【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の緩和などにより経済活動は正常化に向かいつつも、急激な円安による原材料価格の高騰や、ウクライナ問題の長期化、中国のロックダウンの影響などによるサプライチェーンの混乱が続くなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。
当社グループの主要ユーザーである自動車関連企業では、半導体不足等による生産調整の局面がみられたものの、第2四半期以降は回復基調となり、電動化領域を中心に半導体・電子部品の需要は堅調に推移いたしました。
このような環境のもと、当社グループは、新たな価値を創造し提供できる企業グループへの変革を加速させ、お客様やパートナー様から選ばれる存在を目指し、中期経営計画の施策を着実に実行してまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は864億12百万円(前年同四半期比20.7%増)となり、営業利益は26億71百万円(前年同四半期比52.2%増)、経常利益は29億9百万円(前年同四半期比68.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は28億17百万円(前年同四半期比146.0%増)の増収増益となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。
(デバイス事業)
デバイス事業では、電子制御が進む自動車向けシステムLSIなどの半導体や電子部品の販売及び技術支援、組込システムのPoC(概念実証)開発支援や組込ソフトウエアを中心とした受託開発事業を行っております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、自動車生産の回復や採用品の新規立ち上げなどに加え、商流移管や円安の寄与があった結果、デバイス事業の売上高は、746億51百万円(前年同四半期比22.1%増)、営業利益は17億28百万円(前年同四半期比45.5%増)となりました。
(ソリューション事業)
ソリューション事業では、IT機器、組込機器及び計測機器の販売や、ITプラットフォーム基盤及びITシステムの構築に加え、FAシステムや特殊計測システムの設計・製造・販売及び産業用コンピュータの開発・製造・販売を行っております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、搬送・半導体設備関連の顧客の生産が好調に推移したことにより組込分野での売上増加が牽引し、ソリューション事業の売上高は、117億60百万円(前年同四半期比12.4%増)、営業利益は9億42百万円(前年同四半期比66.5%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
資産合計は、前連結会計年度末に比べて128億69百万円増加し953億52百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて111億36百万円増加し878億66百万円となりました。これは主に、商品及び製品が104億93百万円増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて17億33百万円増加し74億86百万円となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べて101億5百万円増加し532億19百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて82億95百万円増加し448億27百万円となりました。これは主に、短期借入金が62億98百万円、1年内返済予定の長期借入金が13億27百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて18億9百万円増加し83億92百万円となりました。これは主に、長期借入金が17億83百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて27億64百万円増加し421億33百万円となりました。
この結果、自己資本比率は42.0%(前連結会計年度末は45.2%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ18億25百万円増加し103億32百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は61億80百万円(前年同四半期に比べ50億72百万円の増加)となりました。
これは主に、売上債権の減少額21億79百万円、税金等調整前四半期純利益38億6百万円がありましたが、棚卸資産の増加額108億83百万円があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は12億80百万円(前年同四半期は28百万円の獲得)となりました。
これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出12億9百万円があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は88億7百万円(前年同四半期に比べ82億39百万円の増加)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出9億50百万円、配当金の支払額5億29百万円がありましたが、短期借入金の純増加額62億98百万円、長期借入れによる収入40億60百万円があったためであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、22百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)生産、受注及び販売活動
a.生産実績
当第2四半期連結累計期間において、生産実績が著しく増加しております。
これは主に、デバイス事業における受託開発案件の増加とソリューション事業における主要顧客の生産活動の活発化によるものです。
セグメントの名称
生産高(百万円)
前期比(%)
デバイス事業
1,177
+38.1
ソリューション事業
3,243
+34.8
計
4,420
+35.7
(注)金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当第2四半期連結累計期間において、受注残高が著しく増加しております。
これは主に、ソリューション事業における主要顧客の生産活動の活発化によるものです。
セグメントの名称
受注高(百万円)
前期比(%)
受注残高(百万円)
前期比(%)
デバイス事業
73,654
+11.0
15,397
+14.6
ソリューション事業
14,281
+20.7
10,159
+79.0
計
87,936
+12.4
25,556
+33.7
(8)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、大崎エンジニアリング株式会社(2022年9月30日付で萩原エンジニアリング株式会社に商号変更)を連結の範囲に含めたことに伴う主要な設備の増加は、以下のとおりであります。
2022年9月30日現在
会社名
事業所名
(所在地)
セグメント
の名称
設備の
内容
帳簿価額(百万円)
従業
員数
(名)
建物及び
構築物
機械装置
及び運搬具
土地
(面積㎡)
リース資産
その他
合計
萩原エンジニアリング㈱
本社
(埼玉県入間市)
ソリューション事業
事務所
工場
560
0
1,179
(9,429.47)
-
6
1,747
67
(12)
(注)1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 「その他」は、主に工具、器具及び備品、ソフトウエアであります。
3 従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。
4 当該帳簿価額につきましては、取得原価の配分が完了していないため、暫定的に算定された概算額です。