【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析当第2四半期連結累計期間におきましては、国内では新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されるなど、経済活動の正常化に向けた持ち直しの動きが継続する一方、世界的な物価上昇、半導体不足の影響等により、依然として世界的に景気の先行きが不透明な状況が続いております。世界各国で物価上昇を背景に金融政策が引締めに転換したこともあり、対USドルを中心に大幅な円安が進行しました。海外においては、米国では景気は着実に持ち直しが続き、欧州でも、一部地域で足踏みは見られるものの、持ち直しの動きが見られました。中国では、新型コロナウイルス感染症の影響による局所的なロックダウン等の影響はあったものの、景気は緩やかに回復しております。また、国内においては、景気は持ち直しの動きが続いております。
このような状況の中、当第2四半期連結累計期間の売上収益は、中国ロックダウンや半導体調達難などの影響を受けたものの、対USドルの為替レートが大幅な円安になったことから、前年同期に対し195億11百万円(9.8%)増加の2,180億9百万円となりました。 当第2四半期連結累計期間の損益については、事業利益は、材料費などのコストが上昇する中、限定的ながら為替影響の寄与もあり、前年同期に対し9億18百万円(3.9%)増加の244億22百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、為替差益の計上があったものの、前年第1四半期に固定資産売却益を47億円計上したこともあり、前年同期に対し6億30百万円(2.9%)減少の208億4百万円となりました。 (注)事業利益とは、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除して算出した日本基準の営業利益に相当する ものです。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。① 楽器事業当第2四半期連結累計期間の売上収益は、前年同期に対し162億55百万円(12.1%)増加の1,501億1百万円となりました。商品別には、アコースティックピアノは中国ロックダウンの影響などにより減収となりました。電子楽器はほぼ前年並みの実績となりました。ギターは中国での二桁成長が牽引し増収となりました。管弦打楽器は北米での販売が大幅に伸長したことなどから増収となりました。事業利益は、前年同期に対し12億69百万円(6.6%)増加の205億50百万円となりました。
② 音響機器事業当第2四半期連結累計期間の売上収益は、前年同期に対し41百万円(0.1%)増加の474億48百万円となりました。商品別には、オーディオ機器と業務用音響機器は、半導体調達難による商品供給不足などにより減収となりました。ICT機器は、ほぼ前年並みの実績となりました。事業利益は、11億51百万円(71.7%)減少の4億54百万円となりました。
③ その他の事業当第2四半期連結累計期間の売上収益は、前年同期に対し、32億14百万円(18.6%)増加の204億60百万円となりました。 商品別には、電子デバイスとFA機器は減収となりました。ゴルフ用品は大幅な増収となりました。 事業利益は、前年同期に対し7億99百万円(30.5%)増加の34億17百万円となりました。
(2) 財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前期末の5,809億27百万円から130億22百万円(2.2%)増加し、5,939億50百万円となりました。 流動資産は、前期末から93億95百万円(2.6%)増加し、3,720億72百万円となり、非流動資産は、36億27百万円(1.7%)増加し、2,218億78百万円となりました。資産全体について、為替変動の影響により円換算額が増加しました。流動資産では、為替変動の影響に加え、半導体調達難等に起因する一部製品の生産遅れによって棚卸資産が増加しました。また、グループファイナンス拡大に伴う短期借入金の返済や、前連結会計年度の投資有価証券の売却に伴い増加した未払法人所得税の支払いにより、現金及び現金同等物が減少しました。当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前期末の1,649億99百万円から198億33百万円(12.0%)減少し、1,451億65百万円となりました。 流動負債は、前期末から206億25百万円(16.4%)減少し、1,054億89百万円となり、非流動負債は、7億91百万円(2.0%)増加し、396億75百万円となりました。流動負債では、グループファイナンス拡大に伴う短期借入金の返済により有利子負債が減少し、前連結会計年度の投資有価証券の売却に伴う法人所得税の支払いにより未払法人所得税が減少しました。 当第2四半期連結会計期間末の資本合計は、前期末の4,159億27百万円から328億56百万円(7.9%)増加し、4,487億84百万円となりました。四半期利益により利益剰余金が増加したことに加え、為替変動の影響によりその他の資本の構成要素が増加しました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間において現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、326億58百万円減少(前年同期は488億35百万円増加)し、期末残高は1,398億36百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果使用した資金は、主として税引前四半期利益に対し、半導体調達難等による一部製品生産遅れのため棚卸資産が増加したことに加え、前連結会計年度の投資有価証券の売却による法人所得税の支払いの増加もあり、143億21百万円(前年同期に得られた資金は280億21百万円)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は、主として有形固定資産及び無形固定資産等の取得により、61億25百万円(前年同期に得られた資金は主として投資有価証券の売却により、492億73百万円)となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果使用した資金は、主としてグループファイナンス拡大に伴う短期借入金の返済により、185億12百万円(前年同期に使用した資金は主として自己株式の取得により、296億52百万円)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、123億35百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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