【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間においては、各地域におけるコロナ禍からの経済活動の正常化への流れが継続する一方、ウクライナ情勢をはじめとする地政学的リスクの高まりや、インフレの進行、米国の一部の金融機関の破綻に端を発した金融不安、そして不動産不況などに揺れる中国経済の低迷など懸念材料がある中で、世界経済は先行きが不透明な状況が続きました。
当社グループでは、「LMガイド(直線運動案内:Linear Motion Guide)」をはじめとする当社製品の市場を拡大すべく「グローバル展開」、「新規分野への展開」及び「ビジネススタイルの変革」を成長戦略の柱として掲げています。グローバル展開では、中国やその他の新興国においてFA(Factory Automation)の進展などを背景としてマーケットは成長し、先進国でもユーザーの裾野が広がる中、これらの需要を取り込むべくグローバルで生産・販売体制の拡充に努めています。新規分野への展開では、自動車、医療機器、航空機、ロボットなど消費財に近い分野に加え、免震・制震装置、再生可能エネルギー関連など自然災害や気候変動のリスクを低減する分野においても当社グループ製品の採用が広がる中、従来品のみならず新規開発品の売上収益の拡大を図っています。さらに、これらの戦略を推し進めるべく、様々な面でAI、IoT、ロボットをはじめとするテクノロジーを徹底的に活用することで、ビジネススタイルの変革を図り、ビジネス領域のさらなる拡大を図っています。
そのような中、産業機器事業においては、高水準で推移していた受注残を売上収益へと繋げましたが、エレクトロニクス関連をはじめ全般的に需要が減少しました。輸送機器事業においては、部品供給不足などによる自動車の減産の影響が残る中でも、売上収益は前年同期に比べて回復の方向へ向かいました。これらの結果、連結売上収益は前年同期に比べて、194億1千6百万円(△6.8%)減少し、2,681億1千9百万円となりました。
コスト面では、生産性向上に向けた各種改善活動を引き続き推進しましたが、各種コストの上昇の影響などにより、売上原価率は前年同期に比べて3.3ポイント上昇し、76.8%となりました。
販売費及び一般管理費は、コロナ禍が明けて将来の成長に向けた様々な活動を本格化したことなどにより、前年同期に比べて6億3千4百万円(1.5%)増加し442億9百万円となりました。売上収益に対する比率は、各種業務の効率化に努めましたが、前年同期に比べて1.3ポイント上昇し16.5%となりました。
これらの結果、営業利益は前年同期に比べて150億3千万円(△43.9%)減少し191億9千9百万円となり、売上収益営業利益率は4.7ポイント低下し7.2%となりました。
金融収益は18億7千7百万円、金融費用は8億7千5百万円となりました。
これらの結果、税引前四半期利益は前年同期に比べて148億7千万円(△42.4%)減少し202億1百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期に比べて92億4千万円(△39.6%)減少し140億7千4百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
日本では、産業機器事業において、高水準で推移していた受注残を売上収益へと繋げましたが、エレクトロニクス関連を中心に需要が減少したことなどにより、売上収益は前年同期に比べて190億2千6百万円(△17.9%)減少し、870億3千7百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は売上収益の減少などにより、前年同期に比べて154億7千1百万円(△63.1%)減少し、90億4千1百万円となりました。
(米州)
米州では、産業機器事業においては、エレクトロニクス関連を中心に需要が減少する中でも、高水準で推移していた受注残を売上収益へと繋げました。輸送機器事業においては、売上収益は前年同期に比べて回復の方向へ向かいました。これらに加え、為替が前年同期に比べて円安で推移したことなどにより、売上収益は前年同期に比べて89億6千2百万円(15.3%)増加し、674億9千7百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は売上収益の増加などにより、前年同期に比べて20億8千3百万円増加し、17億5千4百万円(前年同期は3億2千8百万円のセグメント損失)となりました。
(欧州)
欧州では、産業機器事業においては、全般的に需要が減少する中でも、高水準で推移していた受注残を売上収益へと繋げました。輸送機器事業においては、売上収益は前年同期に比べて回復の方向へ向かいました。これらに加え、為替が前年同期に比べて円安で推移したことなどにより、売上収益は前年同期に比べて89億6千4百万円(20.2%)増加し、534億4千8百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は売上収益の増加などにより、前年同期に比べて25億2百万円増加し、7億9千7百万円(前年同期は17億5百万円のセグメント損失)となりました。
(中国)
中国では、産業機器事業において、全般的に需要が減少する中、売上収益は前年同期に比べて143億5千3百万円(△23.4%)減少し、470億3千1百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は売上収益の減少などにより、前年同期に比べて43億9千5百万円(△39.5%)減少し、67億2千9百万円となりました。
(その他)
その他では、インド・ASEANをはじめとして当社グループ製品への需要の裾野が着実に広がる中、販売網の拡充に加え、新規顧客を開拓すべく積極的な営業活動を展開しました。しかしながら、一部地域で中国における需要の減少の影響を受けたことなどにより、売上収益は前年同期に比べて39億6千3百万円(△23.2%)減少し、131億4百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は売上収益の減少などにより、前年同期に比べて12億8千4百万円(△59.9%)減少し、8億6千万円となりました。
② 財政状態の状況
資産は、棚卸資産が91億1千3百万円、有形固定資産が148億4千万円増加しましたが、現金及び現金同等物が167億8千2百万円、営業債権及びその他の債権が131億4千万円、繰延税金資産が11億5百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ35億2千万円減少の5,567億8千3百万円となりました。
負債は、営業債務及びその他の債務が92億1千1百万円、未払法人所得税が61億2千3百万円、社債及び借入金が217億5千6百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ375億4千6百万円減少の1,854億7千6百万円となりました。
資本は、利益剰余金が48億7千万円、その他の資本の構成要素が287億4千5百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ340億2千5百万円増加の3,713億7百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益202億1百万円、減価償却費及び償却費160億7千5百万円、営業債権及びその他の債権の増減額181億1千万円などのキャッシュ・インに対し、棚卸資産の増減額33億5千4百万円、営業債務及びその他の債務の増減額99億9千3百万円、法人所得税の支払額134億9千万円などのキャッシュ・アウトが発生したことにより、271億7百万円のキャッシュ・イン(前年同期は183億5千6百万円のキャッシュ・イン)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出190億2千3百万円などのキャッシュ・アウトにより、188億1千4百万円のキャッシュ・アウト(前年同期は213億1千4百万円のキャッシュ・アウト)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出21億8千5百万円、社債の償還による支出200億円、配当金の支払額97億7千4百万円などのキャッシュ・アウトが発生したことにより、337億5千7百万円のキャッシュ・アウト(前年同期は98億8千9百万円のキャッシュ・アウト)となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ、167億8千2百万円減少し、1,470億5千3百万円(前年同期は1,534億円)となりました。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は4,705百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
