【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
(a)業績の概況当第2四半期連結累計期間(2023年4月~9月)の日本経済は、インバウンドの増加やコロナ禍からの経済の正常化を背景に、回復基調が維持されています。しかし、エネルギー価格や原材料価格の高騰に加え、円安の進行が物価上昇を加速させ、消費行動への影響も懸念されるほか、人手不足の深刻化も続き、先行きの不透明感が払しょくされていない状況が続いています。こうした状況のなかで、当社グループは「放送」「配信」「アニメ」の相乗効果を発揮させる「トライブリッド戦略」を徹底して収益力を高めるべく、全コンテンツ・全配信を実施しております。当第2四半期においては、広告市況の伸び悩み等が影響し、売上高は前年同期0.5%減の70,957百万円、営業費用は、2.4%増の68,210百万円となりました。売上高の減少と営業費用の増加により、営業利益は42.0%減の2,747百万円、経常利益も33.1%減の3,304百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は9.4%減の2,982百万円となりました。また、当社グループの中核子会社である㈱テレビ東京の決算について、売上高が2.7%減の51,997百万円となりました。営業利益は57.3%減の1,496百万円、経常利益は46.9%減の3,431百万円、税引前四半期純利益は30.4%減の4,491百万円となりました。㈱テレビ東京の事業を構成する放送事業、ライツ事業の状況についてはそれぞれ(b)セグメント別の状況の「地上波・BS放送事業」「アニメ・配信事業」に記載しております。今後につきましては、国内外の不確実な状態が続く中、独自のコンテンツ作りを通じて放送事業の収益をできる限り確保しつつ、アニメ事業の海外展開を一段と進めてまいります。中国市場に加え、東南アジアや欧米でのアニメ作品の配信や、商品化も加速します。また、ドラマにつきましてもアジア地域での展開をよりいっそう進め、テレビ東京グループの総力を結集して業績向上を目指してまいります。
(b)セグメント別の状況当社は2023年5月11日開催の取締役会において、当連結会計年度よりセグメント区分を変更することを決議いたしました。前連結会計年度において「地上波放送事業」「放送周辺事業」「BS放送事業」「コミュニケーション事業」と区分しておりましたが、当連結会計年度より「地上波・BS放送事業」「アニメ・配信事業」「ショッピング・その他事業」の3つを報告セグメントとしております。セグメント別の業績は以下の通りです。なお、前連結会計年度の数値については変更後の区分により作成したものを記載しております。
(単位:百万円)
売上高
営業利益又は損失(△)
金額
前年同期比
金額
前年同期比
増減額
増減率(%)
増減額
増減率(%)
地上波・BS放送事業
45,718
△2,276
△4.7
581
△1,875
△76.3
アニメ・配信事業
20,383
497
2.5
2,524
104
4.3
ショッピング・その他事業
7,818
1,103
16.4
164
△187
△53.2
調整額
△2,962
312
-
△522
△31
-
合計
70,957
△362
△0.5
2,747
△1,990
△42.0
[地上波・BS放送事業]地上波・BS放送事業はテレビ東京グループ各社が行う放送事業となっております。①地上波放送事業(㈱テレビ東京)放送事業収入(売上高)の合計は4.5%減の36,633百万円となりました。このうち番組提供のスポンサーから得られるタイム収入は、系列局を通じた全国放送(ネット部門)において前年割れとなりました。単発型の広告出稿は飲料メーカーを中心に活況でしたが、アニメ番組や大型営業企画番組が3月末で終了したことにより通常放送(レギュラー番組)の売上が大幅に減少した結果です。一方、首都圏放送(ローカル部門)は、ミニ番組のセールスが好調に推移したことに加え、新しいセールス施策である時報CM企画が決まるなど、前年同期を上回る売上高となりました。特別番組部門においても、「世界卓球」「ゴルフトーナメント」などの大型スポーツ中継や、「テレ東音楽祭2023夏」「SDGsウィークエンド」といった大型特番のセールスで売上を積み上げ、前年同期を超える結果となったものの、ネット部門の落ち込みが影響しタイム収入全体では1.1%減の21,234百万円となりました。スポット収入は、コロナの5類移行に伴い『交通・レジャー』の広告主からの出稿が回復し、『化粧品・トイレタリー』『金融・保険』などの出稿も増加しましたが、『官公庁・団体』『情報・通信』『外食・各種サービス』などにおいて出稿減となりました。また、個人視聴率の低下傾向が影響し東京地区の広告市場は前年同期比8.6%減と全体的に厳しく、㈱テレビ東京も地区同様に厳しい状況が続いております。特にスタートアップ企業やヒューマンリソース企業など前年シェアの高かった広告主からの出稿が減少したことで、東京地区における㈱テレビ東京のシェアが相対的に低下しました。この結果、スポット収入は11.2%減の12,053百万円となりました。