【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年6月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されております。ただし、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。当社グループが展開しているインターネット関連事業においては、スマートフォン・タブレット端末の普及に伴い、インターネット利用者数の増加やEC(電子商取引)市場の拡大等を背景として、引き続き成長を続けております。さらに、コンテンツサービスの多様化が市場規模を拡大しており、スマートフォン・タブレット等のモバイルコンテンツ市場においても継続的な成長を続けております。一方で、魅力的なコンテンツやアプリケーションを提供するため、サービス内容は複雑化・高度化する傾向にあるなど、開発費用や人件費等のコストが増加するだけでなく、企業間におけるユーザー獲得競争が一層激化しております。また、アセットマネージメント事業においては、投資用不動産の価格水準が高く推移し利回りも低くなっており、適正な投資案件が不足している状況が続いております。このような状況の下、当社グループは、コア事業と位置付けるITサービス事業について安定した収益基盤を強化し、コンテンツ事業においても、スマートフォン・タブレット等のモバイルコンテンツの開発事業及び配信・運営事業を強化するとともに、子会社各社の強みを生かし、これまでのマス・マーケットからターゲット層を絞ったニッチ・マーケットでの基盤を作り、深耕を進めてまいりました。また、アセットマネージメント事業においては、規模が小さく、事業期間の短い収益不動産を中心として展開することにより、事業リスクをコントロールし、金融機関の融資姿勢等に鑑み慎重に事業を運営してまいりました。その結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高11,880百万円(前年同期比24.0%増加)、営業利益437百万円(前年同期比26.6%増加)、経常利益713百万円(前年同期比157.0%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益509百万円(前年同期比590.4%増加)となりました。また、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は583百万円(前年同期比11.3%増加)、のれん償却前四半期純利益(親会社株主に帰属する四半期純利益+のれん償却額)は574百万円(前年同期比187.0%増加)となりました。なお、当社グループでは、M&Aを活用した事業基盤の強化や拡大を積極的に目指していくなかで、各国の会計基準の差異にとらわれることなく企業比較が可能なEBITDAを経営指標として採用しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①ITサービス事業ITサービス事業につきましては、データサービス事業を行う株式会社エアネットが安定した収益を獲得しておりますが、オンライン電子出版に特化したアフィリエイトプラットフォーム事業を行う株式会社ファーストペンギンの決済代行収益並びにアフィリエイト広告収益の減少に伴い売上高及び営業利益が減少しております。以上の結果、売上高は1,141百万円(前年同期比8.8%減少)、営業利益は64百万円(前年同期比33.3%減少)となりました。
②コンテンツ事業コンテンツ事業につきましては、スマートフォン・タブレット向けゲームの開発、配信及び運営並びにキャラクターグッズの販売等を行っております。イベント関連の売上が増加したものの既存コンテンツの売上が減少したことにより売上高及び営業利益が減少しております。以上の結果、売上高は5,193百万円(前年同期比0.4%減少)、営業利益は74百万円(前年同期比32.2%減少)となりました。
③アセットマネージメント事業アセットマネージメント事業につきましては、不動産の賃貸及び売買並びに国内外の企業等への投資等を行っております。投資不動産の販売が好調に推移し、また当社グループ内シナジーの効果により売上高及び営業利益が増加しております。以上の結果、売上高は5,576百万円(前年同期比78.0%増加)、営業利益は297百万円(前年同期比130.9%増加)となりました。
当社グループの当第2四半期連結会計期間の末日における財政状態は、下記のとおりであります。
①資産の部
(流動資産)流動資産につきましては18,093百万円(前連結会計年度末は18,073百万円)と19百万円の増加となりました。主な要因は、現金及び預金が9,496百万円(前連結会計年度末は9,456百万円)と39百万円増加、仕掛品が150百万円(前連結会計年度末は0百万円)と150百万円増加、前払費用が656百万円(前連結会計年度末は602百万円)と53百万円増加した一方で、売掛金及び契約資産が1,637百万円(前連結会計年度末は1,872百万円)と234百万円減少したこと等によるものであります。
(固定資産)固定資産につきましては2,315百万円(前連結会計年度末は2,295百万円)と19百万円の増加となりました。主な要因は、投資有価証券が770百万円(前連結会計年度末は761百万円)と9百万円増加したこと等によるものであります。この結果、総資産は20,408百万円(前連結会計年度末は20,369百万円)と38百万円の増加となりました。
②負債の部
(流動負債)流動負債につきましては7,217百万円(前連結会計年度末は7,713百万円)と496百万円の減少となりました。主な要因は、短期借入金が1,189百万円(前連結会計年度末は994百万円)と194百万円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が1,631百万円(前連結会計年度末は1,863百万円)と231百万円減少、預り金が1,945百万円(前連結会計年度末は2,655百万円)と710百万円減少したこと等によるものであります。
(固定負債)固定負債につきましては3,463百万円(前連結会計年度末は3,363百万円)と100百万円の増加となりました。主な要因は、社債が210百万円(前連結会計年度末は10百万円)と200百万円増加した一方で、長期借入金が2,796百万円(前連結会計年度末は2,930百万円)と133百万円減少したこと等によるものであります。この結果、負債合計は10,680百万円(前連結会計年度末は11,076百万円)と395百万円の減少となりました。
③純資産の部純資産合計につきましては9,727百万円(前連結会計年度末は9,292百万円)と434百万円の増加となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益による利益剰余金の増加509百万円があった一方、剰余金の配当による資本剰余金の減少110百万円等によるものであります。
当社グループの当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ39百万円増加し、9,191百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動による資金の減少は96百万円(前年同期は921百万円の減少)となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益684百万円(前年同期は201百万円)、減価償却費80百万円(前年同期は52百万円)、のれん償却額65百万円(前年同期は126百万円)、売上債権の減少額234百万円(前年同期は447百万円の減少)、預り金の減少額710百万円(前年同期は604百万円の減少)を計上したこと等によるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動による資金の増加は208百万円(前年同期は46百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出23百万円(前年同期は17百万円)、無形固定資産の取得による支出51百万円(前年同期は84百万円)、投資有価証券の償還による収入337百万円等があったことによるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動による資金の減少は85百万円(前年同期は121百万円の増加)となりました。これは主に、短期借入れによる収入750百万円(前年同期は369百万円)、短期借入金の返済による支出555百万円(前年同期は431百万円)、長期借入れによる収入548百万円(前年同期は658百万円)、長期借入金の返済による支出912百万円(前年同期は457百万円)、社債の発行による収入200百万円等があったことによるものであります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は268百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。運転資金は自己資本及び短期借入金を基本としており、設備投資資金は長期借入金を基本としております。なお、当第2四半期連結会計期間末における借入金等の有利子負債の残高5,828百万円となっております。また、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は9,191百万円となっております。財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、当社グループの四半期連結財務諸表に基づいて分析した内容です。
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