【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
前第1四半期
連結累計期間
当第1四半期
連結累計期間
増減率
百万円
百万円
%
売上収益
250,501
276,761
10.5
タイヤ事業
210,866
229,792
9.0
スポーツ事業
29,685
35,468
19.5
産業品他事業
9,950
11,501
15.6
事業利益
14,784
7,976
△46.1
タイヤ事業
10,454
1,934
△81.5
スポーツ事業
3,980
5,459
37.2
産業品他事業
338
572
69.6
調整額
12
11
-
営業利益
14,178
7,767
△45.2
親会社の所有者に
帰属する四半期利益
11,754
4,006
△65.9
(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
為替レートの前提
前第1四半期
連結累計期間
当第1四半期
連結累計期間
増減
1米ドル当たり
116
円
132
円
16
円
1ユーロ当たり
130
円
142
円
12
円
当第1四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年3月31日)の経済環境は地域によっては高水準のインフレとそれを抑制するための急激な金利上昇に加え、ウクライナ情勢による地政学的緊張など、経済成長への懸念が見られる状況が続いています。我が国においても新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ経済が回復していく期待があるものの、為替や物価の動向などで不確実性が高い状況です。
当社グループを取り巻く情勢につきましては、エネルギーコストの高騰影響や、半導体不足による自動車生産台数の減少影響は続いていますが、一方で海上輸送コストや原材料価格の高騰の影響には一服感が見られるようになってきました。
そのような中、当社グループは2027年を目標年度とし策定した中期計画の実現に向けて経営基盤強化を目指す全社プロジェクトを強力に推進するとともに、顧客ニーズに対応した高機能商品を開発・増販するなど、競争力の強化にグループを挙げて取り組みました。
この結果、当社グループの売上収益は276,761百万円(前年同期比10.5%増)、事業利益は7,976百万円(前年同期比46.1%減)、営業利益は7,767百万円(前年同期比45.2%減)となり、税金費用を計上した後の最終的な親会社の所有者に帰属する四半期利益は4,006百万円(前年同期比65.9%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(タイヤ事業)
タイヤ事業の売上収益は、229,792百万円(前年同期比9.0%増)、事業利益は1,934百万円(前年同期比81.5%減)となりました。
国内新車用タイヤは、世界的な半導体不足等により自動車メーカーの減産が続いていることの影響を受け低調に推移しましたが、足元の販売状況は前年同期を上回るなど回復傾向が見られました。
国内市販用タイヤは、冬タイヤのプレミアム商品が市場の高い支持のもと前年同期を上回る販売を達成しましたが、全体としての販売は前年同期から微減となりました。
海外新車用タイヤについては半導体不足影響による自動車メーカーの減産はありましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で大きく落ち込んだ前年同期よりも販売が回復し、前年同期を若干上回りました。
海外市販用タイヤは、アジア・大洋州地域において中国ではゼロコロナ政策が撤廃されたこともあり販売が徐々に回復しましたが、前年同期よりは下回りました。インドネシアやタイでは前年同期に比べると新型コロナウイルス感染症影響が緩和されたこともあり回復傾向が見られ、販売が前年同期を上回りました。欧州においてはインフレ進行の影響もありタイヤ需要が鈍化してきており、販売は前年同期を下回りました。米州地域においては、北米ではお客様から好評を得ているワイルドピークシリーズにおいて販売の勢いを維持することが出来ました。南米においては旺盛な需要を背景に販売堅調を維持しました。
以上の結果、タイヤ事業の売上収益は前年同期を上回り、事業利益については減益となりました。
(スポーツ事業)
スポーツ事業の売上収益は、35,468百万円(前年同期比19.5%増)、事業利益は5,459百万円(前年同期比37.2%増)となりました。
ゴルフ用品は、北米・韓国など海外を中心に販売の好調を維持し、新商品の発売効果も加わった結果、売上収益は前年同期を上回りました。
テニス用品は、欧州を中心に各地で販売が好調に推移し、売上収益は前年同期を上回りました。
ウェルネス事業では、値上げ効果や新規総合店の開店もあり、売上収益は前年同期を上回りました。
以上の結果、スポーツ事業の売上収益は前年同期を上回り、事業利益についても増益となりました。
(産業品他事業)
産業品他事業の売上収益は、11,501百万円(前年同期比15.6%増)、事業利益は572百万円(前年同期比69.6%増)となりました。
国内の使い切りゴム手袋やOA機器用ゴム部品で販売が減少しましたが、医療用ゴム製品やインフラ事業などで受注が増加しました。
以上の結果、産業品他事業の売上収益は前年同期を上回り、事業利益についても増益となりました。
(2)財政状態の状況
前連結会計年度
当第1四半期
連結会計期間
増減
百万円
百万円
百万円
資産合計
1,225,202
1,242,701
17,499
資本合計
563,863
574,712
10,849
親会社の所有者に
帰属する持分
546,200
556,053
9,853
親会社所有者帰属
持分比率(%)
44.6
44.7
0.1
1株当たり親会社
所有者帰属持分
2,076円74銭
2,114円21銭
37円47銭
当第1四半期連結会計期間末における財政状態は次のとおりであります。
資産合計は、営業債権及びその他の債権の増加などにより、前連結会計年度末に比べて17,499百万円増加し、1,242,701百万円となりました。
負債合計は、有利子負債の増加などにより、前連結会計年度末に比べて6,650百万円増加し、667,989百万円となりました。
また、当第1四半期連結会計期間末の資本合計は574,712百万円と、前連結会計年度末に比べて10,849百万円増加し、うち親会社の所有者に帰属する持分は556,053百万円、非支配持分は18,659百万円となりました。
この結果、親会社所有者帰属持分比率は44.7%、1株当たり親会社所有者帰属持分は2,114円21銭となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は77,592百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,746百万円増加しました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は10,507百万円(前年同期は614百万円の支出)となりました。これは主として、営業債務及びその他の債務の減少16,095百万円、法人所得税の支払額4,733百万円などの減少要因があったものの、税引前四半期利益の計上8,899百万円、減価償却費及び償却費の計上18,937百万円などの増加要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は14,652百万円(前年同期比1,068百万円の支出の減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出15,860百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における財務活動による資金の増加は6,741百万円(前年同期比14,766百万円の収入の減少)となりました。これは主として、配当金の支払3,866百万円、リース負債の返済による支出3,376百万円などの減少要因があったものの、短期借入金が純額で14,034百万円増加するなどの増加要因によるものであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は6,688百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。