【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況(単位:百万円)
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
増減率(%)
(自2021年4月1日至2022年3月31日)
(自2022年4月1日至2023年3月31日)
売上高
148,070
150,963
2,892
2.0
営業利益
8,584
9,229
645
7.5
経常利益
9,159
9,378
218
2.4
親会社株主に帰属する当期純利益
6,024
6,724
700
11.6
売上高営業利益率
5.8%
6.1%
0.3%
―
当連結会計年度(2022年4月~2023年3月)における日本経済は、コロナ禍からの経済回復が徐々に進み、個人消費に持ち直しの動きが見られました。しかし、物価上昇や人手不足の懸念など、経済の先行きに対する不安要素は残っています。こうした状況のなかで、当社グループの売上高は前年同期比2.0%増の150,963百万円、営業費用は、配信コストや人件費の増加などにより1.6%増の141,733百万円となりました。売上高の伸びが大きかったことが寄与し、営業利益は7.5%増の9,229百万円、経常利益も2.4%増の9,378百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は11.6%増の6,724百万円となりました。売上高と営業利益をはじめとする全ての利益は過去最高を記録しました。
② 財政状態の状況
(単位:百万円)
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
2022年3月31日
2023年3月31日
資産合計
134,076
139,933
5,856
負債合計
44,240
46,582
2,342
純資産
89,836
93,351
3,514
(資産)流動資産は85,704百万円、前連結会計年度末に比べて5,479百万円増加しております。現金及び預金、未収還付法人税等がそれぞれ3,649百万円、1,817百万円増加したことが主な要因です。固定資産は54,229百万円、前連結会計年度末に比べて376百万円増加しております。無形固定資産、投資その他の資産の投資有価証券がそれぞれ1,868百万円、229百万円増加した一方で、有形固定資産が1,607百万円減少したことによるものです。(負債)流動負債は41,841百万円、前連結会計年度末に比べて2,005百万円増加しております。支払手形及び買掛金,未払費用がそれぞれ1,055百万円、3,039百万円増加した一方、その他が1,787百万円減少したことによるものです。固定負債は4,740百万円、前連結会計年度末に比べて336百万円増加しております。長期借入金、リース債務がそれぞれ655百万円、504百万円増加した一方で、長期未払金、繰延税金負債がそれぞれ602百万円、177百万円減少したことが主な要因です。
(純資産)純資産は93,351百万円、前連結会計年度末に比べて3,514百万円増加しております。利益剰余金が5,062百万円増加した一方、その他有価証券評価差額金が608百万円減少したことが主な要因です。詳細につきましては「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 ③連結株主資本等変動計算書」をご参照ください。
③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、290百万円減少となりました。その結果、当連結会計年度末の資金残高は37,787百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度
当連結会計年度
(自2021年4月1日至2022年3月31日)
(自2022年4月1日至2023年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
13,499
11,135
投資活動によるキャッシュ・フロー
△1,349
△8,334
財務活動によるキャッシュ・フロー
△4,793
△3,139
現金及び現金同等物の増減額
7,384
△290
現金及び現金同等物の期末残高
38,078
37,787
