【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度において当社グループは、地域社会への貢献という経営理念に基づき、地方自治体や地域事業者のパートナーとして、広報やプロモーションを通じてサポートいたしました。また、官民協働による行政情報誌『わが街事典』の発行やデジタルサイネージ『わが街NAVI』の設置など、地方創生プラットフォーム構想により、様々な分野で地方創生支援事業に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は対前期比0.9%増の142億93百万円、営業利益は対前期比6.7%増の4億84百万円、経常利益は対前期比11.9%増の5億49百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、対前期比12.3%増の3億12百万円となりました。
個別決算の業績につきましては、売上高は対前期比4.7%増の85億29百万円、営業利益は対前期比12.5%増の4億17百万円、経常利益は対前期比16.5%増の4億89百万円、当期純利益は対前期比6.8%増の2億87百万円となりました。
財政状態につきましては、当連結会計年度末における総資産は、144億26百万円となり、前連結会計年度末比90百万円の減少となりました。その主な要因は、保険積立金の減少額3億9百万円、売掛金の減少額1億33百万円、建物及び構築物の減少額76百万円等に対し、現金及び預金の増加額3億45百万円、投資有価証券の増加額1億25百万円等によるものであります。
負債は69億17百万円となり、前連結会計年度末比3億30百万円の減少となりました。その主な要因は、長期借入金の減少額2億24百万円(1年内返済予定のもの含む)、未払消費税等の減少額72百万円、流動負債のその他の減少額63百万円等によるものであります。
なお、純資産は75億8百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末比1.9ポイント上昇し52.0%となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、従来「ICTソリューション事業」に属していたデジタルサイネージによる地域コミュニティメディア事業は「メディア事業」に移管し、「ICTソリューション事業」はeコマース事業を含めICT全般を取り扱うことを明確にするため「ICT事業」に改称しております。これに伴い、前期比の数値の算定にあたっては、前期の数値を組み替えたうえで比較をおこなっております。
a.メディア事業
メディア事業におきまして、官民協働による行政情報誌『わが街事典』は、既存発行自治体との改訂版の発行に努めるとともに、新規発行自治体の開発に取り組み、新潟県新潟市や大阪府吹田市などで改訂版を発行するとともに、鹿児島県鹿屋市や愛知県常滑市などで新たに発行するなど、当連結会計年度において、211の市区町村と共同発行した結果、事業開始以来の共同発行自治体数は通算1,055、同じく改訂版を含めた発行版数は通算2,366、同じく発行部数は通算約1億2,000万部となりました。また、地域の子育て支援のための子育て情報誌や、空家問題の解決に向けた空家対策情報誌など、ジャンル別行政情報誌の発行に取り組むとともに、50音別電話帳『テレパル50』は、引き続き行政情報や特集企画を掲載した電話帳の発行を進めました。
地域のデジタル・トランスフォーメーションを官民協働で促進するデジタルサイネージ『わが街NAVI』は、当連結会計年度において、秋田県大仙市と協働でイオンモール大曲に設置、また広島県広島市と協働でイオンモール広島祇園に設置するなど大型商業施設88箇所に設置するとともに、兵庫県宝塚市の庁舎内や市立輪島病院などの自治体関連施設22箇所に設置した結果、当連結会計年度合計110箇所、事業開始以来通算205箇所となりました。
官と民が一体となって地域の魅力を発信する準公式シティプロモーション特設サイト『わが街ポータル』は、令和4年2月に大分県宇佐市とサービス開始後、自治体の関心も高く、茨城県石岡市、長野県千曲市、三重県桑名市、埼玉県三芳町、静岡県磐田市と構築に関する協定を締結し、茨城県石岡市と『わが街ポータルいしおか(通称「まるっと」)』、長野県千曲市と『わが街ポータルちくま(通称「まちナビちくま」)』、埼玉県三芳町と『わが街ポータルみよし』を各々公開いたしました。
以上の結果、メディア事業の外部顧客への売上高は対前期比0.03%減の66億81百万円、セグメント利益は対前期比2.5%減の11億78百万円となりました。
b.ICT事業
ICT事業におきまして、自治体向けサービスや地域のプロモーション支援、eコマース事業の拡大に取り組みました。
自治体向けとしましては、住民からの自治体への質問に対しAIが自動応答するAIを活用した総合案内サービス『AIチャットボット』の導入を進めており、事業開始以来の契約自治体数は通算104となりました。
また、CMS型ホームページ再構築等サービスにつきましては、事業開始以来の契約自治体数は通算98となりました。なお、本事業につきましてはサービス提供元である株式会社スマートバリュー社との包括的事業提携契約を令和5年3月に解消し、今後は『AIチャットボット』等に注力してまいります。
eコマース事業では、『わが街とくさんネット』や『食彩ネット』は、取扱商品の拡充に努めるとともに、販路の拡大も進めました。マーケットプレイス型サービス『シイレル』も、事業環境を整えることに注力いたしました。ふるさと納税支援事業は、新たに東京都調布市とふるさと納税支援に関する契約を締結するとともに、契約先自治体に対し、当社ならではの提案でオリジナルな返礼品の選定、開拓、企画等に取り組み、ふるさと納税寄付額の向上に寄与いたしました。さらに、グローキーアップ株式会社との包括的事業提携によるIoTふるさと納税自動販売機は、その場で納税して返礼品を受け取れるふるさと納税システムを搭載し、栃木県鹿沼市との官民協働事業として鹿沼カントリー倶楽部に、栃木県真岡市との官民協働事業としてゴールデンレイクスカントリークラブに設置、運用を開始いたしました。
