【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況(経営成績の状況)当第2四半期におけるわが国経済は、新型ウイルス感染症に係るワクチン接種の浸透や行動制限の緩和により、社会・経済活動の正常化への動きが進み、景気は緩やかに持ち直しております。一方で、資源価格の動向や急激な為替変動に伴う物価の上昇、ウクライナにおける戦争の長期化など不透明な要因も依然として解消されず、引き続き予断を許さない状況が続いております。当社企業集団の属するステンレス鋼業界におきましては、原料価格やエネルギー・諸資材のコスト上昇を背景にメーカー各社は大幅な値上げを実施しました。これを受け、流通マーケットにおいてもステンレス鋼市況は上昇し、強含みの展開となりました。このような状況のなか、当社企業集団の連結業績は、主力事業であるステンレス鋼その他金属材料の販売事業において、在庫販売に重点をおいた営業を推進するとともに、加工品やチタン等の高付加価値商品の拡販にも注力した結果、売上高は前第2四半期連結累計期間に比べ28.7%増加の26,877,858千円となりました。利益面では、メーカー値上げに対応した販売価格の改定に取り組んだ結果、営業利益は前第2四半期連結累計期間に比べ3.3倍の2,200,876千円、経常利益は3.5倍の2,396,451千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は3.8倍の1,562,111千円となりました。なお、セグメント別の状況は以下のとおりであります。
ステンレス鋼その他金属材料の販売事業 UEX単体のステンレス鋼の販売について、前第2四半期連結累計期間に比べ販売価格が30.2%上昇、販売数量も1.8%増加したことに加え、連結子会社においても店売り販売や半導体関連向けを中心に好調に推移したことなどにより、売上高は前第2四半期連結累計期間に比べ30.6%増加の26,084,203千円となりました。営業利益は、仕入価格の上昇に対応した販売価格の改定により売上総利益率が上昇したことから、前第2四半期連結累計期間に比べ3.8倍の2,198,099千円となりました。 当事業におきましては、引き続き在庫販売に重点をおいた営業活動を進めてまいりますとともに、加工品分野を中心に付加価値を高める提案営業をさらに充実させてまいります。加えて、チタン販売及び建材の拡販にも注力してまいります。一方で、コストと収益性を重視した販売を進めていくことにより収益力の向上に取り組んでまいります。 ステンレス鋼その他金属加工製品の製造・販売事業 国内建築分野のステンレス加工品販売事業が堅調に推移し、売上高は前第2四半期連結累計期間に比べ21.3%増加の641,433千円となりました。営業利益は、国内事業における製造原価の上昇に加え、中国造管事業においては上海市のロックダウンの影響もあり販売量が減少したことから、前第2四半期連結累計期間に比べ33.1%減少の41,261千円となりました。 中国造管事業におきましては、引き続き新規需要家の開拓が課題と認識しております。既存顧客の深掘りに加え中国に進出している日系企業を中心に営業活動を展開し、確固たる収益基盤を構築してまいります。 機械装置の製造・販売及びエンジニアリング事業 当第2四半期は、主要な受注物件の売上計上がなく、売上高は前第2四半期連結累計期間に比べ60.1%減少の152,221千円、営業損益は37,035千円の損失(前第2四半期連結累計期間は18,159千円の利益)となりました。 当事業におきましては、顧客基盤の拡大が課題と認識しております。そのため、機械商社や機器メーカーとの連携強化等により顧客開拓に全力を尽くしてまいります。
(財政状態の状況)①資産資産合計は、売上債権や棚卸資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ5,120,263千円増加し、50,783,071千円となりました。
②負債負債合計は、仕入債務や短期借入金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ4,021,978千円増加し、35,247,549千円となりました。 ③純資産純資産合計は、剰余金の配当396,701千円がありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上1,562,111千円などにより、前連結会計年度末に比べ1,098,285千円増加し、15,535,522千円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加2,378,130千円、法人税等の支払額839,511千円等がありましたが、税金等調整前四半期純利益の計上2,396,383千円、仕入債務の増加3,464,973千円などにより、1,063,548千円の収入(前年同期は1,247,502千円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出195,717千円及び投資有価証券の取得による支出63,562千円などにより、323,294千円の支出(前年同期は206,128千円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出433,842千円及び配当金の支払額395,997千円等がありましたが、短期借入金の純増減額880,000千円などにより、125,471千円の収入(前年同期は659,488千円の支出)となりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から1,029,736千円増加し、6,448,504千円となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社企業集団の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。