地方放送局などへの番組販売では、他系列の地方放送局において、スポーツ中継や報道特別番組などの編成が大幅に増加し、全体として番組購入需要が減少する傾向となりました。番組別では、「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」や「タクシー運転手さん 一番うまい店に連れてって!」など販売が好調に推移した番組はあるものの、番組販売収入は2.6%減の2,135百万円となりました。コストの面では、番組制作費が「世界卓球」の5月開催等により増加したものの、放送収入の減少に伴う代理店手数料の減少などにより、放送事業の費用は4.2%減の29,556百万円となりました。前年同期比では、収入が費用に比べ大幅に減少したため、㈱テレビ東京単体の放送事業利益は5.8%減の7,076百万円となりました。②BS放送事業(㈱BSテレビ東京)BS放送事業収入(売上高)の合計は7.7%減の7,723百万円となりました。このうちタイム収入は、「世界卓球」をはじめとするスポーツ特番のセールスや今年で4年目を迎えたSDGs特番のセールスが好調でしたが、4月以降の一社提供レギュラー番組の終了などが響き、前年を下回る結果となりました。一方、スポット収入に関しては、単価の高い一般スポンサーの出稿が減った中、商品量を確保して通販スポンサーを中心に効率よくセールスすることができ前年を上回りましたが、タイム収入の落ち込みをカバーしきれず、放送収入全体としては前年を下回りました。営業費用は、放送収入の減少に伴う代理店手数料の減少や、番組制作費やソフト費等の減少により、前年同期比9.8%減の6,614百万円となりました。以上の結果、費用が収入に比べ大幅に減少したため、BS放送事業(㈱BSテレビ東京)の営業利益は7.4%増の1,109百万円となりました。
これらに加えて㈱テレビ東京メディアネットなど放送関連会社の売上を合計し、同一セグメント内取引を調整したセグメント売上高は4.7%減の45,718百万円、営業利益は76.3%減の581百万円となりました。
[アニメ・配信事業]アニメ・配信事業は、㈱テレビ東京が持つコンテンツを活用し放送による広告以外に収入を上げている「ライツ事業」や、㈱テレビ東京コミュニケーションズ・㈱エー・ティー・エックスなどのグループ会社が行うアニメのCS放送や音楽関連ビジネス事業を指します。主に海外向けの番組販売、ゲーム化による権利、インターネットを通じた課金型配信プラットフォーム、広告付き動画配信プラットフォーム向けのコンテンツ供給、イベントなどから得られる収入となります。①ライツ事業(㈱テレビ東京)当第2四半期におけるライツ事業の収入(売上高)は、1.6%増の15,364百万円となりました。この主軸であるアニメ部門は、「BLEACH 千年血戦篇」のゲームが世界的に好調となったことや、中国でBORUTOのSNSゲームが売上を伸ばしたほか、欧州におけるNARUTOの商品化が堅調に推移するなど海外展開が売上を伸ばしました。また、国内においてもポケットモンスターの商品化が売上に貢献するなど、アニメ部門全体の収入は前年同期からやや増加し、10,072百万円となりました。ドラマやドキュメンタリーなどの放送番組や放送以外の独自コンテンツを課金プラットフォームなどに販売する配信ビジネス部門は、国内配信権販売において、ドラマ・バラエティのアーカイブ作品が好調に推移し、海外においても、アジア地域で「孤独のグルメ」シリーズやバラエティ番組などの番組販売が堅調に売上を伸ばしました。映画は「チェリまほ THE MOVIE~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~」等の配信権・放映権販売が好調となり、配信ビジネス部門の収入は6.0%増の4,894百万円となりました。イベント部門については、「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」「トリニティアイリッシュダンス」などのオフラインイベントを積極的に開催するとともに、放送や配信と連動したオンラインイベント「田村淳のTaMaRiBa」や「巨大企業の日本改革3.0」も実施しましたが、前年同期には届かない結果となりました。イベント収入は7.7%減の397百万円となっております。ライツ事業の全体の費用は前年同期比で減少しております。これは主に、前年同期に中国配信プラットフォームとの大型契約に伴う配分金が発生した反動減です。以上の結果、ライツ事業の利益は13.4%増の7,231百万円となりました。②その他アニメ・配信事業音楽出版関連の㈱テレビ東京ミュージックは、アニメ「SPY×FAMILY」の歴代テーマ曲およびTHE SUPER FRUITSが歌う「チグハグ」がCMに起用されるなど、国内印税が売上に貢献するとともに、欧米地域でのアニメ関連BGMや一般楽曲等の海外印税収入が好調に推移しました。これにより同社の売上高は前年同期比18.3%増の2,081百万円となりました。CS放送アニメ専門チャンネル「AT-X」を手掛ける㈱エー・ティー・エックスは、放送売上に関しては、「AT-X」の加入者数が依然として緩やかに減少しているため、減収となりました。一方、前年好調だったライツ売上に関しては、「東京リベンジャーズ」「Re:ゼロから始める異世界生活」などを中心に引き続き好調でしたが、売上高全体では前年同期に届かず、前年同期比2.7%減の1,676百万円となりました。