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は11,135百万円、前年同期比17.5%減少となりました。 これは主に、売上債権の増減額が6,738百万円の収入増加となったものの、棚卸資産の増減額、契約負債の増減額がそれぞれ3,100百万円、2,644百万円の支出増加、法人税等の支払額が2,510百万円の増加となったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は8,334百万円、前年同期比517.5%増加となりました。 これは主に、定期預金の預入による支出、無形固定資産の取得による支出、投資有価証券の取得による支出がそれぞれ1,953百万円、1,381百万円、1,057百万円の増加、定期預金の払戻による収入が2,480百万円の減少となったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は3,139百万円、前年同期比34.5%減少となりました。 これは主に、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が2,603百万円の減少となったこと等によるものです。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
前連結会計年度
当連結会計年度
(自2021年4月1日至2022年3月31日)
(自2022年4月1日至2023年3月31日)
自己資本比率(%)
66.8
66.6
時価ベースの自己資本比率(%)
41.2
48.2
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)
38.6
58.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)
561.3
489.6
(注1)自己資本比率 : 自己資本 ÷ 総資産時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額 ÷ 総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債 ÷ キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー ÷ 利払い(注2)各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。(注3)株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。(注4)キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
④ 生産、受注及び販売の実績(a) 生産実績及び受注実績当社グループの取引形態は一般的な製造業等における「生産」や「受注」といった概念が存在しないため記載しておりません。(b) 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(百万円)
前年同期比(%)
地上波放送事業
113,466
2.3
主な放送事業
79,257
△4.8
タイム(T)
44,050
△6.9
スポット(S)
28,934
△2.2
(T+S)
72,984
△5.1
番組販売
4,397
2.6
主なライツ事業
34,209
23.4
アニメ
22,196
23.0
配信ビジネス
10,421
22.1
イベント
1,591
39.4
放送周辺事業
38,542
5.2
BS放送事業
16,864
△1.8
コミュニケーション事業
5,181
3.2
売上高合計
174,055
2.5
調整額
△23,091
―
合計
150,963
2.0
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(百万円)
割合(%)
金額(百万円)
割合(%)
㈱電通
45,709
30.9
40,519
26.8
㈱博報堂DYメディアパートナーズ
16,353
11.0
16,389
10.9
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等当社グループは、放送を軸に配信とアニメの3事業の相乗効果を発揮させてコンテンツの価値を最大化する「トライブリッド」を戦略の中心に据え、「全コンテンツ・全配信」を実施しています。当連結会計年度においては、テレビ広告市場の低迷が影響し、放送事業から得られる収益は前年度に僅かに及ばなかったものの、海外向けの番組販売や動画配信を積極的に行うことで、コンテンツの2次利用から得られるライツ事業の収益を大きく伸ばすことが出来ました。その結果、売上高は前年同期比2.0%増の150,963百万円、営業費用は、配信コストや人件費の増加などにより1.6%増の141,733百万円となりました。売上高の伸びが大きかったことが寄与し、営業利益は7.5%増の9,229百万円、経常利益も2.4%増の9,378百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は11.6%増の6,724百万円となりました。売上高と営業利益をはじめとする全ての利益は過去最高を記録しました。当連結会計年度におけるセグメント別の業績は以下のとおりです。
