【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況①経営成績の分析当第3四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が徐々に緩和され、国内外で景気持ち直しの傾向が見られたものの、ロシア・ウクライナを発端とする地政学リスクの顕在化や原油価格の高騰、円安進行は継続しており、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。 デジタルマーケティング市場において、ウィズコロナの中、世界中の人々がインターネットに費やす時間が増えており、人々の情報の収集・発信・交換手段としてのソーシャルメディアの重要性は、これまで以上に高まっております。このような中、当社グループは、データ分析のテクノロジーを強みとし、顧客のソーシャルメディアマーケティングを支援するビジネスを、拡大する事業と位置づけ注力しております。一方で、インターネットはWeb2.0からWeb3へパラダイムシフトする変化のタイミングであると考えております。 そのような環境において、当社は既存のソーシャルメディアマーケティング支援事業の「深化」に努めると同時に、新規事業の「探索」の位置づけとして、先んじて2018年からWeb3の基盤となるブロックチェーン技術の調査・研究に取り組んでまいりました。このインターネットのパラダイムシフトを次のチャンスとするための取り組みとして、Web3関連への投資事業を立ち上げ、当事業を行う子会社としてNonagon Capitalを5月24日に設立しております。 当社グループは、Nonagon Capitalの設立に伴い、第2四半期連結会計期間より、報告セグメントに、「Web3関連事業」を設けております。 なお、10月18日に当社の連結子会社である株式会社トレンド Express(以下、「トレンドExpress」)の保有株式をトレンドExpressに譲渡することを決議し、株式譲渡に伴いトレンドExpressは当社の連結子会社から除外されることとなりました。詳細は10月18日に適時開示しております「連結子会社の異動及び商号変更に関するお知らせ」をご参照ください。
当第3四半期連結累計期間のセグメント毎の経営成績は次のとおりです。
(ソーシャルメディアマーケティング支援事業)
「ソーシャルメディアマーケティング支援事業」は、SNSマーケティング支援事業、クロスバウンド事業及び DaaS事業の3つの事業区分により構成されております。
a.SNSマーケティング支援事業当事業は、主に日本国内向けのSNSマーケティング支援から成り立っており、その主なサービスは、SNS広告・SNS運用コンサルティングと、SNSの分析ツールである「クチコミ@係長」などであります。これらのサービスは、当社が保有する膨大なデータと、長年に亘り蓄積してきたSNS分析・運用ノウハウで、分析から施策立案、効果測定までを一気通貫でサポートするものです。
当事業の売上高は1,445百万円(前年同期比8.3%増)となりました。これは主に、拡大する事業と位置づけているビジネスである、SNS広告・SNS運用コンサルティングが引き続き好調だったことによるものであります。ウィズコロナにおける新しい生活様式の中で、SNSマーケティングの重要性が高まっていると同時に、順調に実績を積み上げている当社サービスへの顧客からの評価が高まっていることによるものと考えております。一方で、当第3四半期連結会計期間においても、円安や原材料高の影響による顧客企業の販管費抑制が顕在化しており、不透明な事業環境に左右されない成長のために、顧客ポートフォリオの拡充や当社のSNSマーケティング支援事業とシナジーのあるマーケティング・広告サービスを提供する企業との業務提携といったサービスラインナップの拡充にも取り組んでおります。なお、SNS分析ツールについては、営業人員をSNS広告・SNS運用コンサルティングに集中しているため、前年同期と比較し減少となりました。
b.クロスバウンド事業当事業は、主にソーシャル・ビッグデータを活用した日本と中国をつなぐクロスバウンドの消費行動の分析と、これを強みとするプロモーション支援、越境ECサービスから成り立っております。 当第3四半期連結累計期間においては、中国国内の新型コロナウイルス感染症拡大による一部都市のロックダウンによる影響はあるものの、徐々に影響が緩和され、売り上げが回復しております。また9月は中国の独身の日(11月11日)に向けた売り上げが増加したことにより、当事業の売上高は2,527百万円(前年同期比48.0%増)となりました。
c.DaaS事業当事業は、主にSNSデータアクセス権の販売から成り立っております。当事業の売上高は1,575百万円(前年同期比23.6%増)となりました。これは、今期より取り組んでいるSNSデータアクセス権の価格改定により既存顧客の単価が上昇したこと、またDaaS事業は米国の子会社が行っているため、円安による売上高増の効果が継続しているためです。当社の米国子会社であるEffyis,Inc.は引き続き、世界中のソーシャル・ビッグデータを保有するメディアとの間で良好な関係を維持し、安定したデータ提供や新規メディアからのデータアクセス権の契約を順調に獲得してまいります。
(Web3関連事業)
「Web3関連事業」は、Web3に関連する事業を行うものです。5月24日に設立したNonagon CapitalによるWeb3分野への投資運用業がその主なものですが、当第3四半期連結累計期間では事業の立上げと投資先の調査、選定が主な活動であったため、当事業の売上高は発生しておりません。 Nonagon Capitalは、Web3分野での新事業創出のための知見を深めることおよび投資収益・投資事業収益の獲得を主な目的とし、米国を中心に世界各国のWeb3に関連するスタートアップを対象に投資を行うことを予定しております。 なお、Web3関連市場のボラティリティが高まる中で、短期的な利益を追求するのではなく、長期的な視点を 持ってP/LとB/Sへの影響を加味しながら投資を行うこととしており、投資回収期間についても5年程度を見込んでいることから、当期および5カ年計画に対する業績に与える影響は軽微であると見込んでおります。
セグメント別売上高
セグメント名
サービスの名称
当第3四半期連結累計期間(自 2022年1月1日至 2022年9月30日)
売上高(千円)
前年同期比(%)
ソーシャルメディアマーケティング支援事業
SNSマーケティング支援事業
1,445,466
108.3
SNS分析ツール
347,595
91.3
SNS広告・SNS運用コンサルティング
1,097,871
115.1
クロスバウンド事業
2,527,584
