【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の自動車関連部品市場における需要は、コロナ前の水準に向けて回復傾向にありますが、中国経済の低迷を起因として市場全体の回復速度は鈍化しました。中でも中国での不動産市況の悪化により、建設機械・産業機械向けの需要は大きく低迷しました。
一方、水処理用分離膜市場における需要は海水淡水化プラント用途に加え、工業用プロセス水製造装置用途、廃水処理用途の増加により引き続き堅調に推移しました。
当第2四半期連結累計期間は、収益面で主に原材料価格の上昇による影響を大きく受けました。
その結果、当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は8,253百万円(前年同四半期比19百万円減、0.2%減)となりました。営業利益は、貸倒引当金の戻入れを46百万円計上し95百万円(前年同四半期比53百万円減、35.9%減)となりました。経常利益は72百万円(前年同四半期比80百万円減、52.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は68百万円(前年同四半期比68百万円減、50.2%減)となりました。
当第2四半期連結累計期間の主要な品目別売上高の状況につきましては、次のとおりであります。
なお、当社グループは、機能紙・不織布の製造・販売を事業内容としており、単一の事業活動を行っておりますので、品目別に記載しております。
品目の名称
当第2四半期連結累計期間
(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)
金額
(百万円)
前年同四半期比
(%)
自動車関連資材
3,928
95.0
水処理関連資材
3,724
108.3
一般産業用資材
600
86.3
合計
8,253
99.8
②財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における資産総額は、19,327百万円となり、前連結会計年度末より3,054百万円増加しております。主に建設仮勘定が新工場建設に伴い3,183百万円、仕掛品が148百万円の増加があったものの、電子記録債権が131百万円、原材料及び貯蔵品が131百万円減少いたしました。
負債総額は12,614百万円となり、前連結会計年度末より2,808百万円増加しております。主に短期借入金が3,243百万円増加し、長期借入金が367百万円減少いたしました。
また、純資産につきましては、6,713百万円となり、前連結会計年度末より245百万円増加しております。主にその他の包括利益累計額が122百万円、非支配株主持分が76百万円増加いたしました。
以上の結果、自己資本比率は26.2%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は277百万円となり、前連結会計年度末と比較して、51百万円の減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、171百万円(前年同四半期比113百万円減)となりました。これは主に仕入債務の減少額398百万円の減少要因があったものの、減価償却費389百万円、売上債権の減少額155百万円の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、3,000百万円(前年同四半期比2,731百万円増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2,995百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、2,761百万円(前年同四半期は82百万円の使用)となりました。これは主に短期借入金の純増額3,226百万円があったことによるものであります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、182百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第2四半期連結累計期間に著しい変更があったものは次のとおりであります。
当社新小松島工場の新設について、生産性向上のための仕様変更・建設コストの上昇などにより投資予定金額を9,000百万円から11,000百万円に変更しております。
なお、予定通り2023年8月に着工しております。