【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限や海外からの入国制限が緩和されたことなどにより、緩やかに持ち直しの動きが見られましたが、ウクライナ情勢の長期化や急激な為替の変動、世界的なインフレの進行とそれを抑制するための金融引き締めによる世界経済の減速懸念などにより、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
当社グループの事業に関連する、音楽・エンタテインメント業界においては、各種サービスのデジタルシフトが急速に進み、定額サブスクリプションの音楽配信やライブ・イベント動画配信の普及・定着により、コンテンツのデジタル配信市場が堅調な成長を続けるとともに、デジタルプラットフォームの普及により、グローバルに向けたコンテンツ提供が容易となってきました。一方で、ライブ・イベント市場については、長引く新型コロナウイルス感染症の影響により回復が遅れていましたが、足下では、集客制限の緩和に伴い、十分な感染対策を行った上で、ライブ・イベント再開の動きが徐々に活発化しており、公演回数、動員数ともに回復の兆しを見せております。
このように社会・経済環境が急速に変化する中、当社グループでは、アーティスト・クリエイターに向けたデジタルを中心とするソリューションの提供や、ユーザー・ファンに向けたライブ・イベント等コンテンツを通じた感動の提供による事業成長を目指すべく、2022年5月13日に、当社グループの中期経営計画「Daylight 2024」(2022~2024年度)を公表いたしました。本中期経営計画において、当社グループの事業セグメントを「メディア セグメント」、「ライブ・コンテンツ セグメント」、「ソリューション セグメント」の3セグメントに再編するとともに、市場が縮小傾向にある既存の有料放送事業を中心とした「メディア セグメント」の収益を守りつつ、「ライブ・コンテンツ セグメント」と「ソリューション セグメント」を成長の重点領域として事業収益の拡大を目指す方針を示すとともに、今後3年間の当社グループの方向性や収益目標を掲げました。2023年3月期からの3カ年、本中期経営計画のもと、事業の成長と企業価値向上の実現に向け、事業計画を推進してまいります。
当第3四半期連結会計期間においては、2022年12月1日に、当社グループの㈱セップが㈱Qonceptと共同で、音楽ライブ映像向けのリアルタイムARグラフィックシステム「instrack」を開発したことを発表いたしました。「instrack」は、AI技術を用いてカメラ映像内のAR演出に利用可能な情報を検出・解析し、リアルタイムでカメラ映像にARグラフィックを合成することができるシステムで、既存の映像制作にも手軽に導入することができることから、生放送・生配信など、当社グループ内外の様々な場面での利用を見込んでおります。
また、2022年12月25日には、当社グループのインフィニア㈱の運営するエンターテイメントカフェ「あっとほぉーむカフェ」が、2023年3月に国内10店舗目、大阪では3店舗目となる新店舗「あっとほぉーむカフェ大阪本店3F」をオープンすることを発表いたしました。2019年6月に大阪進出1号店を開店して以来、多くのお客様に来店いただき、今後、インバウンド需要など、さらに需要の増加が見込まれることから、新店舗をオープンすることといたしました。引き続き、既存ビジネスの拡大とともに、新技術も用いた新たなサービスの開発にも注力してまいります。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、コロナ禍で大きな影響を受けたライブイベントや店舗ビジネスが回復軌道に入ったことなどを受け、売上高は11,338,821千円と前年同期比1,464,856千円増(同14.8%増)、営業損益は営業利益167,795千円と前年同期比120,807千円増(同257.1%増)、と前年同期比で増収増益となりました。一方で助成金収入が減少したことにより、経常損益は経常利益354,232千円と前年同期比140,057千円減(同28.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純損益は親会社株主に帰属する四半期純利益259,962千円と前年同期比146,196千円減(同36.0%減)と、前年同期比で減益となりました。
当社グループの最近5ヵ年の第3四半期連結累計期間に係る主な経営成績は以下のとおりであります。
回次
第25期
第3四半期
連結累計期間
第26期
第3四半期
連結累計期間
第27期
第3四半期
連結累計期間
第28期
第3四半期
連結累計期間
第29期
第3四半期
連結累計期間
会計期間
自2018年
4月1日
至2018年
12月31日
自2019年
4月1日
至2019年
12月31日
自2020年
4月1日
至2020年
12月31日
自2021年
4月1日
至2021年
12月31日
自2022年
4月1日
至2022年
12月31日
