【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型感染症対策の規制緩和により緩やかな回復基調で推移しましたが、ウクライナ情勢の長期化とそれに伴う原材料・エネルギー価格の高騰に加え、欧米との金利差拡大による急激な為替変動等、先の見通せない不安定な状況で推移しました。
菓子・飲料・食品業界は、各種調達価格上昇の影響から商品価格の値上げが相次いだ一方、実質賃金が伸び悩む中で消費者の低価格志向への対応も求められる難しい状況が続きました。
このような状況下で当社グループは、食品製造企業として一貫して品質保証第一主義に徹し、感染防止対策の徹底に努めながら安全で安心な実質価値の高い商品の安定した供給と、消費の多様化にお応えしたサービスの提供など、顧客満足度の向上に向けた活動を推進してまいりました。具体的には、消費者の節約志向が高まる中、当社製造技術の応用による品質と価格が調和した商品の開発と、既存ブランドの活用による安心感の高い商品展開を行い、お客様の笑顔と満足につながる活動を推進してまいりました。また、健康志向のニーズや環境負荷低減に対応した課題解決型商品の展開や、企画提案型の営業活動と店頭フォローを積極的に行い、求められる価値の実現に向け機敏かつ柔軟に取り組みました。
2023年3月には、当社従業員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に取り組んでいる法人として、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人2023~ホワイト500~」の認定をいただきました。
その結果、社会経済活動の回復につれて需要が落ち着いた品目や価格改定を実施し伸び悩んだ商品群があったものの、値ごろ感の高いファミリーサイズ商品群にご支持をいただいたことや、チョコレート品目、キャンデー品目などが順調に推移したことから売上高は前期を上回りました。
利益面では、経費の効率的な使用ならびに生産性の向上と原料の大量調達による調達コスト低減や省力化設備の導入によるエネルギーコスト削減などに継続して取り組んだことに加え、一部商品の価格改定や規格変更等の収益性改善を実施したものの、原材料価格等の上昇分を吸収するまでには至らず、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は前期を大きく下回りました。
(営業品目別の概況)
菓子の合計売上高は、93,193百万円(対前期比103.6%)となりました。
菓子では、ビスケット品目を中心として、豆菓子、キャンデー、デザート、米菓、スナック、チョコレートなどの品目を展開しています。
ビスケット品目は、発売40周年を迎えた「シルベーヌ」に、フランス発祥のチョコレートケーキであるオペラの味わいを表現した「シルベーヌオペラ」を発売し、大変ご好評をいただきました。また、「贅沢」シリーズに「贅沢ルマンド宇治抹茶ラテ」と「贅沢ルマンドバタースコッチキャラメル」を発売し、「ルマンド」ブランド強化を図ったことに加えて、北海道産バターをたっぷり練り込んだラングドシャクッキー「贅沢ラングロール」を発売し、原料にこだわった新たな展開を図りました。さらには、品ぞろえの強化と市場活性化を狙い、季節に合わせた抹茶、バナナ、レモン、いも・栗、ホワイト、いちごの各フェアを実施し、店頭での販売促進に注力しました。パウダーケーキの「ミルネージュ」や発酵バターを使用した「バタースコッチサンド」がご支持をいただき順調に推移したほか、健康志向ブランドの「80kcal」シリーズと「カーボバランス」シリーズでは、新商品の発売やリニューアルによる活性化、「チョコあ~んぱん」シリーズにおいてもキャラメルミルクやソフトクリーム風味の商品を展開し商品力の強化を図りました。
キャンデー品目は、「フェットチーネグミ」シリーズで積極的な商品展開とプロモーションを実施し、ブランド強化を図りました。あわせて、「しゃりもにグミ」シリーズではルート限定商品等を展開し、品ぞろえ強化による商品認知の向上を図り、取り扱いが増加しました。
チョコレート品目は、「アルフォートミニチョコレート」シリーズに、栗やバナナを使用した商品や、ヘーゼルナッツ、ピスタチオを贅沢に使用した商品などを発売し、継続したプロモーションとともにブランドの強化を図りました。「ひとくちルマンド」シリーズでは、「ひとくちルマンドたっぷりショコラ」などを発売し品ぞろえの強化に取り組みました。また、2022年に竣工した魚沼工場の雪室設備で熟成させたカカオ豆を原料に使用した「雪室ショコラ」を発売し、付加価値を高めた商品開発にも取り組みました。一方、節約志向への対応として、値ごろ感を高めた「108gトリュフミルクガナッシュ」などを発売しお客様の購買の選択肢を広げる取り組みも行いました。
菓子全体では、ファミリーサイズ商品群も順調に推移したことから、前期を上回りました。
飲料・食品・冷菓・その他の合計売上高は、4,190百万円(対前期比93.9%)となりました。
飲料品目は、蓄光インクを使用したラベルが暗所でやわらかく発光するミネラルウォーター「天然水sonaLno500ml」を発売し、防災向けのローリングストックの提案を行いました。また、「牛乳でおいしくまろやかなココアボトル缶280」の取り扱いが拡大したことに加え、当社初のスープ缶飲料「牛乳でおいしくスープなシチュー缶185」を発売し、「牛乳でおいしく」シリーズが順調に推移しました。
食品品目は、シート状の新感覚食材「かんたんクッキング」シリーズに、「のせて焼くメロンパンシート」「のせて焼くフレンチトースト風シート」を発売しご好評をいただきました。機能性食品群は、中鎖脂肪酸油(MCT)を配合した「MCTプラス」シリーズに、「MCTプラスソフトクッキーミルク」を発売し、“ベイクドショコラ”と共に機能性表示食品として展開しました。また、「プロテインバー」シリーズに3種の必須アミノ酸を配合した「プロテインバーBCAA+」を発売し、「スローバー」シリーズとともに商品認知の向上を図りました。
冷菓品目は、当社で独自開発した凍らせても柔らかいグミをモナカアイスと組み合わせた「グミーツ」を発売し、シリーズ商品の期間限定展開とあわせて商品認知の向上を図りました。また、カップタイプのアイス「ルマンドクランチアイス」を地域先行発売し、ブランド展開による品目全体の底上げを図りました。一方で、既存の「ルマンドアイス」「ロアンヌアイス」においても、季節商品の発売によるブランド認知向上にも取り組みました。
飲料・食品・冷菓全体では、競争激化や需要が落ち着いた品目があったことから、前期を下回りました。
その他では、通信販売事業は、季節、催事に合わせた商品展開やECチャネル限定の企画展開を実施し、リピーターの増加と販路拡大に取り組みました。
自動販売機事業は、新規開拓によるプチモールの設置台数の増加と既設自販機の収益性改善や効率化を図り、多様な商品を取り扱う対面接触を避けた食品販売ツールとしての環境整備を図りました。
酒類販売事業は、ナショナルブランド商品群で季節に合わせた限定醸造商品を展開したことに加え、行動制限の緩和から飲食店ルート向け商品や土産用受託商品の需要が回復したことにより、順調に推移しました。