民間企業向けサービスでは、埼玉県、山梨県に続き、栃木県とGoogleビジネスプロフィールの販売に取り組むとともに、子会社株式会社ベックによるシステム開発支援も進めました。
以上の結果、ICT事業の業績は、外部顧客への売上高は対前期比1.0%減の21億36百万円となり、セグメント利益は対前期比3.6%減の1億61百万円となりました。
c.ロジスティクス事業
ロジスティクス事業におきまして、DMソリューション事業は、新規の代理店獲得や既存顧客の取引拡大に努め、ポスティング事業も既存顧客との紐帯強化に努めたものの、外部顧客への売上高は対前期比4.1%減の43億69百万円、セグメント利益は対前期比4.2%減の43百万円となりました。
d.ヘルスケア事業
ヘルスケア事業におきまして、令和3年7月に連結子会社化した株式会社マルヤマ歯科商店は、歯科医師向けの歯科医療機械器具・歯科材料の販売に努め、当連結会計年度は通期で寄与したため、外部顧客への売上高は対前期比46.3%増の10億24百万円となったものの、セグメント利益は、前期は保険解約等の一時的な利益計上があったため、対前期比1.7%減の28百万円となりました。
e.投資事業
投資事業におきまして、当社の不動産賃貸収入による外部顧客への売上高は対前期比11.0%増の81百万円、セグメント利益は対前期比12.8%増の52百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、定期預金の預入による支出9億25百万円、投資有価証券の取得による支出7億99百万円等により一部相殺されたものの、定期預金の払戻による収入9億11百万円、投資有価証券の償還による収入5億80百万円、税金等調整前当期純利益が5億35百万円(対前期比9.8%増)得られたこと等により、前連結会計年度末に比べ3億32百万円増加し、当連結会計年度末には45億99百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は5億80百万円(対前期比32.8%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5億35百万円、減価償却費2億12百万円、売上債権の減少額1億33百万円等の収入に対し、法人税等の支払額又は還付額2億37百万円、その他88百万円等の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果獲得した資金は89百万円(前期は2億87百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入9億11百万円、投資有価証券の償還による収入5億80百万円、保険積立金の払戻による収入4億42百万円等の収入に対し、定期預金の預入による支出9億25百万円、投資有価証券の取得による支出7億99百万円等の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は3億20百万円(対前期比81.4%増)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出2億24百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産及び仕入実績
当連結会計年度の生産及び仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 (千円)
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 令和4年4月1日
至 令和5年3月31日)
前期比(%)
メディア事業
1,559,072
107.6
ICT事業
1,469,527
99.3
ロジスティクス事業
4,290,599
96.1
ヘルスケア事業
897,505
147.8
投資事業
27,175
101.2
合計
8,243,880
102.7
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 令和4年4月1日
至 令和5年3月31日)
受注高(千円)
前期比(%)
受注残高(千円)
前期比(%)
メディア事業
7,151,808
101.2
2,131,904
126.1
ICT事業
2,145,361
93.4
229,880
102.8
ロジスティクス事業
4,369,525
95.9
-
-
ヘルスケア事業
1,024,711
146.3
-
-
投資事業
81,501
111.0
-
-
合計
14,772,908
100.5
2,361,785
123.4
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 (千円)
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 令和4年4月1日
至 令和5年3月31日)
前期比(%)
メディア事業
6,681,354
100.0
ICT事業
2,136,529
99.0
ロジスティクス事業
4,369,525
95.9
ヘルスケア事業
1,024,711
146.3
投資事業
81,501
111.0
合計
14,293,621
100.9
