【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の分析当第3四半期連結累計期間における世界経済は、引き続きコロナ禍からの経済活動正常化の動きが進む一方、ウクライナ情勢の長期化や資源価格の高騰、及びこれらを背景とした先進各国におけるインフレの加速など、先行き不透明な状況となっております。わが国経済も、ウイズコロナ政策のもと経済活動の正常化は進んでいるものの、資源価格の高騰や円安等に伴う物価上昇などの景気下押し圧力により、依然として先行き不透明な状況が続いております。これに伴い、設備投資の動向を知るうえで先行指標の一つである機械受注統計の推移を見ると、製造業の機械受注額は、2022年1月~3月は13,112億円(前年同期比24.2%増)、4月~6月は14,300億円(同21.2%増)、7月~9月は14,014億円(同10.6%増)であったことに対し、10月は4,253億円、11月は3,859億円と減少傾向にあります。このような環境下、当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大防止への対応として、引き続き各セグメントが属する国の状況に応じて時差出勤や在宅勤務等を実施しながら、プラスチック成形関連のコアビジネスにおきまして、品質の向上、納期の確守、新製品の開発等、競争力強化によるマーケットシェアの拡大を図るとともに、電池、食品、化粧品等の新規販売分野の開拓・拡大に注力してまいりました。この結果、当第3四半期における受注高は前年同期比26億9千9百万円増(同16.8%増)の187億5千9百万円となり、受注残高は前年同期比57億4千1百万円増(同74.1%増)の134億8千9百万円となりました。一方、売上高につきましては、サプライチェーンの混乱に伴う部品の供給不足が長期化しているものの、電気自動車(EV)向けのリチウムイオン電池関連の売上が堅調に推移したことに加え、在外子会社の邦貨換算の影響が円安によりプラスに働いたことなどにより、前年同期比1億7千7百万円増(同1.3%増)の133億8千万円となりました。損益面では、材料費を中心とした原価低減や諸経費の削減に努めたことなどにより売上総利益率は改善(28.4%→28.7%)したものの、販売費及び一般管理費が在外子会社の邦貨換算の影響を受けて増加したこと等により、営業利益は前年同期比2億4千9百万円減(同44.8%減)の3億7百万円となりました。また、経常利益については1億1千4百万円の為替差益を計上しましたが、前年同期比1億9千7百万円減(同31.6%減)の4億2千7百万円となりました。特別損益では、投資有価証券売却益1千4百万円を特別利益に、投資有価証券評価損1千1百万円、中国子会社における新型コロナウイルス感染症関連損失1億8百万円を特別損失に計上し、更に法人税、住民税及び事業税1億5千万円、法人税等調整額2千9百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比2億3千1百万円減(同60.6%減)の1億5千万円となりました。
日本におきましては、引き続き電気自動車(EV)向けのリチウムイオン電池関連の受注が堅調に推移したこと等により売上高は前年同期比9億6千9百万円増(同12.2%増)の88億8千9百万円となりました。損益面では、資源価格の高騰などにより売上総利益率が悪化(27.3%→23.9%)したこと等により、販売費及び一般管理費の増加を吸収するまでには至らず、営業利益は前年同期比1億6千5百万円減(同30.1%減)の3億8千5百万円、セグメント利益(経常利益)は前年同期比2千2百万円減(同3.5%減)の6億3千6百万円となりました。東アジアにおきましては、引き続き電気自動車(EV)向けのリチウムイオン電池関連並びにスマホ・VR用レンズ関連の受注は堅調に推移したものの、上海市のロックダウンに伴う2ヶ月強に亘る工場操業停止時の売上高減少をカバーするには至らず、売上高は前年同期比6億9千5百万円減(同14.8%減)の39億9千9百万円となりました。損益面においては、操業停止期間中の製造固定費を特別損失に振替したこと等により、売上総利益率は改善(24.4%→30.2%)したものの、販売費及び一般管理費の増加を吸収するには至らず、営業利益は前年同期比1千万円減(同21.8%減)の3千7百万円となりましたが、セグメント利益(経常利益)は為替差益の計上等により前年同期比1千8百万円増(同339.1%増)の2千3百万円となりました。
東南アジアにおきましては、国により景気回復のスピードにはばらつきはあるものの、設備投資は概ね回復基調にあり、売上高は前年同期比1億2千3百万円増(同9.8%増)の13億9千万円となりました。一方、損益面では、売上総利益率は改善(32.2%→35.6%)したものの、販売費及び一般管理費の増加を吸収するには至らず、営業損失は5百万円(前年同期は1千2百万円の営業利益)、セグメント損失(経常損失)は1百万円(前年同期は1千9百万円の経常利益)となりました。北中米におきましては、中米では自動車関連を中心とした需要は回復しつつあるものの、設備投資の回復までには至らず、売上高は前年同期比5千1百万円減(同30.6%減)の1億1千6百万円となりました。損益面では、売上高の減少に伴う売上総利益の減少等により、営業損失が9千9百万円(前年同期は5千2百万円の営業損失)、セグメント損失(経常損失)が5千8百万円(前年同期は5千3百万円の経常損失)となりました。
なお、報告セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
(2) 財政状態の分析流動資産は、前連結会計年度末に比べて、受取手形、売掛金及び契約資産、商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品が増加したこと等により21億1千1百万円増加し、187億1千6百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末に比べて、建物及び構築物、土地が増加したこと等により4億4千8百万円増加し、58億8千万円となりました。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて25億5千9百万円増加し、245億9千6百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べて、支払手形及び買掛金、短期借入金が増加したこと等により17億4千5百万円増加し、86億9千3百万円となりました。固定負債は、前連結会計年度末に比べて、長期借入金、退職給付に係る負債が増加したこと等により2億2千2百万円増加し、39億8千8百万円となりました。この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて19億6千7百万円増加し、126億8千1百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、利益剰余金は減少しましたが、為替換算調整勘定が増加したこと等により5億9千2百万円増加し、119億1千4百万円となりました。
(3) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等世界経済は、中国のゼロコロナ政策の緩和に伴い、サプライチェーンの混乱は改善に向かうことが期待されるものの、先進各国のインフレの加速とそれに伴う各国中央銀行の相次ぐ金融引き締め、これらを反映した為替相場の乱高下等に加えて、資源価格の高騰とウクライナ情勢の長期化等、地政学的リスクも引き続き懸念され、景気の先行きは不透明感を増しております。わが国経済も、ウイズコロナ政策のもと、経済活動の正常化に向けた回復の動きが続いているものの、原材料価格の高騰や為替相場の急激な変動等により景気下振れリスクが強まっております。かかる環境下、当社グループにおきましては、引き続き自動車関連業界における自動車の電動化、自動運転化、車体の軽量化等に積極的に技術や資源を投入するとともに、ウイズコロナの環境のもと、社会の環境変化に伴うタブレット、PC、スマホ、VR等の通信機器拡大、AI、IoT、5G等のデジタル化推進の動きへ的確に対応してまいります。また、既存市場、既存分野での販売拡大と収益力向上等に加えて新規市場や成長分野への事業展開の強化を中長期的に取り組んでまいります。世界レベルでの環境問題(脱炭素、使い捨てプラスチックの削減)に対しては、お客様の生産現場や自社の事業活動及びお客様の製造物を通じて社会に貢献し、透明性の高い企業統治(コーポレートガバナンス)等を実現していくことで経営基盤の強化とESG経営を強化いたします。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題、主要な設備や従業員等に重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は164,776千円であります。
