【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
(a)業績の概況 当第1四半期連結累計期間(2023年4月~6月)の日本経済は、コロナ禍の終息に向けた動きが続く中、社会経済活動の正常化を背景に緩やかな回復基調が維持されています。しかし、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格や原材料価格の高騰に加え、円安の進行が物価上昇を加速させ、消費行動への影響も懸念されるなど、先行きの不透明感が払しょくされていない状況が続いています。こうした状況のなかで、当社グループは「放送」「配信」「アニメ」の相乗効果を発揮させる「トライブリッド戦略」を徹底して収益力を高めるべく、全コンテンツ・全配信を実施しております。当第1四半期においては、広告市況の伸び悩み等が影響し、売上高は前年同期4.6%減の34,928百万円、営業費用は、0.7%増の33,842百万円となりました。売上高の減少により、営業利益は63.6%減の1,085百万円、経常利益も48.1%減の1,574百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は7.3%減の1,881百万円となりました。また、当社グループの中核子会社である㈱テレビ東京の決算について、売上高が7.3%減の25,583百万円となりました。営業利益は79.9%減の496百万円、経常利益は55.6%減の2,373百万円、税引前四半期純利益は35.9%減の3,432百万円となりました。㈱テレビ東京の事業を構成する放送事業、ライツ事業の状況についてはそれぞれ(b)セグメント別の状況の「地上波・BS放送事業」「アニメ・配信事業」に記載しております。今後につきましては、国内外の不確実な状態が続く中、独自のコンテンツ作りを通じて放送事業の収益をできる限り確保しつつ、アニメ事業の海外展開を一段と進めてまいります。中国市場に加え、東南アジアや欧米でのアニメ作品の配信や、商品化も加速します。また、ドラマにつきましてもアジア地域での展開をよりいっそう進め、テレビ東京グループの総力を結集して業績向上を目指してまいります。
(b)セグメント別の状況当社は2023年5月11日開催の取締役会において、当連結会計年度よりセグメント区分を変更することを決議いたしました。前連結会計年度において「地上波放送事業」「放送周辺事業」「BS放送事業」「コミュニケーション事業」と区分しておりましたが、当連結会計年度より「地上波・BS放送事業」「アニメ・配信事業」「ショッピング・その他事業」の3つを報告セグメントとしております。セグメント別の業績は以下の通りです。なお、前連結会計年度の数値については変更後の区分により作成したものを記載しております。
(単位:百万円)
売上高
営業利益又は損失(△)
金額
前年同期比
金額
前年同期比
増減額
増減率(%)
増減額
増減率(%)
地上波・BS放送事業
23,018
△1,506
△6.1
176
△1,432
△89.0
アニメ・配信事業
9,617
△769
△7.4
1,148
△276
△19.4
ショッピング・その他事業
3,761
499
15.3
△7
△181
-
調整額
△1,468
106
-
△231
△1
-
合計
34,928
△1,669
△4.6
1,085
△1,892
△63.6
[地上波・BS放送事業]地上波・BS放送事業はテレビ東京グループ各社が行う放送事業となっております。①地上波放送事業(㈱テレビ東京)放送事業収入(売上高)の合計は6.0%減の18,401百万円となりました。このうち番組提供のスポンサーから得られるタイム収入は、系列局を通じた全国放送(ネット部門)において前年割れとなりました。一部の営業企画番組が3月末で終了したことにより通常放送(レギュラー番組)の売上が大幅に減少したことに加え、単発型の広告出稿も減少したことが影響した結果です。一方、首都圏放送(ローカル部門)は、ミニ番組や平日の通販番組などが堅調に推移し、前年同期を上回る売上高となりました。特別番組(特番)部においても、土日夕方の単発型セールスが活況を見せたことに加え、5月に開催した「世界卓球」や6月に開催した「テレ東音楽祭2023夏」のセールスが好調に推移したことにより前年同期を超える結果となったものの、タイム収入全体では2.8%減の10,508百万円となりました。