【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済環境は、新型コロナウィルス感染症の影響からの改善が見られる一方、ウクライナ紛争の長期化や為替相場における円安進行等による原材料コストの上昇等が企業収益を悪化させ、先行きの不透明感が継続しております。
このような環境の下で、当社グループは2024年を目標年次とする中期経営戦略「5G&Beyond-NE」を進めております。近年のコロナ禍に代表される大きな事業環境の変化に対応し、新しい成長ユースケースを再定義する形で2022年度からの3年間を新たな中期経営戦略「5G&Beyond-NE(NewEra)」として策定し、前中期経営戦略の「5G&Beyond」の戦略5ゴールをさらに発展させ、それらを通じて営業利益の3倍増を目指して参ります。
当第2四半期連結累計期間の売上高は、LSI事業では国内市場向けビジネスが引き続き順調に推移した一方で、中国等アジア市場において在庫調整等の影響により、前期比13%の減少となりました。一方、AIOT事業では、前期に苦戦した通信モジュールの出荷が大幅に回復したこと等により前期比倍増の117%増と大幅増加となりました。これらの結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、24億50百万円(前期比6.4%増)となり、売上総利益は12億72百万円(前期比8.8%減)となりました。
販売費および一般管理費については、中期経営戦略「5G&Beyond-NE」目標の達成に向けた戦略的な研究開発投資(5億19百万円、前期比12.0%増)を行った結果、販売費および一般管理費全体として、11億48百万円(前期比9.7%増)となりました。これらの結果、当第2四半期連結累計期間の営業利益は1億24百万円(前期比64.4%減)、減価償却費およびのれん償却費等を考慮しない営業利益(EBITDA※)は2億27百万円(前期比46.6%減)となりました。また、前期末比で為替が円安に進行した影響により為替差益1億46百万円を計上する等した結果、経常利益は2億73百万円(前期比59.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億70百万円(前期比70.4%減)となりました。
※EBITDA(Earnings before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization)
当社グループでは簡易的に営業利益に減価償却費、のれん償却費を加えて算出しております。
セグメント別の状況
当社グループは、LSI事業とAIOT事業を軸として事業活動を推進しており、これらを事業セグメント区分としております。
(単位:百万円)
2023年12月期
第2四半期
2022年12月期
第2四半期
増減率(%)
LSI事業
売上高
1,702
1,958
△13.1
営業利益
129
448
△71.1
EBITDA
165
459
△63.9
AIOT事業
売上高
747
345
+116.6
営業利益
△5
△99
―
EBITDA
61
△32
―
合計
売上高
2,450
2,303
+6.4
営業利益
124
348
△64.4
EBITDA
227
426
△46.6
※セグメント間の取引を相殺消去後の金額で記載しております。
(LSI事業)
当連結会計年度のLSI事業の売上高は、国内市場向けビジネスが堅調に推移した一方、中国等アジア市場向けにおいて在庫調整等の影響が生じ、前期比13%の減少となりました。
産業機器市場向けビジネスは、LSI事業の売上全体の81%を占めております。主に国内市場を中心としたOA機器向け製品出荷が前期比で減少した一方、アミューズメント機器向け製品出荷が大幅に増加し、前期比で2%の増加と概ね同水準となりました。産業機器用途の液晶パネル向けに新製品の出荷も開始しました。
車載機器市場向けビジネスは、LSI事業の売上全体の13%を占めております。EVパネル向け新製品の出荷を開始した他、米国市場向けの製品出荷が昨年より引き続き順調に推移した一方、中国市場向け等において在庫調整の影響もあり、前期比52%の減少となりました。
民生機器市場向けビジネスは、LSI事業の売上全体の6%を占めております。主にアジア市場向けの製品出荷が堅調に推移いたしましたが、前期比36%の減少となりました。次世代高速インターフェース標準規格技術の開発として、当社独自技術で4K/8K等の高解像度ディスプレイ内部伝送における「事実上の世界標準」であるV-by-One®HS技術を発展させ、コストや消費電力を削減し、欧米などの環境規制に対応する、次世代高速インターフェース標準技術「V-by-One®HS plus Standard」を策定し、本年6月より提供開始いたしました。
