウイルス感染症の再拡大や原材料の高騰、円安などの影響により、依然として景気の先行きは不透明な状態が続いております。このような事業環境のもと、当社グループは2020年4月にスタートした「持続的発展のための企業基盤向上」、「事業環境変化に対応できる収益基盤の確保」を骨子とした「中期経営計画(2020年度~2022年度)」の仕上げの年として計画達成に引き続き取り組んでおります。また、自社発電所において発生した二酸化炭素を回収し、農業で利活用する循環型社会への貢献のため、かねてより計画を進めてまいりました小型二酸化炭素回収装置の商業運転を6月に開始いたしました。さらに、当社の技術を林業に活用する新工法開発や風力発電設備のリプレースなど新たな取り組みを進めております。その結果、当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、受注高86,124百万円(前年同期比11.7%増)、売上高91,015百万円(前年同期比1.5%増)、うち海外工事は8,748百万円(前年同期比144.5%増)となりました。利益面につきましては、営業利益11,230百万円(前年同期比59.8%増)、経常利益11,985百万円(前年同期比30.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益8,364百万円(前年同期比34.9%増)となりました。セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
(建設工事部門)受注高は、環境保全設備工事が増加したことにより、部門全体として増加し、31,194百万円(前年同期比5.7%増、構成比36.2%)となりました。売上高は、事業用火力発電設備工事および製鉄関連設備工事が減少したことにより、部門全体として減少し、32,485百万円(前年同期比13.1%減、構成比35.7%)となったものの、セグメント利益は海外工事が増加したことにより3,682百万円(前年同期比118.8%増)となりました。
(補修工事部門)受注高は、原子力発電設備工事が減少したものの、製鉄関連設備工事および環境保全設備工事が増加したことにより、部門全体として増加し、54,930百万円(前年同期比15.4%増、構成比63.8%)となりました。売上高は、自家用火力発電設備工事が減少したものの、事業用火力発電設備工事および製鉄関連設備工事が増加したことにより、部門全体として増加し、58,529百万円(前年同期比11.8%増、構成比64.3%)となり、セグメント利益は10,375百万円(前年同期比34.2%増)となりました。
資産、負債及び純資産の状況(イ) 資産流動資産は、受取手形・完成工事未収入金及び契約資産が6,305百万円減少したものの、現金預金が14,056百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて5,896百万円増加し95,527百万円となりました。固定資産は、繰延税金資産が397百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて56百万円減少し42,050百万円となりました。
(ロ) 負債流動負債は、契約負債が1,532百万円増加したものの、支払手形・工事未払金が1,105百万円および未払法人税等が1,070百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて1,633百万円減少し32,242百万円となりました。固定負債は、長期借入金が351百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて300百万円増加し17,739百万円となりました。
(ハ) 純資産純資産は、利益剰余金が6,454百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて7,172百万円増加し87,596百万円となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は403百万円であります。なお、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し新型コロナウイルス感染拡大による社会経済活動の制限はほぼ解消される見込みであり、物価高騰への対応、円安を活かした国内外での経済活動などについての対応は急務であるものの、景気は緩やかな回復にとどまることが予想されます。 電力業界では、燃料調達や電力の需給ひっ迫の問題があるなかで、安定供給確保とカーボンニュートラルの実現の両立に向けて取り組んでいくとともに、国民生活や経済活動の基盤を支えるエネルギー政策について、安全性を大前提とした安定供給、経済効率性および環境への適合を目指すS+3Eを重要視した取り組みがさらに進められると思われます。当社グループといたしましては、2050年のカーボンニュートラルを見据え、ベースとなるEPC(注1)事業の拡大、O&M(注2)案件、火力発電設備の燃料転換工事、廃止措置工事などの技術革新に経営資源を集中して中長期的に取り組んでまいります。また、生産性・作業効率向上を目的としてDXを活用した投資にも力を入れ、時代の変革に対応する企業体制の構築を推進してまいります。一方、社内においては、女性管理職候補者や施工管理者の育成に引き続き取り組むほか、昨年設置した任意の指名・報酬諮問委員会により手続きの公平性、透明性および客観性を担保しつつ、情報セキュリティの強化と社内規程、運用ルールの継続的改善に取り組むことにより内部統制の充実を図り、さらなる収益力の拡大と安定的な株主還元を目指してまいります。(注1)EPC:Engineering(設計)、Procurement(調達)、Construction(建設)(注2)O&M:Operation(運転)、Maintenance(定期検査工事、日常保守)
(5) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事施工のための外注費用および人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。これら短期的な運転資金に対しては自己資金により賄っており、不足が生じた際はコミットメントラインに基づく借入、社債、および長期借入金により調達することとしております。また、西風新都バイオマス発電所の建設費用等、設備投資資金需要に対しては自己資金および長期借入金により調達することとしております。なお、西風新都バイオマス発電所建設費用の資金調達においては、取引銀行2行とコミット型シンジケートローン契約を締結し、融資限度額である50億円の借入を実行し、現在返済中であります。また、当社グループでは、資金の短期流動性を確保するため、シンジケート銀行団と130億円のコミットメントライン契約を締結し流動性リスクに備えております。
