【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が徐々に緩和され、経済活動の正常化に向けた動きが見られましたが、長期化するウクライナ情勢、資源・原材料価格の高騰、物価の上昇など依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。当社グループが属する不動産業界におきましては、札幌市の新築分譲マンション市場は、地価の上昇や建築コストの高騰等の要因が相まってマンション販売価格の上昇が続いておりますが、住宅ローンの低金利、住宅取得支援政策の継続により、マンション販売は好調に推移いたしました。一方で、販売価格の高額化により販売が長期化して完成在庫の増加傾向が見られました。このような状況の中、当社グループは、非接触をキーワードにした、ハンズフリー認証採用のセキュリティシステム、タッチレスエレベーター、外出先からスマートフォンで住宅機器をリモートコントロールするスマートモバイルセキュリティ搭載のITスマートマンション等の開発に取り組んでまいりました。また、人や環境にやさしいエコロジー仕様・省エネ設計、環境負荷削減と環境品質・性能の向上等、環境への影響に配慮したマンション開発にも取り組んでまいりました。当社グループの主力事業であります不動産分譲事業におきましては、当連結会計年度において、新築では分譲マンション91戸の引渡、前期繰越在庫では分譲マンション2.5戸の引渡となり、総引渡戸数は93.5戸(前年同期比23.5戸減)となりました。
この結果、財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産の部)当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて202,133千円増加し、8,465,938千円となりました。このうち流動資産は、前連結会計年度末に比べて268,283千円増加し、5,294,403千円となり、固定資産は、前連結会計年度末に比べて66,150千円減少し、3,171,534千円となりました。流動資産の主な増加の要因は、販売用不動産の増加548,504千円及び仕掛販売用不動産の増加159,169千円、仕掛品の増加9,772千円、未収消費税等の増加104,316千円であり、主な減少の要因は、現金及び預金の減少508,428千円及び売掛金の減少30,473千円、立替金の減少14,824千円、未収入金の減少5,781千円であります。固定資産の主な増加の要因は、投資有価証券の増加15,218千円であり、主な減少の要因は、有形固定資産の減少77,346千円であります。
(負債の部)当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて44,302千円増加し、6,494,622千円となりました。このうち流動負債は、前連結会計年度末に比べて252,321千円増加し、3,975,974千円となり、固定負債は、前連結会計年度末に比べて208,019千円減少し、2,518,648千円となりました。流動負債の主な増加の要因は、買掛金及び工事未払金の増加753,795千円及び短期借入金の増加287,700千円、未払法人税等の増加42,250千円、契約負債の増加27,081千円であります。主な減少の要因は、1年内返済予定の長期借入金の減少144,040千円及び預り金の減少601,787千円、未払消費税等の減少111,029千円であります。固定負債の主な減少の要因は、長期借入金の減少198,992千円であります。
(純資産の部)当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて157,830千円増加し、1,971,315千円となりました。主な増加の要因は、新株予約権の行使により資本金が6,960千円、資本準備金が6,960千円増加、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が156,825千円増加したことによるものであり、主な減少の要因は、配当金の支払いにより利益剰余金が13,001千円減少したことによるものであります。
b.経営成績当連結会計年度における売上高は4,563,640千円(前年同期比2.2%減)となり、前連結会計年度に比べて102,314千円減少いたしました。これは主に、新築分譲マンションにおける次期に繰り越される契約済み住戸が、当初計画より増加したこと、分譲戸建住宅事業における売上高及び媒介手数料収入が減少したこと等によるものであります。売上総利益は766,536千円(前年同期比3.2%増)となり、前連結会計年度に比べて23,477千円増加いたしました。売上高売上総利益率は前年同期比0.9ポイント増加し、16.8%となりました。これは主に、不動産分譲事業における売上原価が減少したことによるものであります。営業利益は200,366千円(前年同期比33.6%増)となり、前連結会計年度に比べて50,418千円増加いたしました。売上高営業利益率は前年同期比1.2ポイント増加し、4.4%となりました。これは主に、上述した売上高売上総利益率の増加、分譲マンション事業における広告宣伝費等の減少によるものであります。経常利益は180,270千円(前年同期比26.5%増)となり、前連結会計年度に比べて37,763千円増加いたしました。売上高経常利益率は前年同期比0.9ポイント増加し、4.0%となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は156,825千円(前年同期比26.5%増)となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
(不動産分譲事業)当連結会計年度における分譲マンション事業におきましては、新築分譲マンション「グランファーレ桑園パークサイド」及び「グランファーレ月寒中央ロワイヤル」、「グランファーレ東札幌プレイスコート」の3棟が竣工し、合わせて91戸の引渡を完了したほか、前期繰越在庫2.5戸を含めた93.5戸(前年同期比15.5戸減)の引渡を行っております。分譲戸建住宅事業におきましては、前期繰越在庫及び竣工した新築分譲戸建住宅がないため、引渡はありません(前年同期比8戸減)。当連結会計年度における分譲マンション及び分譲戸建住宅の引渡戸数は93.5戸(前年同期比23.5戸減)、売上高は3,583,648千円(前年同期比7.2%減)となりました。主な減少の要因は、新築分譲マンションにおける次期に繰り越される契約済み住戸が、当初計画より増加したためであります。その他の売上高は、301,169千円(前年同期比133.4%増)となりました。主な増加の要因は、第2四半期連結会計期間において、販売用不動産(土地)を売却したためであります。この結果、不動産分譲事業の売上高は3,884,817千円(前年同期比2.7%減)となり、セグメント利益は228,945千円(前年同期比44.5%増)となりました。セグメント利益率につきましては5.9%(前年同期比1.9ポイント増)となりました。
(不動産賃貸事業)当連結会計年度におけるサービス付き高齢者向け住宅事業におきましては、賃貸料収入は311,737千円(前年同期比1.0%減)となりました。収益不動産の賃貸事業におきましては、賃貸料収入は68,895千円(前年同期比12.0%増)となりました。その他として、サービス付き高齢者向け住宅支援サービス事業等による売上高は152,536千円(前年同期比1.9%減)となりました。この結果、不動産賃貸事業の売上高は533,168千円(前年同期比0.2%増)となり、セグメント利益は174,565千円(前年同期比16.0%減)、セグメント利益率につきましては32.7%(前年同期比6.4ポイント減)となりました。