以上の営業活動により業績の向上に努めてまいりました結果、当連結会計年度の売上高は97,383百万円(対前期比103.1%)、営業利益は1,613百万円(対前期比39.2%)、経常利益は1,838百万円(対前期比38.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,096百万円(対前期比32.5%)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は40,416百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,544百万円増加となりました。これは主に、売掛金の増加とコスト低減のための大量調達による原材料及び貯蔵品の増加があったことによるものです。固定資産は47,214百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,823百万円増加となりました。これは主に、設備投資に伴う有形固定資産の取得と投資有価証券の取得があったことによるものです。
この結果、総資産は87,630百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,368百万円増加となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は24,555百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,173百万円増加となりました。これは主に、人材確保のための短期借入金の増加と仕入サイト短縮による仕入債務(支払手形及び買掛金)の減少と利益減少に伴う未払法人税等の減少があったことによるものです。固定負債は9,534百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,440百万円増加となりました。これは主に、設備投資のための長期借入金の増加があったことによるものです。
この結果、負債合計は34,090百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,613百万円増加となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は53,540百万円となり、前連結会計年度末に比べ754百万円増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上と剰余金の配当ならびにその他有価証券評価差額金の増加があったことによるものです。
この結果、自己資本比率は61.1%(前連結会計年度末63.4%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は16,183百万円となり、前連結会計年度末に比べ609百万円減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,117百万円(前期8,090百万円の収入、対前期比26.2%)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,778百万円と減価償却費4,545百万円、棚卸資産の増加額1,463百万円および仕入債務の減少額577百万円ならびに法人税等の支払額968百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6,739百万円(前期5,121百万円の支出、対前期比131.6%)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,721百万円および投資有価証券の取得による支出1,038百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3,970百万円(前期1,085百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増額2,000百万円および長期借入れによる収入3,000百万円があったことによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、食品製造企業として同一セグメントに属する、ビスケット類、米菓類等の菓子および飲料食品等の食料品の製造・販売ならびにこれらの付随業務であり、単一セグメントであるため、生産、受注および販売の実績につきましては、区分別に記載しております。
a.生産実績
区分別
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
対前期比(%)
菓子(百万円)
114,391
98.4
飲料・食品・その他(百万円)
4,179
99.2
合計(百万円)
118,571
98.5
(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
区分別
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
対前期比(%)
菓子(百万円)
93,193
103.6
飲料・食品・その他(百万円)
4,190
93.9
合計(百万円)
97,383
103.1
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
金額(百万円)
割合(%)
金額(百万円)
割合(%)
三菱食品株式会社
16,769
17.8
15,981
16.4
コンフェックス株式会社
11,285
12.0
11,420
11.7
株式会社高山
9,590
10.2
9,707
10.0
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態及び経営成績の状況
当社グループでは連結ROEを重要指標と捉えており、中長期的に10.0%を目標にしております。
当期の連結ROEは2.1%であり、今後も財務制策など経営の諸施策を推進し、連結ROE向上に努めてまいります。なお、当社の持続的成長に向けた資金需要に対し、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保するためにコミットメントライン設定契約を締結し、財務基盤の強化に継続して取り組んでおります。
また、「心と体の健康づくり」をテーマに、食を通じた健康づくりの提供のほか、文化・芸術活動やスポーツ、次世代育成の支援活動にも取り組んでまいります。さらに、社会的にニーズが高まっている「健康」というテーマを新しいビジネス・飛躍へのチャンスとして、持続可能な将来社会をデザインしていく健康増進総合支援企業として社会への貢献を目指してまいります。
当連結会計年度の売上高は97,383百万円、対前期比2,932百万円の増加となりました。なお、売上高の詳細につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
売上総利益は21,963百万円、対前期比2,039百万円の減少となりました。これは主に、一部商品の価格改定や規格変更等の収益性改善を実施したものの、原材料価格等の上昇分を吸収するまでには至らなかったことによるものです。