(地上波放送事業)(単位:百万円)
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
増減率(%)
(自2021年4月1日至2022年3月31日)
(自2022年4月1日至2023年3月31日)
連結売上高
110,969
113,466
2,497
2.3
連結営業利益
6,720
7,551
830
12.4
地上波放送事業は㈱テレビ東京単体の事業となっております。①放送事業(地上波放送、番組販売)放送事業収入(売上高)の合計は4.8%減の79,257百万円となりました。このうち、番組提供のスポンサーから得られるタイム収入のうち、系列局を通じた全国放送(ネット部門)は、コロナ禍に出稿が集中していた飲料各社のPTセールスと呼ばれる単発型広告が減少したことなどにより減収となりましたが、首都圏放送(ローカル部門)でミニ番組のセールスが好調に推移するなどベースアップに成功しました。これによりネットとローカルを合わせたレギュラー部門全体では、前年を上回る結果となりました。また、特別番組(特番)部門は、「世界卓球」や「テレ東音楽祭」などの看板特番に加え、年末年始のセールスが歴代最高売上を記録するなど好調に推移したものの、前年度に開催された「東京オリンピック」「北京オリンピック」の影響が大きく、減収となりました。この結果、タイム収入全体では6.9%減の44,050百万円となりました。スポット収入は、円安や原材料高騰などの影響を受け『自動車・関連品』『食品』『化粧品・トイレタリー』などの広告主からの出稿が不調でした。さらに、個人視聴率の低下傾向が重しとなり、東京地区のテレビ広告市場は前年同期比4.3%減と全体的に厳しい状況でした。プラス要因としては、好調なヒューマンリソース系やスタートアップ企業への営業活動による出稿増加や、コロナによる行動制限もなくなったことから『交通・レジャー』に動きがみられたことなどがありました。この結果、スポット収入は2.2%減の28,934百万円となりました。地方放送局などへの番組販売では、コンテンツの再評価と積極的なプロモーションが奏功し、当社のレギュラー番組売上のベースアップに成功しました。また、前年同期に「東京オリンピック」を編成した地方放送局が今期は通常編成に戻したことで高まった当社番組へのニーズを的確にとらえることが出来ました。番組別では「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」「タクシー運転手さん 一番うまい店に連れてって!」などが売上を伸ばし、特番セールスも好調に推移しました。この結果、番組販売収入は2.6%増の4,397百万円となりました。コストの面では、番組制作費を中心に費用が減少しました。前年度に開催された「東京オリンピック」「北京オリンピック」制作費の反動減が主な要因です。この結果、放送事業の費用は5.5%減の63,525百万円となりました。放送事業全体では、コロナの鎮静化によって事業活動が正常化しつつある中、コンテンツ制作への投資を先行して実施したことで、売上高の減少ほど費用を抑えることができませんでした。この結果、放送事業の利益は1.9%減の15,731百万円となりました。
②ライツ事業(アニメ、配信ビジネス、イベントなど)㈱テレビ東京が持つコンテンツを活用し、放送による広告以外に収入を上げている事業を「ライツ事業」と呼んでいます。海外向けの番組販売、ゲーム化による権利、インターネットを通じた課金型配信プラットフォーム、広告付き動画配信プラットフォーム向けのコンテンツ供給、イベントなどから得られる収入を指しています。当連結会計年度のライツ事業収入(売上高)の合計は23.4%増の34,209百万円となりました。この主軸であるアニメ部門は、BLEACHの新シリーズが、中国や欧米での配信が好調となったほか、全世界でのゲーム化権や欧米での商品化により売上を伸ばしました。また、北米におけるNARUTOの商品化権許諾、中国企業に対する配信など海外展開が好調に推移したことに加え、遊戯王シリーズのSNSゲームが国内、海外とも好調となりました。今年度より放送を開始したSPY×FAMILYも、国内、海外ともに商品化や配信において売上を伸ばしました。この結果、アニメ部門全体の収入は23.0%増の22,196百万円になりました。ドラマやドキュメンタリーなどの放送番組や放送以外の独自コンテンツを課金プラットフォームなどに販売する配信ビジネス部門は、国内配信権販売において、「みなと商事コインランドリー」などの新作ドラマや「孤独のグルメ」シリーズなどのアーカイブドラマが好調でした。さらにテレ東BIZの会員数も順調に伸びて売上に貢献しました。映画は、国内で「劇場版 きのう何食べた?」