【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が段階的に緩和され緩やかな回復が見られたものの、ウクライナ情勢や中国・台湾問題等の地政学リスクや物価の急激な高騰など、先行きが不透明な状態が続いております。当業界では、少子化による学齢人口の減少や教育ニーズの多様化により一層競争は厳しさを増しております。また従来の教育サービスのみならず、ICTを活用した教育サービスや保育園・学童保育等の保育サービスへの需要の高まり等により経営環境は大きく変化しております。このような状況の中で、当社グループは事業ドメイン「乳幼児から社会人までの教育および保育を基本とする教育企業」の下、主力の学習塾ブランドである「個別指導学院フリーステップ」に加え、クラス指導の学習塾「開成教育セミナー」、認可保育所「かいせい保育園」、外国人留学生を対象とした「開成アカデミー日本語学校」、中上級レベルの韓国語指導に特化した「開成アカデミー韓国語学校」等を運営し、幅広い教育及び保育ニーズに応え事業展開を行いました。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末から24,499千円(0.3%)増加し8,512,952千円、負債合計は、同311,815千円(5.5%)減少し5,361,311千円、純資産合計は、同336,315千円(11.9%)増加し3,151,640千円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における売上高は12,671,448千円(前年同期比2.7%増)、営業利益は712,172千円(前年同期比11.2%増)、経常利益は727,777千円(前年同期比11.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は421,500千円(前年同期比27.1%増)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
教育関連事業グループ在籍者数について
部門
2021年11月末
2022年11月末
増減率
個別指導部門
17,767人
18,094人
+1.8%
クラス指導部門
7,034人
6,910人
△1.8%
保育部門
728人
732人
+0.5%
その他の指導部門
186人
256人
+37.6%
合計
25,715人
25,992人
+1.1%
(注1)当社グループにおいて例年ピークを迎える11月末時点の在籍者数を記載しております。(注2)グループ在籍者数は、当社グループが運営する学習塾等に通う者に限り、フランチャイズ教室に通う者は含んでおりません。
個別指導部門では、主力ブランド「個別指導学院フリーステップ」の強みである「点数アップと大学受験に強いフリーステップ」を継続的にアピールし他社との差異化が図れたこと、当社独自の学習管理システム<LMS(Learning Management System)>である「My Step Log」の運用及び会員サイトの充実等のサービス内容を強化したことにより、塾生数は増加いたしました。クラス指導部門は、大阪市公立中高一貫コースは好調を維持したものの、他コースでの募集不調が響き塾生数は減少いたしました。その他の指導部門は、日本語学校の新入生受入が進んだことにより学生数は増加いたしました。
教室展開について
部門
前期末
増加
減少
当期末
個別指導部門
229
5
8
226
クラス指導部門
83
0
7
76
保育部門
17
0
0
17
その他の指導部門
6
1
2
5
直営教場数
284
6
17
273
フランチャイズ教室数
36
9
2
43
(注)複数の部門を開講している教室があるため、各部門の合計と直営教場数は一致いたしません。
直営教室は、新規開校した5教室(東京都2、埼玉県1、千葉県1、ベトナム1)、直営化した1教室(奈良県1)が増加し、閉鎖した12教室(大阪府8、東京都4)、フランチャイズ化した5教室(大阪府2、東京都1、京都府1、奈良県1)が減少いたしました。これにより、期末における直営教室数は273教室となりました。フランチャイズ教室は、新規開校した4教室(東京都2、埼玉県1、千葉県1)、閉鎖した1教室(大阪府1)に加え、前述のフランチャイズ化、直営化した教室が増減し、期末におけるフランチャイズ教室数は43教室となりました。
損益についてクラス指導部門では夏期募集の不調が年間を通じて影響したものの、個別指導部門では塾生数の増加、フランチャイズ展開が堅調に推移したこと等により学習塾部門の売上高は増加いたしました。保育部門では運営補助金の増額により、売上高は増加いたしました。その他の指導部門では日本語学校の新入生受入が進んだこと、教育コンテンツを制作する子会社の受注が好調だったこと、研修施設の需要が回復したこと等により、売上高は増加いたしました。また、処遇改善のための給与改定等による人件費の増加、塾生募集のためのWEB広告等を積極的に行ったことによる広告宣伝費の増加、各種システムの利用や保守に伴う支払手数料の増加、電気料金高騰による水道光熱費の増加等により、費用は増加いたしました。この結果、売上高は12,581,716千円(前年同期比2.7%増)となり、費用の増加は売上高の伸びで吸収し、セグメント利益(営業利益)は754,639千円(同10.5%増)となりました。なお、教育関連事業の利益水準は新型コロナウイルス感染症拡大前の水準を上回った前年同期をも上回る結果となりました。
不動産賃貸事業所有不動産の余剰スペース(賃貸スペース)が減少したことにより、売上高は40,033千円(前年同期比6.6%減)、電気料金高騰による水道光熱費の増加等により、セグメント利益(営業利益)は23,065千円(前年同期比17.6%減)となりました。
飲食事業新型コロナウイルス感染症の行動制限緩和による来客者数の増加や、価格改定等により、売上高は49,698千円(前年同期比34.5%増)となりました。原材料価格の高騰、人件費の増加等を受け費用は増加したものの売上高の伸びで吸収し、セグメント損失(営業損失)は11,118千円(前年同期はセグメント損失(営業損失)17,075千円)と改善いたしました。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,398,887千円となり、前連結会計年度末に比べ67,624千円減少いたしました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、802,206千円(前連結会計年度比240,311千円の収入減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益631,017千円、減価償却費336,028千円、減損損失111,271千円がそれぞれ計上されたものの、法人税等の支払額336,954千円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は、419,607千円(前連結会計年度比229,013千円の支出増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出319,846千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果支出した資金は、437,901千円(前連結会計年度比310,894千円の支出減)となりました。これは主に長期借入れによる収入500,000千円、長期借入金の返済による支出857,959千円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは塾生に対して学習指導を行うことを主たる業務としておりますので、該当事項はありません。