売上高 (千円)
11,163,430
12,312,091
8,624,622
9,873,965
11,338,821
営業利益又は営業損失(△) (千円)
231,611
183,482
△265,943
46,988
167,795
経常利益又は経常損失(△) (千円)
244,987
219,267
△107,290
494,290
354,232
親会社株主に帰属する四半期純利益又は親会社株主に帰属する四半期純損失(△) (千円)
157,060
157,217
△221,760
406,158
259,962
売上高経常利益率(%)
2.2
1.8
△1.2
5.0
3.1
(セグメント区分の変更)
当社は、『中期経営計画「Daylight 2024」(2022~2024年度)』にて開示した内容通り、本年度より報告セグメントの変更を行っております。また、各セグメントの主な事業内容は下記の通りとなります。
報告セグメント
主な事業内容
メディア
・有料放送事業:「スペースシャワーTV」及び「スペースシャワーTVプラス」の運営
・オンデマンド事業:「スペースシャワーオンデマンド」の運営
・映像制作事業:音楽ライブの映像収録やプロモーションビデオの映像制作等
ライブ・コンテンツ
・イベント事業:「Sweet Love Shower」等の主催イベントの企画運営
・ライブハウス事業:ライブハウス「WWW」「WWWX」の運営
・マネジメント事業:当社所属アーティストのマネジメント
・エージェント事業:アーティストのプロデュース・サポートなど
・アライアンス事業:協賛広告の獲得や他社とのコンテンツの共同制作など
・エンターテイメントカフェ事業:「あっとほぉーむカフェ」の運営
ソリューション
・ディストリビューション事業:音楽配信やパッケージを通じた楽曲等の流通
・ファンクラブ事業:アーティスト等のファンクラブ/ファンサイトの運営
・EC/MD事業:グッズの企画制作やECサイト「スペシャストア」の運営
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更するとともに、報告セグメントへの管理コストの配賦方法を変更しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後の報告セグメントの区分方法及び新しい配賦方法に基づき組み替えた数値で比較しております。
①メディア セグメント
有料放送事業において、番組販売売上が減少したことなどにより、前年同期比で減収減益となりました。映像制作事業においては、ライブの映像収録案件等の受注が増加したものの助成金収入が減少したことにより、前年同期比で増収減益となりました。
この結果、当セグメントの売上高は3,666,487千円と前年同期比297,526千円減(同7.5%減)となり、セグメント損益(経常損益)につきましてはセグメント利益(経常利益)337,970千円と前年同期比51,244千円減(同13.2%減)と、減収減益となりました。
当セグメントの最近2ヵ年の第3四半期連結累計期間に係る主な経営成績は以下のとおりであります。
(単位:千円)
回次
第28期
第3四半期
連結累計期間
第29期
第3四半期
連結累計期間
会計期間
自2021年
4月1日
至2021年
12月31日
自2022年
4月1日
至2022年
12月31日
売上高
外部顧客への売上高
3,964,013
3,666,487
セグメント間の内部売上高又は
振替高
13,275
29,370
計
3,977,288
3,695,857
セグメント利益
389,215
337,970
②ライブ・コンテンツ セグメント
ライブハウス事業やエンターテイメントカフェ事業など店舗ビジネスにおいては、コロナ禍からの回復傾向が続いたことにより、前年同期比で増収増益となりました。また、イベント事業においては、当第1四半期連結会計期間に開催した、投資フェーズにある新たな大型イベント「SWEET LOVE SHOWER SPRING 2022」や「POP YOURS」の立ち上げに伴い、コスト負担が増加したものの、2022年8月に当社主催の夏の野外音楽フェス「SWEET LOVE SHOWER 2022」を3年ぶりに開催できたことから、前年同期比で増収増益となりました。
この結果、売上高は4,426,667千円と前年同期比1,337,463千円増(同43.3%増)となり、セグメント損益(経常損益)につきましてはセグメント利益(経常利益)114,004千円と前年同期比53,690千円増(同89.0%増)と、増収増益となりました。
当セグメントの最近2ヵ年の第3四半期連結累計期間に係る主な経営成績は以下のとおりであります。
(単位:千円)
回次
第28期
第3四半期
連結累計期間
第29期
第3四半期
連結累計期間
会計期間
自2021年
4月1日
至2021年
12月31日
自2022年
4月1日
至2022年
12月31日
売上高
外部顧客への売上高
3,089,203
4,426,667
セグメント間の内部売上高又は
振替高
