【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
経営成績等の概要
(1)経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う国内における行動制限の緩和や、水際対策の緩和によるインバウンド需要の増加により、徐々に経済活動の正常化が進みました。一方、国内では物価上昇による個人消費の落ち込み、国外では世界的なインフレや金融引き締めによる経済の停滞がリスクとなり、先行きは不透明な状況が続いています。
当社グループの主力市場である首都圏マンション市場におきましては、資材価格の高騰等により販売価格の上昇が続き、平均価格は最高値を更新しているものの、需要は底堅く推移しています。
このような環境下、不動産販売事業については、堅調な需要を背景に、販売が好調に進捗しました。また、他社との差別化を図り、高付加価値物件の開発に努めたことで、高い利益率を確保することができました。
この結果、当連結会計年度における業績については、売上高623億19百万円(前期比8.9%増)、営業利益59億41百万円(同42.5%増)、経常利益49億89百万円(同57.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益44億15百万円(同70.0%増)となりました。
(連 結)
区分
当期実績
(百万円)
前期実績
(百万円)
増減
金額(百万円)
増減率(%)
売上高
62,319
57,209
5,110
8.9
営業利益
5,941
4,169
1,771
42.5
経常利益
4,989
3,160
1,829
57.9
親会社株主に帰属する当期純利益
4,415
2,597
1,818
70.0
(個 別)
区分
当期実績
(百万円)
前期実績
(百万円)
増減
金額(百万円)
増減率(%)
売上高
56,702
51,991
4,711
9.1
営業利益
5,253
3,798
1,454
38.3
経常利益
4,713
3,158
1,554
49.2
当期純利益
4,297
2,710
1,587
58.6
(2)連結セグメント別の業績
各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上を記載しております。
① 不動産販売事業
不動産販売事業におきましては、新築分譲マンション868戸(前期比5戸減)、中古マンションの買取再販114戸(前期比28戸増)の引渡しを行ったこと等から、売上高は556億18百万円(前期比9.2%増)、セグメント利益は63億34百万円(前期比47.9%増)となりました。
契約高は前期から38億96百万円増加し639億97百万円、期末契約残高は前期末から92億77百万円増加し621億61百万円となっています。
流通事業については、買取再販における仕入専任部署の設置により物件の仕入戸数が増加し、「新中期経営計画」における売上高計画の通り、着実に進捗しています。また、仲介店舗の新設・既存店舗の拡張移転を行い、業容が拡大しました。
売上の状況は次のとおりです。
区分
当期実績
構成比
分譲マンション(買取再販含む)
戸数(戸)
982
売上高(百万円)
52,763
94.9%
土地・建物
売上高(百万円)
1,974
3.5%
手数料等
売上高(百万円)
879
1.6%
計
戸数(戸)
982
売上高(百万円)
55,618
100.0%
② 不動産賃貸事業
不動産賃貸事業におきましては、売上高は10億20百万円(前期比4.9%増)、セグメント利益は5億19百万円(前期比15.2%増)となりました。
③ 不動産管理事業
不動産管理事業におきましては、売上高は53億38百万円(前期比5.9%増)、セグメント利益は3億9百万円(前期比6.3%増)となりました。
他社管理物件の受託営業(リプレイス)に注力し、新規管理受託戸数は前期比7.8倍の1,566戸と大きく増加しました。
④ その他事業
その他事業におきましては、住設企画販売事業を中心に、売上高は3億41百万円(前期比29.1%増)、セグメント利益は1億50百万円(前期比63.5%増)となりました。
今後のセグメント開示について
2024年3月期第1四半期連結会計期間より、現状の事業体制とセグメント区分を一致させ、より明瞭な情報開示を行うため、開示セグメントの変更を予定しています。変更後の当社開示セグメントは、「分譲事業」、「流通事業」、「管理事業」、「賃貸事業」及び「その他事業」の5セグメントとなります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は338億10百万円となり、前連結会計年度末比63億58百万円増加いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、4億19百万円の資金の増加(前期は68億93百万円の減少)となりました。これは税金等調整前当期純利益48億50百万円の計上、棚卸資産119億3百万円の増加、仕入債務の増加67億53百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、24億10百万円の資金の減少(前期は45百万円の減少)となりました。これは投資有価証券の取得による支出20億44百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは83億48百万円の資金の増加(前期は120億80百万円の増加)となりました。これは、新規プロジェクトにかかる長期借入れによる収入310億70百万円、プロジェクトの終了等に伴う長期借入金の返済による支出220億56百万円、配当金の支払8億20百万円等によるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
該当事項はありません。
(2)契約実績
当連結会計年度における不動産販売事業の契約状況は次のとおりであります。
契約高
契約残高
数量
金額(百万円)
前期比(%)
数量
金額(百万円)
前期比(%)
分譲マンション(買取再販含む)
1,039戸
59,262
108.08
1,021戸
59,401
112.32
土地・建物
3,005.27㎡
4,734
89.87
1,839.06㎡
2,760
-
計
1,039戸
3,005.27㎡
63,997
106.48
1,021戸
1,839.06㎡
62,161
117.54
(注)土地・建物の数量は、土地の実測面積を記載しております。
(3)販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前期比(%)
不動産販売事業(百万円)