これらの結果、LSI事業全体の売上高は17億2百万円(前期比13.1%減)、売上総利益は10億20百万円(前期比19.4%減)となりました。
当第2四半期連結累計期間においては、前期より継続して中期経営戦略「5G&Beyond-NE」目標の達成に向けた戦略的な研究開発を積極的に実施しました。EVパネル向け高速インターフェースV-by-One®HS新製品の開発を行い当第2四半期累計期間に量産出荷を開始いたしました。また、DXシステム向けシリアル・トランシーバ製品の開発を完了し拡販活動を開始いたしました。その他、高速データ伝送用リドライバ技術の開発、5Gを遥かに超える次世代高速無線通信技術の開発等を行いました。また、これらの活動により、当第2四半期連結累計期間において研究開発費4億88百万円を計上しました。
これらの結果、LSI事業の当第2四半期連結累計期間における営業利益は1億29百万円(前期比71.1%減)、EBITDAは1億65百万円(前期比63.9%減)となりました。
(AIOT事業)
当第2四半期連結累計期間のAIOT事業の売上高は、ドライブレコーダ、自動販売機・エレベータ等の遠隔監視、自動体外式除細動器(AED)等向けの顧客出荷が順調に推移し、新型コロナウィルス感染症や中国上海地区のロックダウンの影響等により大きく落ち込んだ昨年同期から大きく成長し、前期比117%の大幅増加となりました。これらの結果、AIOT事業の売上高は7億47百万円(前期比116.6%増)、売上総利益は2億51百万円(前期比93.9%増)となりました。
当第2四半期連結会計年度においては、AI・IoTを活用する新ニーズの拡大や第5世代移動通信(5G)による新しいアプリケーション市場の拡大を見据えたAI・IoTソリューションの開発に取り組み、エッジAI処理用モジュール製品の開発、通信型ドライブレコーダの開発、音声通話機能付きゲートウェイ新製品の開発等を行い、全体として研究開発費31百万円を計上いたしました。また、同事業のM&A取得に伴うのれんの償却額として65百万円等を計上しました。
これらの結果、AIOT事業の当第2四半期連結累計期間における営業損失は5百万円(前年同期は営業損失99百万円)、EBITDAは61百万円(前年同期はマイナス32百万円)となりました。
※「V-by-One」はザインエレクトロニクス株式会社の登録商標です。
(2)財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、現金及び預金が増加した一方、売掛金および棚卸資産が減少したこと等により、前連結会計年度末と比較して1億15百万円の減少となりました。また、負債合計は、未払金の減少等による流動負債その他の減少等により1億52百万円の減少となりました。純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したこと等により36百万円の増加となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における、営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前四半期純利益を2億75百万円計上し、売上債権が4億21百万円および棚卸資産が1億93百万円減少した一方、為替差益を1億28百万円計上し、法人税等を73百万円支払ったことにより6億87百万円のプラスとなりました。(前年同期は1億68百万円のプラス)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、投資事業組合からの分配金収入が48百万円あった一方、固定資産を取得したことにより、2百万円のプラスとなりました。(前期は1百万円のプラス)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、配当金の支払等により1億60百万円のマイナスとなりました。(前期は1億28百万円のマイナス)
これらの結果により、現金及び現金同等物は全体として6億57百万円増加して当第2四半期連結会計期間末残高は79億60百万円となりました。当社グループとしては、機動的な研究開発リソースの確保やM&Aの機会に迅速に対応できるよう内部留保を厚くする方針であり、資金運用に関しても流動性を重視した運用を行うこととしております。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の金額は5億19百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。
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