【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績
当第2四半期連結累計期間における当社の受注は、素形材部門では、主力製品の鉱山機械向け鋳鋼品や、EV用工作機械向け鋳鉄品は前年同期より増加しました。一方、半導体製造装置向け鋳鋼品の受注は、中国経済の失速等による半導体需要の減少で一部受注が先送りされており、当初の想定ほど伸びませんでした。エンジニアリング部門では、高速道路で使用する橋梁部品は保全向け受注、モノレール軌道向けは支承の受注が安定しました。建築物用柱脚は物流倉庫向けの受注が安定しました。
売上は、素形材部門では、半導体製造装置向け鋳鋼品の減少を鉱山機械向け鋳鋼品等の増加でリカバリーしましたが、エンジニアリング部門では、橋梁部品の一部の大型プロジェクトが納期変更となったことにより、当第2四半期連結累計期間では目標未達となりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、7,324百万円(前年同期比22.7%増)となりました。
営業利益は、原材料価格、電力料等は横ばいで推移したものの、上記の売上減少や池上地区減産影響により、想定よりは伸びませんでした。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経常利益は当初予想の450百万円に対し294百万円となりました。池上
地区での操業を2023年9月に終了したことにより「固定資産の減損に係る会計基準」を適用した結果、減損損失
227百万円が発生し、棚卸資産評価減等その他の損失と合わせ工場再編損失として特別損失268百万円を計上したた
め親会社株主に帰属する四半期純利益は、15百万円となりました。
(2)財政状態
総資産は、前連結会計年度末からほぼ横ばいの22,842百万円となりました。負債は、前連結会計年度末からほぼ横ばいの11,601百万円となりました。純資産は親会社株主に帰属する四半期純利益と配当金の支払により11,240百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末からほぼ横ばいの49.2%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産など運転資金の増加による支出がありましたが、一方で売上債権の回収が進み、仕入債務も増加し前年同期比では571百万円増加し1,185百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、老朽更新および合理化を目的とした設備投資による有形固定資産の取得による328百万円の支出と、情報システム投資など無形固定資産の取得の支出等と合わせて366百万円の支出となり、前年同期に比べ110百万円の支出の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入について250百万円の返済、および500百万円の長期借入と245百万円の長期借入金の約定返済を行いました。配当金の支払と合わせた財務活動によるキャッシュ・フローは、139百万円の支出となり、前年同期に比べ55百万円の支出の増加となりました。
以上の結果、当第2四半期末における現金及び現金同等物は、1,241百万円となりました。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、149百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、池上地区の操業を終了し、生産拠点を再編いたしました。