55,618
109.2
不動産賃貸事業(百万円)
1,020
104.9
不動産管理事業(百万円)
5,338
105.9
報告セグメント計(百万円)
61,977
108.8
その他事業(百万円)
341
129.1
合計(百万円)
62,319
108.9
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年3月31日)現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び偶発債権・債務の開示並びに連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用する必要があります。当社グループは、過去の実績や状況に応じ最も合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、重要な会計方針のうち、判断と見積りに重要な影響を及ぼすものは以下のものであると考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響について、当連結会計年度における当社グループの事業活動へ与える影響は軽微であり、重要な影響が見られていないことから、当連結会計年度においては、翌連結会計年度においても新型コロナウイルス感染症による重要な影響はないものと仮定して会計上の見積りを行っております。ただし、その影響は未だ不確実性もあり、今後の状況によっては、財政状態及び経営成績の状況に影響を及ぼす可能性があります。
① 棚卸資産評価
当社グループは、通常の販売目的で保有する棚卸資産についての評価を実施し、評価額が帳簿価額を下回った場合には評価損失を計上しております。棚卸資産の評価は、鑑定評価に基づくものの他、近隣売買事例や過去の価格推移等により行っております。
② 貸倒引当金
当社グループは、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。取引先の財務状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
③ 繰延税金資産
当社グループは、企業会計上の資産又は負債の額と課税所得計算上の資産又は負債の額との間に生じる一時的な差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率に基づいて繰延税金資産又は繰延税金負債を計上しております。
当社グループが計上している繰延税金資産は、将来減算される一時差異及び繰越欠損金等によるものであります。繰延税金資産のうち、将来において回収が不確実であると考えられる部分に対しては評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額していますが、将来の課税所得の見込み額の変化や法人税率の変動等に基づき繰延税金資産の回収可能性の評価が変更された場合、繰延税金資産の増減により法人税等調整額が増減し、純利益が増減する可能性があります。
④ 退職給付費用
当社グループは、従業員の退職給付費用及び債務を数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件となる基礎率には、割引率、昇給率、退職率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率等が含まれ、これまでの実績及び将来の見通しを考慮して設定しておりますが、実際の基礎率との差異については数理計算上の差異額として、発生期の翌連結会計年度において一括費用処理することとしております。前提条件として使用する基礎率は、その算定の基となる統計数値等に重要な変動が生じていない限り見直しを行いません。
基礎率を変更した場合、割引率の減少(増加)は、退職給付債務が増加(減少)するため、数理計算上の差異の費用処理を通じて退職給付費用を増加(減少)させる可能性があります。長期期待運用収益率の引き下げ(引き上げ)は、退職給付費用を構成する期待運用収益を減少(増加)させることになり、その結果、退職給付費用は増加(減少)することになります。
⑤ 賞与引当金
当社グループは、従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、賞与支給見込額の当連結会計年度負担額を計上しております。
⑥ 役員賞与引当金
当社は役員賞与の支出に備えて、当連結会計年度における支給見込額を計上しております。
⑦ 役員退職慰労引当金
当社及び一部の連結子会社は役員の退職慰労金の支出に備えて、内規に基づく期末要支給額の全額を計上しております。
⑧ 株主優待引当金
株主優待制度の利用による費用負担に備えるため、発生すると見込まれる額を計上しております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
不動産販売事業におきまして、新築分譲マンション868戸の引渡しを行いました。また、中古マンションの買取再販については114戸の引渡しを行いました。以上の結果、売上高は623億19百万円(前期比8.9%増)となりました。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、不動産販売事業における用地費の上昇等から、466億63百万円(前期比5.4%増)となりました。
販売費及び一般管理費は97億14百万円(前期比10.9%増)となりました。
③ 営業外損益
営業外収益は、違約金収入が増加したこと等から1億32百万円(前期比1.7%増)となりました。
営業外費用は、控除対象外消費税等が減少したこと等から10億83百万円(前期比4.9%減)となりました。
④ 特別損益
固定資産除却損45百万円、投資有価証券売却損22百万円、減損損失77百万円を特別損失として計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は623億19百万円(前期比8.9%増)、営業利益は59億41百万円(前期比42.5%増)、経常利益は49億89百万円(同57.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は44億15百万円(同70.0%増)となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要の主なものは不動産販売事業における用地仕入れであり、金融機関からの借入れにより資金調達を行っております。
資金の状況につきましては、「経営成績等の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