(不動産関連事業)当連結会計年度におけるマンション管理事業におきましては、分譲マンションの管理棟数が増加したこと等により、売上高は112,757千円(前年同期比5.7%増)となりました。その他の売上高は、32,897千円(前年同期比7.8%減)となりました。この結果、不動産関連事業の売上高は145,654千円(前年同期比2.3%増)となり、セグメント利益は40,644千円(前年同期比5.1%増)となりました。セグメント利益率につきましては27.9%(前年同期比0.7ポイント増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,562,417千円となり、前連結会計年度末に比べ508,428千円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により減少した資金は、467,586千円(前連結会計年度は455,516千円の減少)となりました。主な増加の要因は、税金等調整前当期純利益の計上228,797千円及び減価償却費の計上93,791千円、売上債権の減少額30,473千円、仕入債務の増加額753,795千円、契約負債の増加額27,081千円であり、主な減少の要因は、保険解約返戻金の計上47,685千円及び棚卸資産の増加額719,097千円、未収消費税等の増加額104,316千円、未払消費税等の減少額111,029千円、預り金の減少額601,840千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により増加した資金は、16,424千円(前連結会計年度は15,490千円の増加)となりました。主な増加の要因は、保険積立金の解約による収入47,685千円によるものであり、主な減少の要因は、投資有価証券の取得による支出15,093千円及び有形固定資産の取得による支出16,928千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により減少した資金は、57,266千円(前連結会計年度は445,510千円の増加)となりました。主な増加の要因は、短期借入金の増加額287,700千円及び株式の発行による収入13,920千円によるものであり、主な減少の要因は、長期借入金の返済による支出343,032千円及び配当金の支払額13,001千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績該当事項はありません。
b.契約実績当連結会計年度における契約実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
契約高
契約残高
戸数
金額(千円)
前期比(%)
戸数
金額(千円)
前期比(%)
不動産分譲事業
分譲マンション
89
3,442,944
△34.6
51
1,913,060
△9.3
分譲戸建
1
44,550
△62.5
1
44,550
-
合計
90
3,487,494
△35.2
52
1,957,610
△7.2
(注) 不動産賃貸事業及び不動産関連事業については、事業の性質上記載を省略しております。
c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
第20期連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
販売高(千円)
前期比(%)
不動産分譲事業
分譲マンション
3,583,648
△0.5
分譲戸建
-
△100.0
その他
301,169
+133.4
不動産分譲事業計
3,884,817
△2.7
不動産賃貸事業
533,168
+0.2
不動産関連事業
145,654
+2.3
合計
4,563,640
△2.2
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績の分析当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①
財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
② 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、継続的な収益力の改善効果を測定し、経営判断を行うことが重要であると考えており、売上高経常利益率を重要な指標としております。当連結会計年度の経常利益は180,270千円(前期比26.5%増)となり、売上高経常利益率は前連結会計年度比0.9ポイント増加し、4.0%となりました。これは主に、不動産分譲事業における売上原価が減少したこと等により売上総利益が23,477千円増加したこと及び広告宣伝費等が減少したこと等によるものであります。この結果、売上高経常利益率は前年同期比で増加となりましたが、当社グループは、継続的な成長及び安定的な収益確保の実現のため、引き続き、企業価値の向上を図るとともに、当該指標の向上に努めてまいります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況の分析当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
b.資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要の主なものは、不動産分譲事業における分譲用地の取得、建築工事代金のプロジェクト資金及び不動産賃貸事業における設備投資に係る資金であります。資金調達につきましては、各プロジェクトや物件ごとに調達しており、借入金にかかる金利等の資金調達費用の最小化を図る対応をしております。また、運転資金につきましては、営業活動から得られる自己資金により賄っており、不足が生じる場合には金融機関より調達を行っております。
④
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、以下に記載する会計上の見積りは、当社グループにとって重要であると判断しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
(不動産分譲事業の棚卸資産の評価)不動産分譲事業の棚卸資産は取得原価をもって貸借対照表価額としておりますが、期末における正味売却価額が取得原価より下落している場合には、正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。販売用不動産は、正味売却価額の算定の基礎となる販売見込額を個別物件ごとに評価しております。仕掛販売用不動産は、正味売却価額の算定の基礎となる完成後販売見込額及び開発コストの見積額を個別物件ごとに評価しております。なお、販売用不動産の販売見込額及び仕掛販売用不動産の完成後販売見込額は、近隣における新築分譲物件の供給動向や成約率等により、大きな影響を受けることがあります。また、仕掛販売用不動産の開発コストの見積額については、工事の遅れ等によって影響を受けることがあります。このように、不動産分譲事業における棚卸資産の正味売却価額の見積額は、当該事業を取り巻く環境の変化による不確実性を伴うものであり、上記の事象の変動によって棚卸資産の正味売却価額の見直しが必要となった場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
