【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 業績の状況 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の規制緩和により経済活動が本格的に再開し、インバウンド需要の回復も消費を後押しした結果、回復基調で推移いたしました。しかしながら、資源価格や為替の変動による物価の上昇や、グローバルでの地政学リスクやインフレ抑制のための金融引き締めなど、景気の先行きについては、下振れが懸念される状況です。 この様な環境下、当社では、新たに会社のパーパス「食を科学し世界をパワフルに!(Make the world poweful with food science!)」を制定しました。持続可能な生物資源から当社のフードサイエンス技術により新たな価値を創造し、世界をパワフルにしていくことを目指してまいります。 当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高12,517百万円(前年同期比12.7%増)、営業利益1,062百万円(同6.9%増)、経常利益1,887百万円(同58.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,443百万円(同49.9%増)の増収増益となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。① 精糖 製品の荷動きが活況になりつつあるなか、価格高騰による買い控えが見られたものの、飲料、乳製品関係が堅調に推移し、販売数量は前期並みとなり、値上げが浸透したことにより売上高は増収となりました。利益面では原材料やエネルギーの価格上昇で製造コスト、物流コストが大幅に増加しましたが、適正価格の販売を行ってまいりました。業績は前期比では増益と回復してきましたが、コロナ前の水準までは戻っておらず、引き続き、業績向上に努めてまいります。 以上の結果、精糖事業の業績は、売上高6,467百万円(前年同期比12.8%増)、営業利益779百万円(同55.1%増)の増収増益となりました。② 機能性素材 機能性食品素材イヌリンの国内販売は、糖質オフ、腸内環境改善の機能性訴求商品の採用増などがあったもの、ほぼ前期並みの販売数量となりました。海外販売では、タイ国での乳飲料向けの販売数量増などがあったものの、アジア諸国において、コロナ禍後の健康需要が落ち着きをみせました。その結果、市場在庫が過多となり、需給調整が起こったことで販売数量は前期を大きく下回りました。全体として海外販売の影響により、前期比マイナスとなっております。切花活力剤「キープ・フラワー」は、夏場の天候要因と為替変動により切り花の高値が続いたことにより、業務用、家庭用ともに前年比マイナスとなりました。連結子会社ユニテックフーズ株式会社は、主力のペクチン、ゼラチン、コラーゲンの天然添加物素材の販売も回復した結果、増収増益となりました。
以上の結果、機能性素材事業の業績は、売上高5,742百万円(前年同期比18.6%増)、営業利益508百万円(同22.2%減)の増収減益となりました。③ 不動産 不動産事業の業績は、本年9月1日に旧本社ビルの跡地にビジネスホテル「東横INN茅場町駅」を建設し、賃貸を開始しました。 以上の結果、売上高289百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益246百万円(同7.6%減)の増収減益となりましたが、引き続き安定収益確保に貢献いたしました。④ その他食品 その他食品事業は、タイでの食品関連事業が中心でありますが、前連結会計年度において連結子会社DAY PLUS (THAILAND)Co., Ltd.の株式の一部を売却したことにより、同社が連結の範囲から除外され、業績は売上高17百万円(前年同期比92.7%減)、営業損失3百万円(前年同期 営業利益18百万円)の減収減益となりました。
(2) 財政状態の分析 当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ12.2%増加し、31,701百万円となりました。 当第2四半期連結累計期間における各財政状態の変動状況は、次のとおりであります。① 資産 資産につきましては、流動資産で前連結会計年度末に比べ18.4%増加し、16,888百万円となりました。これは主に棚卸資産の増加及びリース投資資産の増加等によるものであります。 また、固定資産は前連結会計年度末に比べ5.9%増加し、14,813百万円となりました。これは主に投資有価証券の増加等によるものであります。② 負債 負債につきましては、流動負債で前連結会計年度末に比べ30.7%増加し、6,765百万円となりました。これは主に短期借入金等の増加等によるものであります。 また、固定負債は前連結会計年度末に比べ25.3%増加し、1,961百万円となりました。これは主に繰延税金負債の増加等によるものであります。③ 純資産 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ6.8%増加し、22,975百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加等によるものであります。
(キャッシュ・フローの状況) 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ172百万円減少し、4,703百万円となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。① 営業活動によるキャッシュ・フロー 当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果使用した資金は、342百万円(前年同期514百万円収入)となりました。これは主として、棚卸資産の増減額等によるものであります。② 投資活動によるキャッシュ・フロー 当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は、207百万円(前年同期3百万円支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出等によるものであります。③ 財務活動によるキャッシュ・フロー 当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果得られた資金は、343百万円(前年同期366百万円支出)となりました。これは主として、短期借入金の純増減額等によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間における研究開発費等に係る会計基準による研究開発活動の総額は、32百万円であります。 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動についての重要な変更はありません。
(5) 従業員数当第2四半期連結累計期間において、連結会社及び提出会社の従業員数に著しい増減はありません。
(6) 生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績に著しい変動はありません。
(7) 主要な設備当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい異動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画についての著しい変更はありません。