【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う規制が徐々に緩和され、回復の兆しが見られましたが、円安ドル高の進行や長期化するウクライナ情勢不安の影響による原燃料・原材料価格の高騰など、製造業において逆風が続く結果となりました。また、上記の他にも米銀の破綻を発端とした欧米の金融システム不安等、下振れリスクは依然として存在しており、景気の先行きは不透明な状況が続いております。日銀短観(2023年3月調査)によれば、2022年度の設備投資計画(全規模・全産業)は、前年度比11.4%増と高い伸びを示しており、12月調査(同15.1%増)から下方修正されたものの、前年度から大幅に持ち直すとの計画は維持されております。また、2022年度の経常利益計画(全規模・全産業)は前年度比7.9%増と、12月調査(同7.5%増)からやや上方修正された結果となりました。これは、もともと保守的に見積られていた想定を、実績が判明するにつれて上方修正された結果だと考えられます。このような状況下、当事業年度における当社業績は、カーボンニュートラル市場向けの開発設備・試験用圧縮機の販売等により、売上高は前年同期比30.5%増の5,975百万円となりました。しかしながら、原材料の高騰等により各案件の採算が悪化傾向にあり、売上総利益は前年同期比8.7%減の1,348百万円となりました。売上総利益の減少に加え、カーボンニュートラル関連の研究開発費の増加等で販売費及び一般管理費が前年同期比6.7%増の1,111百万円となったことにより、営業利益は前年同期比45.5%減の237百万円、経常利益は前年同期比34.8%減の296百万円となりました。一方、本社総合組立工場の竣工に際し、旧工場解体費用19百万円を特別損失として計上しましたが、補助金の交付により特別利益102百万円を計上したこと等から、当期純利益は前年同期比6.8%減の288百万円となりました。
② 財政状態の状況当事業年度末の総資産は、10,990百万円で前事業年度末に比べ1,306百万円増加しました。この主な要因は、受取手形の減少264百万円があったものの、電子記録債権の増加469百万円、売掛金の増加606百万円及び本社総合組立工場が竣工したこと等による有形固定資産の増加425百万円があったことによります。当事業年度末の負債は、4,195百万円で前事業年度末に比べ1,086百万円増加しました。この主な要因は、本社総合組立工場の竣工に伴い建設資金の借入を実行したことにより、長期借入金の増加1,434百万円及びそのつなぎ資金返済による短期借入金の減少1,000百万円があったことや、電子記録債務の増加163百万円、未払消費税等の増加148百万円及び契約負債の増加174百万円があったことによります。当事業年度末の純資産は、6,795百万円で前事業年度末に比べ220百万円増加しました。この主な要因は、剰余金の配当66百万円があったものの、当期純利益288百万円を計上したことにより、利益剰余金が222百万円増加したことによります。以上の結果、自己資本比率は61.8%となりました。③ キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物は971百万円で、前事業年度末に比べ200百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、増加した資金は380百万円であります(前年同期は786百万円の増加)。この増加は主に、売上債権の増加額941百万円があったものの、税引前当期純利益の計上379百万円、減価償却費の計上265百万円、未収還付消費税等の減少額198百万円、仕入債務の増加額134百万円及びその他の増加額342百万円があったことによります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、減少した資金は611百万円であります(前年同期は1,766百万円の減少)。この減少は主に、有形固定資産の取得による支出657百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、増加した資金は430百万円であります(前年同期は932百万円の増加)。この増加は主に、短期借入金の返済による支出1,000百万円があったものの、長期借入れによる収入1,500百万円があったことによります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
生産高(千円)
前年同期比(%)
圧縮機事業
5,459,670
△2.6
(注) 金額は、販売価格によっております。
b. 受注実績
当事業年度における受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
圧縮機事業
7,283,176
21.9
4,783,830
37.6
c. 販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
圧縮機事業
5,975,649
30.5
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社の当事業年度の経営成績は、好調に推移した受注の結果、売上高は前年同期と対比して大幅な増加となりました。一方、資材の調達価格が前年度より引き続き増額の一途であり、売上総利益は前年同期と対比して減少という結果となりました。また、カーボンニュートラル関連の研究開発を推進した影響により研究開発費が増加し営業利益が減少、前年同期と対比して大幅な減少となりました。詳細は前述の「第2 事業の状況 4〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご確認ください。「2020 中期経営計画」期間の最終年度であった当事業年度の目標としては、売上高65億円、経常利益4.6億円、純利益3.9億円、ROE5.8%を設定しておりましたが、未達となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1〔経営方針、経営環境及び対処すべき課題等〕 (2)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題等 1.前中期経営計画(2020年度~2022年度)の振り返り」をご参照ください。また当社は、厳しさを増す現在の経済環境に柔軟に対応し、中長期的・持続的成長を実現するため「2023中期経営計画を策定いたしました。詳細につきましては「第2 事業の状況 1〔経営方針、経営環境及び対処すべき課題等〕 (2)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題等 3.新中期経営計画(2023年度~2025年度)の策定」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は、運転資金及び設備資金の調達につきましては、基本的には営業活動によるキャッシュ・フローを財源としますが、設備投資等の比較的大きな資金需要に対応する場合は、余剰資金もしくは金融機関からの借入によって対応する方針です。資金調達を行う際は、期間や市場金利等、また自己資本比率、ROEといった財務指標への影響度を総合的に判断しながら、最適な調達を実施します。当事業年度においては、大規模な設備投資計画である総合組立工場建設に係る第2期工事が完了、これにより全ての建設工事が完了いたしました。当該建築費用の残額の支払いについては、金融機関からの借入でまかなっております。一方で、総合組立工場建設費用の支払いに伴い、消費税の還付金があったことなどにより、当事業年度末における現金及び預金の残高は前事業年度末から200百万円増加の971百万円となりました。余剰資金は親会社である株式会社三井E&Sに対する預け金で運用しており、当事業年度末における残高は1,100百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1〔財務諸表等〕 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