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.販売実績が総販売実績の10%以上の相手先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高が142億93百万円(対前期比0.9%増)、営業利益は4億84百万円(対前期比6.7%増)、経常利益は5億49百万円(対前期比11.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億12百万円(対前期比12.3%増)と、前連結会計年度に比べ増収増益となっております。
(売上高の変動要因)
売上高は対前期比0.9%増の142億93百万円となりました。ロジスティクス事業の売上は減少したものの、株式会社マルヤマ歯科商店のヘルスケア事業の売上が1年分計上されたこと(前期は新規連結年度であるため9か月分の売上しか計上されていない)やデジタルサイネージ「わが街NAVI」の売上増等の影響でカバーした形です。ヘルスケア事業では、歯科医師向けの歯科医療機械器具・歯科材料の販売に努め、デジタルサイネージ「わが街NAVI」では、新規の設置・顧客獲得に努めた影響によるものであります。
(営業利益の変動要因)
販売費及び一般管理費は、対前期比2.3%減の55億50百万円となりました。
主として、コスト削減の影響によるものであります。
売上高及び営業利益の詳細及びセグメント別状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(経常利益の変動要因)
営業外収益は対前期比21.3%増の1億11百万円、営業外費用は対前期比15.2%減の46百万円となりました。営業外収益の増加は主に、保険解約返戻金の影響によるものであります。営業外費用の減少は主に、複合金融商品評価損の減少の影響によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益の変動要因)
特別利益は対前期比366.5%増の2百万円、特別損失は対前期比280.7%増の16百万円となりました。特別利益の増加は固定資産売却益の増加によるものであります。特別損失の増加は主に、減損損失の増加によるものであります。
b.当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末比90百万円の減少となり、144億26百万円となりました。その主な要因は、保険積立金の減少額3億9百万円、売掛金の減少額1億33百万円、建物及び構築物の減少額76百万円等に対し、現金及び預金の増加額3億45百万円、投資有価証券の増加額1億25百万円等によるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末比3億30百万円の減少となり、69億17百万円となりました。その主な要因は、長期借入金の減少額2億24百万円(1年内返済予定のもの含む)、未払消費税等の減少額72百万円、流動負債のその他の減少額63百万円等によるものであります。
なお、純資産は75億8百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末比1.9ポイント上昇し、52.0%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
b.資本の財源および資金の流動性についての分析
イ.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料費および外注費などの売上原価、給与および賞与、交通費、賃借料などの販売費及び一般管理費の営業費用および法人税等の支払いによるものであります。
設備投資資金につきましては、生産能力の拡大と効率化をはかるため、生産設備と業務管理システムの更新を、キャッシュ・フローの動向を考慮しながら、継続的におこなっていく予定であります。
戦略投資資金につきましては、機動的、タイムリーに実施するために手元流動性を重視し、且つ、金融機関からの調達も視野に入れた財務政策を採っております。
機動的な資本政策として自己株式を取得することがあり、当該取得に係る資金需要が発生する可能性があります。
ロ.財政政策
当社グループの資金状況は、運転資金、設備投資資金、戦略投資資金等の必要資金を主に事業利益から得られる内部留保資金または借入金により調達することとしております。このうち、借入金による資金調達については、短期借入金であり、未行使の借入枠利用により調達することが一般的であります。令和5年3月31日現在、短期借入金の残高は50百万円であります。 令和5年3月31日現在、長期借入金の残高33億62百万円であります(一年内返済予定のもの含む)。これは、令和3年3月期において、新本社ビル建設資金及び新型コロナウイルス感染症拡大による影響に備えた手元流動性確保のため、金融機関から調達したものであります。
当社グループは、その健全な財政状態、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力および未行使の借入枠により、当社グループの成長を維持するため将来必要な運転資金、設備投資資金、戦略投資資金を調達することが可能と考えております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
④今後の見通し等について
今後の見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。重要な資本的支出の予定及びその資金の調達源等につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設、拡充、改修」に記載のとおりであります。
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