スポット収入は原材料高騰の影響などで、『外食・各種サービス』『飲料』『食品』『官公庁・団体』『情報・通信』などの広告主からの出稿が減少し、東京地区の広告市場は前年同期比マイナス7.5%と全体的に厳しい状況でした。㈱テレビ東京も地区同様に厳しい状況が続き、特にスタートアップ企業やヒューマンリソース企業の出稿が減少したことで、東京地区におけるシェアが相対的に減少しました。この結果、スポット収入は前年同期を12.6%下回る6,198百万円となりました。地方放送局などへの番組販売では、他系列の地方放送局において、スポーツ中継や報道特別番組などの編成が増加し、全体として番組購入需要が減少する傾向となりました。番組別では、「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」や「タクシー運転手さん 一番うまい店に連れてって!」など販売が好調に推移した番組はあるものの、番組販売収入は2.8%減の1,069百万円となりました。コストの面では、番組制作費が「世界卓球」の5月開催等により増加したものの、放送収入の減少に伴う代理店手数料の減少などにより、放送事業の費用は2.6%減の14,953百万円となりました。前年同期比では、収入が費用に比べ大幅に減少したため、㈱テレビ東京単体の放送事業利益は18.3%減の3,447百万円となりました。②BS放送事業(㈱BSテレビ東京)BS放送事業収入(売上高)の合計は8.6%減の3,801百万円となりました。このうちタイム収入では、「世界卓球」をはじめとするスポーツ特番のセールスが好調でしたが、4月以降の一社提供レギュラー番組の終了などが響き、前年を下回る結果となりました。一方、スポット収入に関しては、単価の高い一般スポンサーの出稿が減った中、商品量を確保して通販スポンサーを中心に効率よくセールスすることができ前年を上回りましたが、タイム収入のマイナス分をカバーしきれず、放送収入全体としては前年を下回りました。営業費用は、放送収入の減少に伴う代理店手数料の減少や番組制作費やソフト費等の減少により、前年同期比11.1%減の3,268百万円となりました。以上の結果、費用が収入に比べ大幅に減少したため、BS放送事業(㈱BSテレビ東京)の営業利益は11.2%増の532百万円となりました。
これらに加えて㈱テレビ東京メディアネットなど放送関連会社の売上を合計し、同一セグメント内取引を調整したセグメント売上高は6.1%減の23,018百万円、営業利益は89.0%減の176百万円となりました。
[アニメ・配信事業]アニメ・配信事業は、㈱テレビ東京が持つコンテンツを活用し放送による広告以外に収入を上げている「ライツ事業」や、㈱テレビ東京コミュニケーションズ・㈱エー・ティー・エックスなどのグループ会社が行うアニメのCS放送や音楽関連ビジネス事業を指します。主に海外向けの番組販売、ゲーム化による権利、インターネットを通じた課金型配信プラットフォーム、広告付き動画配信プラットフォーム向けのコンテンツ供給、イベントなどから得られる収入となります。①ライツ事業(㈱テレビ東京)当第1四半期におけるライツ事業の収入(売上高)は、10.5%減の7,182百万円となりました。この主軸であるアニメ部門は、「BLEACH 千年血戦篇」のゲームが世界的に好調となったことや、同作品の商品化が中国を中心としたアジア地域で売上を伸ばしたほか、欧米におけるポケットモンスターの商品化やブラッククローバーの世界配信などの海外展開が売上を伸ばしました。しかし前年同期に中国配信プラットフォームとの大型契約の計上があった反動でアニメ部門全体の収入は13.1%減の4,740百万円となりました。ドラマやドキュメンタリーなどの放送番組や放送以外の独自コンテンツを課金プラットフォームなどに販売する配信ビジネス部門は、国内配信権販売において、ドラマ・バラエティのアーカイブ作品が好調に推移し、動画配信プラットフォーム「テレ東BIZ」の有料会員数も増加傾向となりましたが、前年比では売上減となりました。海外においては、アジア地域で「孤独のグルメ」シリーズなどの番組販売が堅調に推移しました。映画は「チェリまほ THE MOVIE~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~」等の配信権販売が売上を伸ばしましたが、国内における売上減が影響し、配信ビジネス収入は4.2%減の2,192百万円となりました。イベント部門については、コロナ対策を講じながら有観客イベントを積極的に実施しました。お笑いライブ「Aマッソ・滑稽」や「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」、新規イベントとして「あちこちオードリーポップアップショップ」などを開催しましたが、前年同期には届かない結果となりました。