【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第3四半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、ウクライナ情勢等に起因する原材料価格上昇、エネルギーコスト増加などにより物価が上昇するなど、先行きは引き続き不透明な状況です。但し、新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞が緩和されつつあり、中国ではゼロコロナ政策が見直されました。また、日銀が長期金利の許容変動幅を拡大したことにより、急激に進行した円安の流れに変化が生じました。
このような経済状況の中、当社グループでは、主としてハイブリッド車用リチウムイオン電池の販売数量が増加していることや、Inci GS Yuasa Aku Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketi(以下、「IGYA社」という。)を連結化した影響に加え為替の円安影響もあり、当第3四半期連結累計期間の売上高は、3,748億80百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて617億33百万円増加(19.7%)しました。これに伴い、営業利益は189億94百万円(のれん等償却前営業利益は197億86百万円)と前第3四半期連結累計期間に比べて50億91百万円増加(36.6%)しました。経常利益は持分法による投資損益の悪化や為替差損の計上等により、160億63百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて12百万円減少(△0.1%)しました。前年度に減損損失を計上していた影響がなくなり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、78億49百万円と、前第3四半期連結累計期間に比べて45億円増加(134.4%)しました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(自動車電池)
国内における売上高は、販売数量は前年同期比を下回りましたが、販売価格是正の取組みを進め、631億40百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ43億円増加(7.3%)しました。セグメント損益(のれん等償却前)は、販売数量の減少により、42億35百万円と前第3四半期連結累計期間並に比べて38百万円減少(△0.9%)しました。
海外における売上高は、IGYA社を連結化した影響に加え為替の円安影響もあり、1,869億40百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて489億24百万円増加(35.4%)しました。セグメント損益は、物流費等のコスト増の影響を受けましたが、売上高増加の影響により、102億18百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて31億円増加(43.6%)しました。
これにより、国内・海外合算における売上高は、2,500億80百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて532億24百万円増加(27.0%)しました。セグメント損益は、144億53百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて30億61百万円増加(26.9%)しました。
(産業電池電源)
売上高は、大型風力発電用リチウムイオン電池の納入が前年度で終了した影響により、671億51百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて38億10百万円減少(△5.4%)しました。セグメント損益は、販売構成の変化により、35億10百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて14億70百万円増加(72.1%)しました。
(車載用リチウムイオン電池)
売上高は、ハイブリッド車用リチウムイオン電池の販売が増加したことにより、452億39百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて119億98百万円増加(36.1%)しました。セグメント損益は、9億77百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて3億24百万円減少(△24.9%)しました。
(その他)
売上高は、航空機用リチウムイオン電池の販売が増加したことにより、124億7百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて3億19百万円増加(2.6%)しました。全社費用等調整後のセグメント損益は、8億44百万円と前第3四半期連結累計期間に比べて5億16百万円増加(157.7%)しました。
(2)財政状態の分析
総資産は、棚卸資産の増加やIGYA社の新規連結により、5,252億20百万円と前連結会計年度末に比べて444億57百万円増加しました。
負債は、借入金の増加やIGYA社の新規連結により、2,645億36百万円と前連結会計年度末に比べて337億12百万円増加しました。
純資産は、配当金の支払がありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益による増加や為替レートの変動による為替換算調整勘定の増加などにより、2,606億83百万円と前連結会計年度末に比べて107億45百万円増加しました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は97億21百万円であります。
また、自動車電池、産業電池電源、車載用リチウムイオン電池、その他の事業について、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営者の問題認識と今後の方針について
当社は、企業理念及び経営ビジョンを次のとおり定めております。
[企業理念]
『革新と成長』-GS YUASAは、社員と企業の「革新と成長」を通じ、人と社会と地球環境に貢献します。
[経営ビジョン]
GS YUASAは、電池で培った先進のエネルギー技術で世界のお客様へ快適さと安心をお届けします。
当社グループは、新たな価値を創造し続けるエネルギー・デバイス・カンパニーを目指し、「モノ・コトづくり」をキーワードに新しい価値創造を通じて、鉛電池事業とリチウムイオン電池事業それぞれの持続的成長に繋がる戦略的な企業活動を行ってまいります。
GSユアサでは企業理念である「革新と成長を通じ、人と社会と地球環境に貢献する」を実践することが事業の持続的な成長に結びつくものとしています。CSR課題を事業戦略に取り込んだビジネスプロセスを確立し、財務・非財務の両面で経営の質を向上させ、事業と社会のサステナブルグロース(持続可能な成長)を目指してまいります。
第五次中期経営計画では、次の3つの重要戦略課題に取り組みます。
①ビジネスプロセスに特化したCSRの重要課題に対する取り組みの強化
②鉛電池事業の収益強化と海外事業拡大を通じて、経営基盤の強化
③第六次中期経営計画以降にリチウムイオン電池事業の規模と収益を拡大させるための布石を打つこと
