【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策での規制緩和などにより国内需要を中心に緩やかな回復基調にあるものの、外国為替相場における急激な円安、エネルギー価格や原材料費の高止まりなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような環境のもとで当社グループは、2020年3月期をスタートとする5ヵ年の中期経営計画を策定し、その目標達成に向けて、各種施策に取り組んでおります。特に、先端の半導体用感光性材料やディスプレイ周辺材料などの電子材料、印刷用色材などの機能性材料、ヘルスケア用途向け材料の新製品開発、廃棄物処理、リサイクルの特殊技術開発などに積極的に取り組むと同時に、生産能力の増強に向けた設備投資、持続的な成長と最適な組織運営を図るための社員採用など、成長投資にも積極的に取り組みました。
その結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は77億69百万円(前年同四半期比7.0%減)、経常利益は41百万円(前年同四半期比93.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は18百万円(前年同四半期比95.1%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
化成品事業
当事業の売上高は、前年同四半期比7.8%減の70億40百万円となりました。
①電子材料
半導体材料は、需要の減少により販売数量、売上高ともに減少いたしました。また、ディスプレイ周辺材料は、需要の増加により販売数量、売上高ともに増加いたしました。
この結果、電子材料の売上高は、前年同四半期比10.5%減の48億7百万円となりました。
②イメージング材料
写真材料は、需要の増加により販売数量、売上高ともに増加いたしました。フィルム材料、印刷材料は、需要の減少により販売数量、売上高ともに減少いたしました。
この結果、イメージング材料の売上高は、前年同四半期比6.4%減の14億22百万円となりました。
③医薬中間体
医薬中間体は、需要の増加により販売数量、売上高ともに増加いたしました。
この結果、医薬中間体の売上高は、前年同四半期比19.3%増の6億95百万円となりました。
④その他化成品
その他化成品は、需要の減少により販売数量、売上高ともに減少いたしました。
この結果、その他化成品の売上高は、前年同四半期比28.7%減の1億15百万円となりました。
環境関連事業
当事業の売上高は、前年同四半期比1.2%増の7億29百万円となりました。
産業廃棄物処理分野は、受託量の減少により売上高は、前年同四半期比6.2%減の4億69百万円となりました。
化学品リサイクル分野は、電子部品関連の販売数量の増加により売上高は、前年同四半期比18.2%増の2億59百万円となりました。
経営者の視点による当社グループの財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討結果は次のとおりであります。
①財政状態
(総資産)
当第2四半期連結会計期間末の総資産は前期末比8億75百万円増の255億74百万円となりました。流動資産は前期末比5億40百万円増の128億28百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加4億50百万円、現金及び預金の増加2億13百万円、未収消費税等の減少2億48百万円であります。
固定資産は前期末比3億35百万円増の127億46百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の増加2億94百万円であります。
(負債合計)
負債合計は前期末比7億52百万円増の102億75百万円となりました。主な要因は、長期借入金(1年内返済予定を含む)の増加13億15百万円、短期借入金の増加6億円、未払金の減少8億40百万円であります。
(純資産)
純資産は前期末比1億23百万円増の152億98百万円となりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金の増加1億37百万円であります。
②経営成績
(売上高)
当第2四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比7.0%減の77億69百万円となりました。セグメント別の売上高については、上記のとおりであります。
(売上総利益)
当第2四半期連結累計期間の売上総利益は、前年同四半期比34.6%減の8億17百万円となりました。売上総利益率は前年同四半期比4.5ポイント下降し、10.5%となりました。これは主に、化成品事業における設備投資により、減価償却費が増加したことによるものであります。
(営業利益)
当第2四半期連結累計期間の営業利益は、前年同四半期比64.9%減の2億46百万円となりました。営業利益率は前年同四半期比5.2ポイント下降し、3.2%となりました。販売費及び一般管理費は、前年同四半期比4.0%増の5億70百万円となりました。
(経常利益)
当第2四半期連結累計期間の経常利益は、前年同四半期比93.2%減の41百万円となりました。経常利益率は前年同四半期比6.7ポイント下降し、0.5%となりました。営業外収益は、受取配当金の増加により、前年同四半期比4.0%増の41百万円となりました。営業外費用は、持分法による投資損失の増加により、前年同四半期比80.5%増の2億47百万円となりました。
③資本の財源および資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費用、人件費のほか、その他の製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入れを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入れを基本としております。
なお、当第2四半期連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は64億50百万円となっております。また、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は26億8百万円となっております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は26億8百万円となり、前年同四半期末比で9億69百万円減少いたしました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動の結果増加した資金は、2億22百万円(前年同四半期連結累計期間は3億32百万円の増加)となりました。これは主に減価償却費6億45百万円、未収消費税等の減少2億48百万円、持分法による投資損失2億4百万円、売上債権の増加4億53百万円、法人税等の支払額1億53百万円、棚卸資産の増加1億24百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間における投資活動の結果減少した資金は、16億46百万円(前年同四半期連結累計期間は5億65百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出16億81百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間における財務活動の結果増加した資金は、16億37百万円(前年同四半期連結累計期間は3億86百万円の増加)となりました。これは主に長期借入れによる収入17億円、短期借入金の増加額6億円、長期借入金の返済による支出3億85百万円、社債の償還による支出2億6百万円によるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上および財務上の課題はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、5億68百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画中であった重要な設備の新設等に重要な変更はありません。
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