イベント収入は11.6%減の249百万円となっております。ライツ事業の全体の費用は前年同期比で減少しております。これはライツ収入の減少に伴う代理店手数料の減少や、配信コストの減少などによるものです。この結果、ライツ事業の利益は1.5%増の3,477百万円となりました。②その他アニメ・配信事業音楽出版関連の㈱テレビ東京ミュージックは、「新世紀エヴァンゲリオン」「牙狼〈GARO〉」「SPY×FAMILY」のテーマ曲などの国内印税収入が売上に貢献するとともに、ヨーロッパ地域、北米地域での「NARUTO-ナルト-疾風伝BGM」等のアニメ関連のBGMや一般楽曲等の海外印税収入が好調に推移しました。これにより同社の売上高は前年同期比19.4%増の1,021百万円となりました。CS放送アニメ専門チャンネル「AT-X」を手掛ける㈱エー・ティー・エックスは、放送売上に関しては、「AT-X」の加入者数が依然として緩やかに減少しているため、減収となりました。一方、前年好調だったライツ売上に関しては、「東京リベンジャーズ」「Re:ゼロから始める異世界生活」などを中心に引き続き好調でしたが、売上高全体では前年同期に届かず、0.4%減の881百万円となりました。
これらに加えて㈱テレビ東京コミュニケーションズの売上高を合計し、同一セグメント内取引を調整したセグメント売上高は7.4%減の9,617百万円、営業利益は19.4%減の1,148百万円となりました。
[ショッピング・その他事業]ショッピング・その他事業は㈱テレビ東京ダイレクトほか3社が手掛けるテレビ通販やECコマース、グループ全体のサポート事業を指しております。㈱テレビ東京ダイレクトは、主力の「テレビ東京ショッピング」、「虎ノ門市場」において減収となりました。「テレビ東京ショッピング」は炭八、遮熱クールアップ、ファイテンなど売れ筋商品は堅調でしたが、そのほかのリピート商品が苦戦しました。「虎ノ門市場」は定期購入の頒布会の解約などで減収となりました。これにより㈱テレビ東京ダイレクトの売上高は前年同期比9.1%減の2,538百万円となりました。㈱リアルマックスは、前連結会計年度の第3四半期末に新たに連結子会社となったため、第1四半期の連結売上高の前年比較においては、純増要因となっております。㈱リアルマックスは、市場トレンドの変化により主力カテゴリーのクラブセットとキャディバッグの販売が大きく減少し、売上高は前年同期比13.1%減の734百万円となりました。
これらに加えて㈱テレビ東京システム、㈱テレビ東京ビジネスサービスの売上高を合計して、同一セグメント内取引を調整したセグメント売上高は15.3%増の3,761百万円、営業利益は前年同期173百万円から181百万円減少し営業損失7百万円となりました。
(2) 財政状態の分析(資産)流動資産は83,492百万円、前連結会計年度末に比べて2,211百万円減少しております。主に、現金及び預金、受取手形及び売掛金がそれぞれ3,672百万円、1,901百万円減少した一方で、未収還付法人税等、その他がそれぞれ2,539百万円、639百万円増加したことによるものです。固定資産は54,283百万円、前連結会計年度末に比べて54百万円増加しております。有形固定資産、投資その他の資産がそれぞれ、463百万円、51百万円減少した一方で、無形固定資産が569百万円増加したことが主な要因です。
(負債)流動負債は40,353百万円、前連結会計年度末に比べて1,488百万円減少しております。主に、支払手形及び買掛金、未払法人税等、賞与引当金がそれぞれ、942百万円、741百万円、1,393百万円減少した一方で、その他が3,649百万円増加したことによるものです。固定負債は4,687百万円、前連結会計年度末に比べて52百万円減少しております。退職給付に係る負債が102百万円減少したことが主な要因です。
(純資産)純資産は92,734百万円、前連結会計年度末に比べて616百万円減少しております。利益剰余金が107百万円増加した一方で、自己株式が711百万円増加したことが主な要因です。
(3) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は84百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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