148.0
DaaS事業
1,575,675
123.6
小計
5,548,726
128.5
Web3関連事業
小計
-
-
合計
5,548,726
128.5
以上の結果、当第3四半期連結累計期間においては、売上高5,548百万円(前年同期比28.5%増)となり、売上総利益が売上高の増加に伴い1,553百万円(前年同期比7.5%増)となりました。売上総利益は、売上高の増加に伴い増えたものの、売上構成の変化、具体的にはクロスバウンド事業の越境ECプラットフォームサービスの売上が増加し、連結売上高に占める比率が高まったことにより、増え方は限定的となっております。販売費及び一般管理費は1,365百万円(前年同期比6.4%増)となりました。主な増減要因は、支払報酬や広告宣伝費などが減少した一方、旅費交通費や売上増に伴い業務委託費や派遣費用が増加したことなどによるものであります。これらのことから、営業利益は198百万円(前年同期比16.6%増)となりました。金融収益は、為替差益の影響を主な要因として216百万円(前年同期は574百万円)となりました。金融費用は、有価証券の評価損を計上したことを主な要因に350百万円(前年同期は13百万円)となり、税引前四半期利益68百万円(前年同期は735百万円)、四半期利益82百万円(前年同期は544百万円)となりました。この有価証券の評価損は、中長期的な事業の種まきのために、ブロックチェーン分野における世界規模の動向調査と人脈構築を目的としてブロックチェーンスタートアップに投資するファンドに出資しておりますが、こちらについて前連結会計年度末に比べ資産価値評価が下がったことによるものです。資産価値の評価に関しては、変動リスクを考慮し、適切な安全率をかけて評価しております。なおEBITDAは、514百万円(前年同期は466百万円)となりました。
②財政状態の分析(流動資産)当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は3,995百万円となり、前連結会計年度末に比べて551百万円増加いたしました。この主な要因は、長期借入の実行などにより現金及び現金同等物が559百万円増加したこと、クロスバウンド事業の越境ECプラットフォームサービスの取引拡大により棚卸資産が138百万円増加したこと、前渡金の増加によりその他の流動資産が80百万円増加した一方、売掛金の減少などにより営業債権及びその他の債権が227百万円減少したことによるものであります。
(非流動資産)当第3四半期連結会計期間末における非流動資産の残高は、4,249百万円となり、前連結会計年度末に比べて378百万円増加いたしました。この主な要因は、為替換算調整によりのれんが343百万円増加したこと、ブロックチェーンファンドへの出資などによりその他の金融資産が125百万円増加したこと、ソフトウェアなどのその他の無形資産が114百万円増加した一方、リリーフサイン株式の株式交換により持分法で会計処理されている投資が164百万円減少したこと、使用権資産が37百万円減少したことなどによるものであります。
(流動負債)当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、1,370百万円となり、前連結会計年度末に比べて247百万円増加いたしました。この主な要因は、買掛金や前受金などの営業債務及びその他の債務が319百万円増加したこと、借入の実行により借入金が107百万円増加した一方、未払消費税や賞与引当金の減少によりその他の流動負債が170百万円減少したこと、リース負債が4百万円減少したこと、未払法人所得税が4百万円減少したことなどによるものであります。
(非流動負債)当第3四半期連結会計期間末における非流動負債の残高は、2,181百万円となり、前連結会計年度末に比べて122百万円増加いたしました。この主な要因は、借入金が343百万円増加した一方、事業譲受対価の支払によりその他の非流動負債が100百万円減少したこと、繰延税金負債が83百万円減少したこと、リース負債が37百万円減少したことによるものであります。
(資本合計)当第3四半期連結会計期間末における資本合計の残高は、4,692百万円となり、前連結会計年度末に比べて560百万円増加いたしました。この主な要因は、四半期利益82百万円により、利益剰余金が70百万円増加したこと、非支配持分が35百万円増加したこと、また海外子会社の財務諸表の為替換算調整等によるその他の資本の構成要素が454百万円増加したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの分析当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて559百万円増加し3,158百万円となりました。営業活動の結果得られた資金は558百万円(前年同期は480百万円の増加)となり、この主な要因は、前受金等による営業債務及びその他の債務の増加280百万円、非資金項目の調整である金融費用350百万円、減価償却費及び償却費316百万円により資金が増加した一方、棚卸資産の増加138百万円、非資金項目である金融収益206百万円を調整したことにより、資金が減少したことなどによるものであります。投資活動の結果使用した資金は、600百万円(前年同期は376百万円の使用)となりました。この主な要因は、無形資産の取得による支出223百万円、投資有価証券の取得による支出28百万円、ブロックチェーンファンドへの出資金の払込による支出149百万円、敷金保証金による支出43百万円、事業譲受による支出158百万円によるものであります。財務活動の結果得られた資金は、397百万円(前年同期は334百万円の増加)となりました。これは、長期借入金による収入700百万円、長期借入金の返済249百万円及びリース負債の返済52百万円を行ったことによるものであります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 重要な会計方針並びに重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当第3四半期連結累計期間において、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動 当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、9百万円であります。 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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