営業利益は1,613百万円、対前期比2,504百万円の減少となりました。これは主に、売上総利益の減少および運送コストの増加によるものです。
経常利益は1,838百万円、対前期比2,907百万円の減少となりました。これは主に、営業利益の減少および為替差益の減少によるものです。
税金等調整前当期純利益は1,778百万円、対前期比2,942百万円の減少となりました。これは主に、経常利益の減少によるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益は1,096百万円、対前期比2,278百万円の減少となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益と法人税、住民税及び事業税の減少によるものです。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
菓子・飲料・食品業界は、各種調達価格上昇の影響から商品価格の値上げが相次いだ一方、実質賃金が伸び悩む中で消費者の低価格志向への対応も求められる難しい状況が続きました。
このような状況下で当社グループは、食品製造企業として一貫して品質保証第一主義に徹し、感染防止対策の徹底に努めながら、安全で安心な実質価値の高い商品の安定した供給や、消費の多様化にお応えしたサービスの提供など、顧客満足度の向上に努めました。具体的には、消費者の節約志向が高まる中、当社製造技術の応用による品質と価格が調和した商品の開発と、既存ブランドの活用による安心感の高い商品展開を行い、お客様の笑顔と満足につながる活動を推進してまいりました。また、健康志向のニーズや環境負荷低減に対応した課題解決型商品の展開や、企画提案型の営業活動と店頭フォローを積極的に行い、求められる価値の実現に向け機敏かつ柔軟に取り組みました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。また、運転資金および設備資金につきましては、内部資金または借入および社債により資金調達することとしております。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー指標のトレンド
第143期
2019年3月
第144期
2020年3月
第145期
2021年3月
第146期
2022年3月
第147期
2023年3月
自己資本比率(%)
57.9
61.1
64.1
63.4
61.1
時価ベースの自己資本比率(%)
56.4
53.0
67.1
64.9
58.6
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)
0.3
0.2
0.1
0.0
2.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)
1,349.5
381.6
1,554.0
1,669.7
249.0
自己資本比率 :自己資本 ÷ 総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額 ÷ 総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債 ÷ キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー ÷ 利払い
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.キャッシュ・フローおよび利払いは連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」および「利息の支払額」を使用しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成で採用する重要な会計方針等に掲げる項目には、過去の実績または最も合理的と判断される前提に基づき見積る部分もあり、将来の前提条件の変動などにより財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があるものと考えております。
a.固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングを商品部門別に行っております。各商品部門の営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなった場合、投資決定時の事業計画と実績数値に著しい乖離があった場合、工場閉鎖や設備除却の意思決定など回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合、経営環境が著しく悪化した場合に、減損の兆候を把握しております。
減損の兆候が把握された商品部門については、各商品部門における事業計画に基づき将来キャッシュ・フローを見積り、割引前将来キャッシュ・フローの合計が、当該商品部門の固定資産の帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い金額によっております。
割引前将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる事業計画において採用した主要な仮定は、売上高成長率と売上原価率であります。しかしながら、これらの仮定は市場環境の変化及び原材料、エネルギーコストの価格変動や為替相場の変動などによって影響を受け、仮定の見直しが必要となる可能性があります。このような場合には、翌連結会計年度の減損損失の認識の判定および測定される減損損失の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
b.販売促進費の計上
当社の販売促進費は確定した販売実績に基づいて計上しております。販売促進費等の支払額は、会社から卸売業者への販売実績および卸売業者から小売業者への販売実績に基づき確定しますが、計算対象期間が決算日をまたぐ場合や決算日時点で卸売業者から小売業者へ未販売の製品がある場合には、支払見込額を計上しております。見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
c.退職給付に係る負債
当社グループは退職一時金制度および確定拠出年金を採用しております。退職一時金制度の退職給付に係る負債および退職給付費用は、数理計算上の仮定に基づき算出されています。これらの仮定には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等が含まれています。当社グループは、使用した数理計算上の仮定は妥当なものと判断しておりますが、仮定自体の変更により、退職給付に係る負債および退職給付費用に影響を与える可能性があります。
その他、会計上の見積りを必要とする繰延税金資産、貸倒引当金、棚卸資産の評価などについては、過去の実績や当該事象の状況を勘案して、合理的と考えられる方法に基づき見積りおよび判断をしております。ただし、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。