や「おそ松さん」、海外で「チェリまほ THE MOVIE」が好調だったことにより増収となりました。この結果、配信ビジネス収入は22.1%増の10,421百万円となりました。イベント部門については、有観客イベントに制限がある中で、放送と配信との融合を積極的に図り、放送15周年を記念した「モヤさまドイヒー展」や「あちこちオードリーオンラインイベント」などに加え、新規イベントとして「Mr.都市伝説・関暁夫ライブin 武道館」や「テレ東卓球塾」を開催し、オンラインとオフラインの両面から売上を獲得しました。この結果、イベント収入は39.4%増の1,591百万円となりました。コストの面では、配信オリジナル費やアニメ制作費を中心に増加しました。配信オリジナル番組の積極的な制作やアニメ作品数の増加が主な要因です。この結果、19.9%増の20,406百万円となりました。以上の結果、ライツ事業の利益は29.0%増の13,802百万円となりました。③その他費用(共通・間接費)放送事業、ライツ事業に共通する人件費や販管費などの共通・間接費は、全社を挙げて「全コンテンツ・全配信」を推し進めたことや、事業活動がコロナ禍以前にもどりつつあることなどから、9.8%増の21,983百万円となりました。
以上の結果、放送事業とライツ事業を併せた地上波放送事業(㈱テレビ東京単体)の決算は、売上高で2.3%増の113,466百万円となりました。また、両事業の利益合計から共通・間接費を差し引いた営業利益は12.4%増の7,551百万円、経常利益は26.1%増の10,673百万円、税引前当期純利益は29.0%増の10,881百万円となっております。
※前期まで「共通・間接費」に含まれていた費用の一部を、当期より実態に合わせて事業別の費用に振り分けて計上しており、前年同期についても組み替えております。
(放送周辺事業)(単位:百万円)
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
増減率(%)
(自2021年4月1日至2022年3月31日)
(自2022年4月1日至2023年3月31日)
連結売上高
36,647
38,542
1,895
5.2
連結営業利益
3,178
2,394
△783
△24.7
放送周辺事業は㈱テレビ東京ホールディングス及び㈱テレビ東京の子会社のうち、テレビ通販やEC事業、音楽出版、CS有料放送チャンネル、番組制作・販売や放送運営などを手掛ける会社で構成されております。通信販売関連は、主力の「テレビ東京ショッピング」、「虎ノ門市場」で減収となりました。行動制限解除に伴うコロナ特需の反動減が顕著になりました。また、天候不順の影響もあり季節商品の売上も不調でした。これにより㈱テレビ東京ダイレクトの売上高は前年同期比7.4%減の11,117百万円となりました。音楽出版関連は、「新世紀エヴァンゲリオン」「牙狼〈GARO〉」「SPY×FAMILY」のテーマ曲などの国内印税収入が売上に貢献するとともに、ヨーロッパ地域、北米地域での「NARUTO」「FAIRY TAIL」「ワンパンマン」等のアニメ関連のBGMや一般楽曲等の海外印税収入が好調に推移しました。これにより㈱テレビ東京ミュージックの売上高は前年同期比14.8%増の3,796百万円となりました。CS放送アニメ専門チャンネル「AT-X」を手掛ける㈱エー・ティー・エックスでは、前年好調だったライツ売上は、引き続き「東京リベンジャーズ」「Re:ゼロから始める異世界生活」「オーバーロード」などが好調に推移しました。放送売上に関しては「AT-X」の加入者数は減少傾向は緩やかでありますが依然として前年と比較すると減少しているため、減収となりました。これにより同社の売上高は前年同期比3.7%減の3,452百万円となりました。番組制作関連は、新規の番組制作の受注、配信の拡大や新規イベントの受注、スタジオの効率的な運用により増収となりました。以上の結果、放送周辺事業全体の売上高は5.2%増の38,542百万円、営業利益は24.7%減の2,394百万円となりました。
(BS放送事業)(単位:百万円)
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
増減率(%)
(自2021年4月1日至2022年3月31日)
(自2022年4月1日至2023年3月31日)
連結売上高
17,176
16,864
△312
△1.8
連結営業利益
2,230
2,313
83
3.7
