【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度(2022年1月1日~2022年12月31日)においては、新型コロナウイルス感染症の再拡大、資源価格や燃料価格の急騰、また為替レートの急激な変動などに見舞われながらも、国内外の経済活動は徐々に回復の兆しを見せ、本格的な経済活性化が期待される状況となっております。そうしたなか、当社グループはお客様、取引先ならびに従業員の感染防止と安全確保を最優先に取り組みながら、主力の物流事業における3PL、4PLビジネスの獲得と、ネット通販などの物流需要拡大に応えるべく積極的な対応を図ってまいりました。 また、М&Aを軸とする当社の成長戦略において、SBSグループ各社相互間のシナジーを発揮させることで、当社グループのサービスラインナップをさらに拡充し、社会の物流ニーズを強固にサポートする体制を整えました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況 a. 経営成績 当連結会計年度の業績については、海外事業における海上・航空運賃の高騰、為替影響のほか、電子機器、EC関連などの国内物流量の増加に伴ってグループ各社の物流事業が堅調であったことから、売上高は前連結会計年度より519億96百万円増(+12.9%)の4,554億81百万円、営業利益は同11億37百万円増(+5.5%)の218億44百万円、経常利益は同9億14百万円増(+4.5%)の214億4百万円となり、売上高、営業利益、経常利益の各指標とも5期連続で過去最高値を更新しました。 また、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、2022年6月30日に当社連結子会社の物流施設(SBSフレック株式会社阿見第二物流センター)で発生した火災に関連した火災損失を特別損失として計上しましたが、当該火災により焼失・毀損した固定資産に対して支払われた保険金の受取金額のうち、上記の火災損失に対応した金額を特別利益に計上したこと等により、同9億42百万円増(+8.7%)の117億32百万円となり、こちらも4期連続で過去最高値を更新することとなりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりです。
(物流事業) 主力の物流事業では、既存顧客との取引拡大に加え、高い物流機能を求める新規顧客の獲得に注力しました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で大きく落ち込んだ企業間物流が海外を含めて回復したことや、即日配送事業におけるネット通販需要の取り込み等により、当期における物流事業の売上高は前連結会計年度より549億59百万円増(+14.5%)の4,332億95百万円、営業利益は傭車費、燃料費の増加や新制服導入費用の計上等があり、同1億23百万円減(△0.8%)の154億23百万円となりました。
(不動産事業) 不動産事業は、開発事業と賃貸事業で構成されております。開発事業では、グループの3PL、4PL事業を推進するために、顧客の物流ニーズに合った大型倉庫を土地の取得から建設まで一貫して行います。賃貸事業では、グループで保有する倉庫、オフィスビル、レジデンス等から賃貸収益を得ています。当社は、将来の投資に向け物流不動産を流動化し資金を回収しており、流動化に伴い計上する収益は不動産事業に含めております。 当期の物流不動産流動化の実績として、横浜金沢物流センター(横浜市)の信託受益権の一部譲渡を実施しております。当期における不動産事業の売上高は前連結会計年度より36億19百万円減(△21.2%)の134億23百万円、営業利益は同50百万円減(△0.8%)の62億82百万円となりました。
(その他事業) その他事業の主なものは、人材派遣事業、マーケティング事業、太陽光発電事業及び環境事業です。当期におけるその他事業の売上高は前連結会計年度より6億56百万円増(+8.1%)の87億62百万円、営業利益は同32百万円減(△7.5%)の4億2百万円となりました。
b.財政状態 資産、負債及び純資産の主な増減要因は以下のとおりです。
(資産) 当連結会計年度における総資産は2,968億98百万円となり、前連結会計年度末に比べ197億1百万円増加しました。これは主に、現預金、売掛金および棚卸資産の増加等によるものです。
(負債) 負債は2,047億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ82億36百万円増加しました。これは主に、短期借入金の増加等によるものです。
(純資産) 純資産は921億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ114億64百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加、並びに非支配株主持分の増加等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という) は、前連結会計年度末に比べ88億73百万円増加し、326億68百万円となりました。各キャッシュ・フローの主な増減要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は224億7百万円(前連結会計年度末は274億72百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益の増加等、収益力の底上げを主因としたものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により使用した資金は158億95百万円(前連結会計年度は223億43百万円の支出)となりました。これは主に、車両や設備等の固定資産の取得によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により得られた資金は4億89百万円(前連結会計年度は92億78百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済支出152億94百万円、配当金支払い21億84百万円等があった一方で、長期借入による収入150億円及び短期借入金の純増55億19百万円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績及び受注実績当社グループは、物流事業を中核とするサービスの提供が主要な事業であるため、記載を省略しております。
b. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(百万円)
前期比(%)
物流事業
433,295
114.5
不動産事業
13,423
78.8
その他事業
8,762
108.1
合計
455,481
112.9
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(百万円)
割合(%)
金額(百万円)
割合(%)
㈱リコー及びそのグループ会社
45,549
11.3
60,481
13.3
3 当連結会計年度における販売実績の著しい変動の要因は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績」に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報にもとづき、会計上の見積りを行っていますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果とは異なる場合があります。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載しております。
④ 資本の財源及び資金の流動性について 当社グループの主たる運転資金は、傭車費、外注費、人件費等の売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要といたしましては、車両の経常的な更新、子会社・関連会社株式の取得等によるもの及び物流施設の自社開発に伴う用地取得、建設工事代金、設備投資等があります。 資金の財源につきましては、当面の資金需要と設備投資計画に則り自己資金と金融機関からの借入金により調達しております。当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、326億68百万円となり、有利子負債残高は1,040億95百万円となっております。 当社グループは、グループ全体の資金を有効活用するため、キャッシュ・マネジメント・システムを採用しており、連結子会社の支払い代行業務を行う他、連結子会社の報告にもとづき、グループにおける重要な資金繰りの状況について把握しております。また、取引銀行において、借入金の与信枠の設定を受けており、必要な資金を速やかに確保する基盤を整えております。
⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について 当社グループは、中長期的な視点から事業の持続的成長、収益力及び資本効率の向上を図る方針であります。また、重要な事業戦略、投資戦略の一環として、物流施設の自社開発と流動化サイクルを計画的に循環させることで、3PL及び4PL事業の安定的成長を図る独自のビジネスモデルを推進しております。このことから、積極的な投資活動と財務健全性の維持という両側面の均衡を保つことを重視しており、目標とする自己資本比率を30%と設定し、これを判断指標と位置づけております。当連結会計年度の自己資本比率は、23.7%(前連結会計年度比+1.8%)となっており、引き続き財務の健全性を意識した事業運営を行い、投資と回収の最適なバランスを実現してまいります。
