【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、景気が持ち直し傾向にあるものの、世界的な金利上昇、エネルギー及び各種資材の価格高騰等により、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの主要な事業分野であります自動車関連市場においては、国内の自動車生産台数は2,058千台で前年同期比27.4%の増加、北米(米国・カナダ)においては3,212千台で前年同期比12.3%の増加、中国では6,143千台で前年同期比5.6%の減少、タイでは509千台で前年同期比7.5%の増加となりました(いずれも台数は各拠点の決算期に応じた集計)。
もう一方の主要な事業分野であります情報通信関連市場につきましては、HDD(ハードディスクドライブ)の世界生産台数が前年同期比で減少し、当社の主力製品でありますサスペンションの総需要は減少しました。
以上のような経営環境のもと、売上高は179,293百万円(前年同期比15.6%増)、営業利益は4,940百万円(前年同期比17.1%減)、経常利益は10,285百万円(前年同期比16.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,151百万円(前年同期比16.8%減)となりました。
セグメントの状況は以下のとおりです。
[懸架ばね事業]
懸架ばね事業は、半導体供給不足等による自動車メーカーの生産調整からの持ち直しの動きが見られたものの、動力光熱費等の固定費増の影響を大きく受け、売上高は39,421百万円(前年同期比24.7%増)、営業損失は1,381百万円(前年同期は営業損失1,265百万円)となりました。
[シート事業]
シート事業は、半導体供給不足等による自動車メーカーの生産調整からの持ち直しの動きが見られ、売上高は77,135百万円(前年同期比34.0%増)、営業利益は4,135百万円(前年同期は営業利益215百万円)となりました。
[精密部品事業]
精密部品事業は、自動車関連事業においては、半導体供給不足等による自動車メーカーの生産調整からの持ち直しの動きはみられるものの、動力光熱費等の固定費増の影響を大きく受けました。また、情報通信関連事業においては、HDDメーカーの生産調整により数量が減少しました。
売上高は37,225百万円(前年同期比5.7%減)、営業利益は482百万円(前年同期比88.5%減)となりました。
[産業機器ほか事業]
産業機器ほか事業は、半導体市場の低迷の影響を受け、半導体プロセス部品の数量が減少し、売上高は25,511百万円(前年同期比3.4%減)、営業利益は1,703百万円(前年同期比39.4%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産については、保有上場株式の時価評価により投資有価証券が増加したほか、為替が円安に推移したことにより、特に在外子会社の現金及び預金や売上債権、有形固定資産の円換算額が押し上げられました。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ28,775百万円増加し、634,814百万円となりました。
負債については、賞与引当金等が増加したほか、為替が円安に推移したことにより、特に在外子会社の仕入債務の円換算額が押し上げられました。この結果、前連結会計年度末に比べ11,890百万円増加し、252,069百万円となりました。
純資産については、その他有価証券評価差額金、為替換算調整勘定及び親会社株主に帰属する四半期純利益による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ16,884百万円増加し、382,744百万円となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、4,409百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。