b.仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
仕入高(千円)
前連結会計年度比(%)
教育関連事業
629,410
100.7
不動産賃貸事業
―
―
飲食事業
20,250
134.7
合計
649,660
101.5
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。2 金額は、仕入価格によっております。
c.受注実績当社グループは塾生に対して学習指導を行うことを主たる業務としておりますので、該当事項はありません。
d.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(千円)
前連結会計年度比(%)
教育関連事業
12,581,716
102.7
不動産賃貸事業
40,033
93.4
飲食事業
49,698
134.5
合計
12,671,448
102.7
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の販売総実績に対する割合については、相手先が塾生及び不特定多数の一般顧客へのものが全体の100分の90以上を占めており、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの事業セグメントは、教育関連事業、不動産賃貸事業、飲食事業で構成しております。なかでも、教育関連事業は、当連結会計年度における連結売上高の99.3%を占める事業セグメントとなっております。
a.経営成績の分析(売上高)当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度より337,942千円(2.7%)増加し、12,671,448千円となりました。売上高の内訳の詳細については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(売上原価)当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度より155,157千円(1.6%)増加し、10,001,971千円となりました。これは主として処遇改善のための給与改定等により人件費が前連結会計年度比83,736千円(1.3%)増の6,475,119千円、電気料金高騰により水道光熱費が同37,100千円(16.9%)増の256,316千円となったことによるものであります。
(販売費及び一般管理費)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より111,065千円(6.0%)増加し、1,957,304千円となりました。これは主として塾生募集のためのWEB広告等を積極的に行ったことにより広告宣伝費が前連結会計年度比49,673千円(8.3%)増の649,938千円、各種システムの利用や保守に伴う支払手数料が同22,824千円(22.4%)増の124,584千円となったことによるものであります。
(営業外収益、営業外費用)当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度より11,692千円(18.9%)減少し、50,184千円となりました。これは主としてその他に含まれる違約金収入が前連結会計年度比10,600千円(96.4%)減の400千円となったことによるものであります。また、営業外費用は、前連結会計年度より11,870千円(25.6%)減少し、34,580千円となりました。これは主として貸倒引当金繰入額が前連結会計年度比13,427千円(88.5%)減の1,751千円となったことによるものであります。
(特別利益、特別損失)当連結会計年度における特別利益は、前連結会計年度より1,540千円(9.6%)減少し、14,512千円となりました。これは主として前連結会計年度に投資有価証券売却益7,894千円を計上したことによるものであります。また、特別損失は、前連結会計年度より473千円(0.4%)増加し、111,271千円となりました。これは主として減損損失が前連結会計年度比2,841千円(2.6%)増の111,271千円となったことによるものであります。
b.財政状態の分析(流動資産)流動資産は、前連結会計年度末から13,188千円(0.4%)増加し、3,271,795千円となりました。これは主として営業未収入金及び契約資産が前連結会計年度に比べ78,041千円増加し、現金及び預金が前連結会計年度に比べ28,620千円、その他に含まれる短期貸付金が同15,123千円減少したことによります。
(固定資産)固定資産は、前連結会計年度末から11,311千円(0.2%)増加し、5,241,157千円となりました。これは主として繰延税金資産が前連結会計年度に比べ47,013千円、差入保証金が同22,019千円増加し、建設仮勘定が前連結会計年度に比べ19,437千円減少したことによります。
(流動負債)流動負債は、前連結会計年度末から20,269千円(0.6%)増加し、3,153,007千円となりました。これは主として未払金が前連結会計年度に比べ121,457千円、賞与引当金が同64,276千円増加し、未払法人税等が前連結会計年度に比べ77,746千円、買掛金が同76,913千円減少したことによります。
(固定負債)固定負債は、前連結会計年度末から332,084千円(13.1%)減少し、2,208,304千円となりました。これは主として長期借入金が前連結会計年度に比べ342,652千円減少したことによります。
(純資産)純資産は、前連結会計年度末から336,315千円(11.9%)増加し、3,151,640千円となりました。これは主として利益剰余金が前連結会計年度に比べ346,576千円増加したことによります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。当社グループの資金需要は、教室運営等に係る運転資金、教室開校等に係る設備投資資金であります。短期運転資金の調達は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、長期運転資金及び設備投資資金の調達は金融機関からの長期借入を基本としております。当連結会計年度末における有利子負債(リース債務を含む)の残高は2,478,290千円、現金及び現金同等物の残高は1,398,887千円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、収益性が著しく低下した資産又は資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額の評価の前提条件には、投資期間を通じた将来の収益性の評価や資本コストが含まれますが、これらの条件は長期的な見積りに基づくため、経営環境や市場環境の変化により、回収可能性を著しく低下させる変化が生じた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)当社グループは、将来の課税所得が十分に確保できること及び回収可能性があると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性を判断するにあたり慎重に検討しておりますが、繰延税金資産の一部又は全部を回収できないと判断した場合、繰延税金資産を減額し、調整額を費用として計上する可能性があります。
#C2179JP #成学社 #サービス業セクター
