【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響が続き、世界経済の先行きに強い不透明感が残る中でも、中国をはじめ、先進国を含む各地域において持ち直しの動きが続きました。
当社グループでは、「LMガイド(直線運動案内:Linear Motion Guide)」をはじめとする当社製品の市場を拡大すべく「グローバル展開」、「新規分野への展開」及び「ビジネススタイルの変革」を成長戦略の柱として掲げています。グローバル展開では、中国やその他の新興国においてFA(Factory Automation)の進展などを背景としてマーケットは成長し、先進国でもユーザーの裾野が広がる中、これらの需要を取り込むべくグローバルで生産・販売体制の拡充に努めています。新規分野への展開では、自動車、医療機器、航空機、ロボットなど消費財に近い分野に加え、免震・制震装置、再生可能エネルギー関連など自然災害や気候変動のリスクを低減する分野においても当社グループ製品の採用が広がる中、従来品のみならず新規開発品の売上収益の拡大を図っています。さらに、これらの戦略を推し進めるべく、様々な面でAI、IoT、ロボットをはじめとするテクノロジーを徹底的に活用することで、ビジネススタイルの変革を図り、ビジネス領域のさらなる拡大を図っています。
そのような中、産業機器事業においては、中国をはじめとする各地域において、半導体関連や自動化、ロボット化の流れ、及びEV(電気自動車)関連などを中心に全般的に需要が好調に推移する中、これらの需要をこれまで推し進めてきた工場拡張や生産性向上に向けた取り組みなどにより、着実に売上収益へと繋げました。一方、輸送機器事業においては、半導体などの部品不足に加え、中国の一部地域におけるロックダウンやウクライナ情勢に伴う部品調達難による自動車の減産の影響が続きました。これらに加え、為替が前年同期に比べて円安で推移したことなどにより、連結売上収益は前年同期に比べて、573億8千9百万円(24.9%)増加し、2,875億3千6百万円となりました。
コスト面では、売上収益の増加や為替の円安の影響に加え、生産性向上に向けた各種改善活動を引き続き推進したことなどにより、売上原価率は前年同期に比べて2.1ポイント低下し、73.5%となりました。
販売費及び一般管理費は、売上収益の増加などにより前年同期に比べて57億1千5百万円(15.1%)増加し435億7千5百万円となりました。売上収益に対する比率は、売上収益の増加に加え、各種費用の抑制や業務の効率化に努めたことなどにより、前年同期に比べて1.3ポイント低下し15.2%となりました。
これらの結果、営業利益は前年同期に比べて150億3千7百万円(78.3%)増加し342億2千9百万円となり、売上収益営業利益率は3.6ポイント上昇し11.9%となりました。
金融収益は32億6千5百万円、金融費用は24億2千3百万円となりました。
これらの結果、税引前四半期利益は前年同期に比べて162億7千万円(86.5%)増加し350億7千2百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期に比べて104億1百万円(80.5%)増加し233億1千4百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
日本では、産業機器事業において、引き続き好調に推移しているエレクトロニクス関連をはじめ、全般的に好調な需要が続きました。そのような中、これらの需要をこれまで推し進めてきた生産性向上に向けた取り組みなどにより、着実に売上収益へと繋げた結果、売上収益は前年同期に比べて183億9千6百万円(21.0%)増加し、1,060億6千4百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は売上収益の増加などにより、前年同期に比べて95億9千7百万円(64.3%)増加し、245億1千2百万円となりました。
(米州)
米州では、産業機器事業において、エレクトロニクス関連を中心に全般的に好調な需要が継続する中、これらの需要をこれまで推し進めてきた生産性向上に向けた取り組みなどにより着実に売上収益へと繋げました。これらの結果、売上収益は前年同期に比べて167億1千8百万円(40.0%)増加し、585億3千4百万円となりました。セグメント損益(営業損益)は、売上収益の増加などにより、前年同期に比べて9億5千1百万円改善しましたが、輸送機器事業における損失の影響により、3億2千8百万円の損失(前年同期は12億7千9百万円の損失)となりました。
(欧州)
欧州では、産業機器事業において、全般的に好調な需要が継続する中、これらの需要をこれまで推し進めてきた生産性向上に向けた取り組みなどにより、着実に売上収益へと繋げました。これらの結果、売上収益は前年同期に比べて67億5千4百万円(17.9%)増加し、444億8千3百万円となりました。セグメント損益(営業損益)は、輸送機器事業における損失の影響により、前年同期に比べて1億9千2百万円悪化し、17億5百万円の損失(前年同期は15億1千3百万円の損失)となりました。
(中国)
中国では、全般的に好調な需要が継続する中、これらの需要をこれまで推し進めてきた生産性向上に向けた取り組みなどにより、着実に売上収益へと繋げました。これらの結果、売上収益は前年同期に比べて126億9千7百万円(26.1%)増加し、613億8千4百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は売上収益の増加などにより、前年同期に比べて45億5千6百万円(69.4%)増加し、111億2千4百万円となりました。
(その他)
その他では、インド・ASEANをはじめとして当社グループ製品への需要の裾野が着実に広がる中、当社グループにおいては販売網の拡充に加え、新規顧客を開拓すべく積極的な営業活動を展開しました。加えて、一部地域で中国における需要の回復の影響を受けたことなどにより、売上収益は前年同期に比べて28億2千2百万円(19.8%)増加し、170億6千8百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は売上収益の増加などにより、前年同期に比べて4億6千9百万円(28.0%)増加し、21億4千4百万円となりました。
② 財政状態の状況
資産は、現金及び現金同等物が19億6千9百万円、営業債権及びその他の債権が129億7千2百万円、棚卸資産が158億2千9百万円、有形固定資産が206億3千2百万円、のれん及び無形資産が13億5千4百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ553億1千万円増加の5,713億9千6百万円となりました。
負債は、未払法人所得税が42億1千1百万円減少しましたが、営業債務及びその他の債務が14億4千1百万円、社債及び借入金が101億7百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ92億6千6百万円増加の2,110億6千3百万円となりました。
資本は、自己株式の増加で59億2千2百万円減少しましたが、利益剰余金が140億2千1百万円、その他の資本の構成要素が371億円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ460億4千3百万円増加の3,603億3千2百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益350億7千2百万円、減価償却費及び償却費153億5千1百万円、営業債務及びその他の債務の増減額12億7千5百万円などのキャッシュ・インに対し、営業債権及びその他の債権の増減額97億3千1百万円、棚卸資産の増減額92億6千4百万円、法人所得税の支払額124億1千5百万円などのキャッシュ・アウトが発生したことにより、183億5千6百万円のキャッシュ・イン(前年同期は101億7千9百万円のキャッシュ・イン)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出207億4千1百万円などのキャッシュ・アウトにより、213億1千4百万円のキャッシュ・アウト(前年同期は133億1百万円のキャッシュ・アウト)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入100億円のキャッシュ・インに対し、長期借入金の返済による支出21億8千5百万円、自己株式の取得による支出59億5千8百万円、配当金の支払額95億5千7百万円などのキャッシュ・アウトが発生したことにより、98億8千9百万円のキャッシュ・アウト(前年同期は71億8千万円のキャッシュ・アウト)となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ、19億6千9百万円増加し、1,534億円(前年同期は1,543億6千1百万円)となりました。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は4,627百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