これらに加えて㈱テレビ東京コミュニケーションズの売上高を合計し、同一セグメント内取引を調整したセグメント売上高は2.5%増の20,383百万円、営業利益は4.3%増の2,524百万円となりました。
[ショッピング・その他事業]ショッピング・その他事業は㈱テレビ東京ダイレクトほか3社が手掛けるテレビ通販やECコマース、グループ全体のサポート事業を指しております。㈱テレビ東京ダイレクトは、「テレビ東京ショッピング」において首かけテレビスピーカーなど新商品の販売が好調だったことに加え、炭八、遮熱クールアップ、ファイテンなど売れ筋商品も堅調で増収となりましたが、「虎ノ門市場」における定期購入の頒布会の落ち込みもあり減収となりました。これにより㈱テレビ東京ダイレクトの売上高は前年同期比1.1%減の5,579百万円となりました。㈱リアルマックスは、前連結会計年度の第3四半期末に新たに連結子会社となったため、第2四半期の連結売上高の前年比較においては、純増要因となっております。㈱リアルマックスは、市場トレンドの変化により主力カテゴリーのクラブセットとキャディバッグの販売が大きく減少し、売上高は前年同期比25.2%減の1,277百万円となりました。
これらに加えて㈱テレビ東京システム、㈱テレビ東京ビジネスサービスの売上高を合計して、同一セグメント内取引を調整したセグメント売上高は16.4%増の7,818百万円、営業利益は53.2%減の164百万円となりました。
(2) 財政状態の分析(資産)流動資産は82,886百万円、前連結会計年度末に比べて2,817百万円減少しております。主に、現金及び預金、受取手形及び売掛金がそれぞれ4,578百万円、391百万円減少した一方で、制作勘定、未収還付法人税等、その他がそれぞれ697百万円、318百万円、1,022百万円増加したことによるものです。固定資産は54,680百万円、前連結会計年度末に比べて451百万円増加しております。有形固定資産が1,017百万円減少した一方で、無形固定資産が1,337百万円増加したことが主な要因です。
(負債)流動負債は39,470百万円、前連結会計年度末に比べて2,371百万円減少しております。主に、支払手形及び買掛金、未払費用、賞与引当金がそれぞれ、961百万円、2,191百万円、242百万円減少した一方で、その他が848百万円増加したことによるものです。固定負債は4,115百万円、前連結会計年度末に比べて624百万円減少しております。退職給付に係る負債、その他がそれぞれ303百万円、298百万円減少したことが主な要因です。
(純資産)純資産は93,981百万円、前連結会計年度末に比べて630百万円増加しております。利益剰余金が1,208百万円増加した一方で、自己株式が641百万円増加したことが主な要因です。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、33,161百万円、前年同期比2.3%の減少となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、使用した資金は473百万円、前年同期比4,219百万円の増加となりました。 これは主に、売上債権の増減額が3,725百万円の収入減少、その他が3,010百万円の支出減少、棚卸資産の増減額、未払費用の増減額がそれぞれ649百万円、759百万円の支出増加となったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は1,325百万円、前年同期比77.8%の減少となりました。 これは主に、投資有価証券の売却による収入が1,943百万円の増加、定期預金の預入による支出、有形固定資産の取得による支出がそれぞれ4,024百万円、1,064百万円の減少となったものの、無形固定資産の取得による支出、投資有価証券の取得による支出がそれぞれ1,048百万円、1,224百万円の増加となったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は2,847百万円、前年同期比44.2%の増加となりました。 これは主に、自己株式の取得による支出、配当金の支払額が491百万円、522百万円の増加となったものの、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が181百万円の減少となったこと等によるものです。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は101百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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