BS放送事業は㈱BSテレビ東京が手掛ける事業を指しております。①放送事業(BS放送)放送収入のうちタイム収入は、単発通販のセールスが年間を通じて好調となり、年末年始や世界卓球、「猫の日」などの特番セールスでも売上を伸ばしましたが、好調だった前年同期を超えることは出来ませんでした。スポット収入に関しても、下期は通販スポンサーだけではなく一般スポンサーのセールスが好調となるなど、良い兆候も見られましたが、上期までの減収をカバーすることは出来ませんでした。以上の結果、放送収入は前年同期を下回りました。②ライツ事業(配信ビジネス、イベント他)ライツ事業では、ドラマ等オリジナル番組の配信プラットフォームなどへの番組販売や映画事業が堅調でした。③営業費用営業費用は、放送収入の減少に伴う代理店手数料の減少や番組制作費の削減により、前年同期比2.6%減の14,550百万円となりました。以上の結果、BS放送事業(㈱BSテレビ東京)の売上高は1.8%減の16,864百万円となりました。また、営業利益は3.7%増の2,313百万円と過去最高額となりました。
(コミュニケーション事業)(単位:百万円)
前連結会計年度
当連結会計年度
増減額
増減率(%)
(自2021年4月1日至2022年3月31日)
(自2022年4月1日至2023年3月31日)
連結売上高
5,020
5,181
160
3.2
連結営業利益
393
472
79
20.3
コミュニケーション事業とは、㈱テレビ東京コミュニケーションズが手掛ける事業を指しております。YouTubeなどの動画広告収入が好調に推移したことに加え、経済コンテンツの配分収入の増加、動画配信運用におけるリアルタイム配信対応によりシステム開発の受託収入が増加したことなどにより、売上高は前年同期を上回りました。利益率の高い動画広告事業や、LINE等でコンテンツ販売を行うIP事業を積極的に推進したことで、全体として利益率も上昇し増益となりました。以上の結果、コミュニケーション事業の売上高は3.2%増の5,181百万円、営業利益は20.3%増の472百万円となりました。
②資本の財源及び資金の流動性資本の財源当社グループの自己資本比率は66.6%であり、安定した財務体質となっております。借入金など有利子負債は総資産に対し4.7%と低い比率になっております。今後も企業価値向上のための成長投資を継続的に行うために財務体質の健全化に努めてまいります。
資金の源泉と配分当社グループの短期的な資金調達の源泉は、主に営業活動によるキャッシュフローです。設備投資など事業への資源配分や株主還元は、営業活動によるキャッシュ・フローや営業利益との適正なバランスを考慮しつつ判断しております。多額の設備投資・出資については、効果の及ぶ期間を見積もり、当該期間の利益計画などとの検討の上、設備投資委員会・出資委員会で決定しております。設備投資に関しては、基幹システム刷新や全配信時代のための戦略的投資と事業を維持するためのインフラ投資を中心にDX関連設備、番組制作関連設備、配信・データ関連設備への投資を積極的に実施してまいりました。戦略的な出資についても、動画配信を手掛ける㈱USEN―NEXT HOLDINGS、東南アジアで映像配信を手掛けるPOPS Worldwide、シンガポールを拠点に、NFTを用いたゲームプラットフォームを運営するDigital Entertainment Asset Pte.Ltdなど当社の最大の経営資源である番組・コンテンツの有効活用を図るべく行ってきました。今後も採算性を吟味し、財務規律を守ったうえで成長のための投資を積極的に推進してまいります。
資金需要の主な内容と資金の流動性当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、放送・配信等のための番組コンテンツ制作費、コンテンツ購入費用、放送・配信のための業務委託費用、広告代理店手数料、賃借料、人件費などがあります。売上債権と棚卸資産から営業前受金と仕入債務を引いた運転資金は、今年度末で95億円です。また、投資活動に係る資金支出は、番組コンテンツ制作のための設備、放送・配信のための設備、放送やマーケティングのためのIT投資などがあります。当社グループの現金及び現金同等物の残高は、前年度末に比べ2億9千万円減の377億円となりました。売上高の3.0か月分の手元流動性となっており、短期的な資金の安全性は十分であると認識しております。
③重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える会計上の見積りを合理的に行わなければなりません。経営陣は見積りに影響を与える要因を把握し、把握した要因に関して適切な仮定設定、情報収集を行い、見積り金額を計算しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。重要な会計方針及び見積りに関しましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 重要な会計上の見積り」に記載しております。
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