343,868
452,316
計
3,433,072
4,878,983
セグメント利益
60,314
114,004
③ソリューション セグメント
ディストリビューション事業において、音楽配信売上が増加したものの、音楽配信の運営体制強化に向け、人員の再配置に伴う人件費等の固定費や配信システムの運用コストが増加したことなどにより、前年同期比で増収減益となりました。また、ファンクラブ事業において、受託案件が減少したことなどにより、前年同期比で減収減益となりました。
この結果、売上高は3,245,667千円と前年同期比424,919千円増(同15.1%増)となり、セグメント損益(経常損益)につきましてはセグメント損失(経常損失)104,201千円と前年同期比144,192千円減(前年同期はセグメント利益(経常利益)39,991千円)と、増収減益となりました。
当セグメントの最近2ヵ年の第3四半期連結累計期間に係る主な経営成績は以下のとおりであります。
(単位:千円)
回次
第28期
第3四半期
連結累計期間
第29期
第3四半期
連結累計期間
会計期間
自2021年
4月1日
至2021年
12月31日
自2022年
4月1日
至2022年
12月31日
売上高
外部顧客への売上高
2,820,747
3,245,667
セグメント間の内部売上高又は
振替高
100,528
7,927
計
2,921,276
3,253,594
セグメント利益又はセグメント損失(△)
39,991
△104,201
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、主に仕掛品が81,139千円、その他流動資産が169,887千円増加した一方で、受取手形及び売掛金が294,777千円、投資有価証券が100,621千円、繰延税金資産が146,616千円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ285,680千円減少し、6,979,226千円となりました。
負債は、主に未払金が100,469千円、その他固定負債が101,383千円増加した一方で、買掛金が318,049千円、未払法人税等が50,523千円、その他流動負債が203,357千円、役員退職慰労引当金が100,998千円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ485,038千円減少し、3,418,783千円となりました。
純資産は、自己株式の消却により自己株式が1,038,011千円減少した一方で資本剰余金が同額減少しました。また、譲渡制限付株式報酬付与のため自己株式を処分したことにより主に自己株式が20,347千円減少し、利益剰余金が176,848千円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ199,357千円増加し、3,560,443千円となりました。
当社グループの最近4ヵ年の連結会計年度及び当第3四半期連結会計期間に係る主な財政状態は以下のとおりであります。
(単位:千円)
回次
第25期
第26期
第27期
第28期
第29期
第3四半期
連結会計期間
会計期間
自2018年
4月1日
至2019年
3月31日
自2019年
4月1日
至2020年
3月31日
自2020年
4月1日
至2021年
3月31日
自2021年
4月1日
至2022年
3月31日
自2022年
10月1日
至2022年
12月31日
総資産
8,029,158
7,811,162
7,159,093
7,264,907
6,979,226
負債
3,586,636
3,414,628
3,066,427
3,903,822
3,418,783
純資産
4,442,522
4,396,533
4,092,666
3,361,085
3,560,443
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前期の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、外注費のほか、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は主に、設備投資やシステム投資等によるものであります。また、株主還元につきましては、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
当社グループは、有料放送事業や音楽デジタルディストリビューション事業をはじめとする既存事業により、事業運営上必要なキャッシュ・フローを安定的に確保し、それを原資として新規事業の資金を賄うことや、株主還元を実施することを基本方針としており、経営計画に照らして、必要な資金(銀行借入)を調達するようにしております。なお、当第3四半期連結会計期間末時点の借入金はありません。
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