【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)
業績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルスの感染状況が依然として高い水準で推移しているものの、ワクチンの普及等により行動制限が緩和され、経済活動が再開し、景気回復の兆しが見えてまいりました。一方でロシア・ウクライナ情勢による原材料及び燃料価格の高騰、中国のロックダウンによるサプライチェーンの混乱、急激な円安等、先行き不透明な状況にあります。このような状況のもと、当社グループにおきましては、イベント需要の回復をはじめ経済活動の再開による国内市況の改善や、海外市場も堅調に推移していることから、前年同期比では増収となりました。利益面では、原材料及び燃料価格の高騰が影響し営業利益が前年同期比で減益となりました。その結果、売上高は20,796百万円(前年同期比8.3%増)となりました。利益面につきましては、営業利益449百万円(前年同期比37.7%減)、経常利益673百万円(前年同期比18.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は465百万円(前年同期比31.6%減)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。なお、セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
①印刷情報関連事業印刷被写体においては、紙クロスは展示会装飾用クロスの受注回復により前年同期比で増収となりました。ビニールクロスにおいても、ファイルバインダー用途が堅調に推移し前年同期比で増収となりました。また、産業用の品質表示用ラベルは、海外ではアパレル用途が、国内ではリネンサプライ用途ラベルが好調で、前年同期比で増収となりました。印字媒体においては、ラベル等の印字用熱転写リボンは主に食品包材向けを中心に、特に海外向けが堅調で前年同期比で増収となりました。但し利益面では、フィルム、溶剤等の原材料価格高騰や海外向け海上運賃の負担が大きく前年同期比で減益となりました。その結果、当セグメントの売上高は9,692百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益は655百万円(前年同期比5.6%減)となりました。
②住生活環境関連事業不織布は、好調な展示会需要によりインテリアは前年同期比で増収、住宅用床吸音材も堅調に推移しておりますが、自動車各社の減産が続く影響で車輌用天井・内装材、フィルター等で大幅に減収し、不織布全体では前年同期比で減収となりました。壁装材は、売上は堅調に推移し前年同期比で増収となりましたが、度重なる原材料及び燃料価格の高騰が利益面に大きく影響しております。その結果、当セグメントの売上高は6,333百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益は27百万円(前年同期比85.1%減)となりました。
③包材関連事業食品包材・蓋材は、海外ではコロナ禍での行動制限が解除・緩和されたことによる消費の伸びが大きく、国内では食品の在宅消費に加えて外食産業向けが動き出し、前年同期比で増収となりました。但し、原材料であるアルミ価格高騰と燃料価格高騰が大きく利益を圧迫し前年同期比で減益となりました。医療用パップ剤用フィルム加工は、堅調に推移し前年同期比で増収となりました。その結果、当セグメントの売上高は3,750百万円(前年同期比9.2%増)、営業利益は183百万円(前年同期比25.4%減)となりました。
④その他ファンシー商品は前年同期比で減収となりましたが、主要顧客向けを中心に受注は回復傾向にあります。また、商品運送・保管は、受注減少により前年同期比で減収となりましたが、他の幾つかの事業で増収となった結果、当セグメントは前年同期比で増収となりました。その結果、売上高は1,694百万円(前年同期比2.2%増)、営業利益は50百万円(前年同期比1.6%増)となりました。
(2)
財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して2,746百万円増加し、56,932百万円となりました。これは主に投資有価証券が740百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が723百万円、商品及び製品が499百万円、原材料及び貯蔵品が272百万円増加したことなどによるものであります。 負債は、前連結会計年度末と比較して1,556百万円増加し、34,142百万円となりました。これは主に短期借入金が926百万円、支払手形及び買掛金が578百万円増加したことなどによるものであります。 純資産は、前連結会計年度末と比較して1,190百万円増加し、22,789百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定が509百万円、その他有価証券評価差額金が484百万円、利益剰余金が253百万円増加したことなどによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの分析当第2四半期連結累計期間において、営業活動によるキャッシュ・フローの収入267百万円、投資活動によるキャッシュ・フローの支出568百万円、財務活動によるキャッシュ・フローの収入227百万円となりました。連結ベースの現金及び現金同等物は3,346百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて260百万円の増加(前年同四半期比8.4%増)となりました。
当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローでは、税金等調整前四半期純利益601百万円、減価償却費742百万円を計上した一方で、売上債権の増加額468百万円、棚卸資産の増加額518百万円などにより当第2四半期連結累計期間は267百万円の収入となりました。これは前第2四半期連結累計期間の1,420百万円の収入に対し1,154百万円の収入の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローでは、有形固定資産の取得による支出650百万円、定期預金の預入による支出74百万円を計上した一方で、定期預金の払戻による収入167百万円などにより当第2四半期連結累計期間は568百万円の支出となりました。これは前第2四半期連結累計期間の918百万円の支出に対し350百万円の支出の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローでは、短期借入金の純増加721百万円、長期借入金の純減少156百万円、配当金の支払212百万円などにより当第2四半期連結累計期間は227百万円の収入(前第2四半期連結累計期間は129百万円の支出)となりました。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は129百万円であります。