【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
以下の記載事項のうち、将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。
(1) 財政状態の状況の概要及び分析・検討内容
当第1四半期連結会計期間末における当社グループの総資産は、「棚卸資産」及び「その他の流動資産」の増加等により、前連結会計年度末から1,811億50百万円増加し、5兆6,559億62百万円となった。
負債は、「営業債務及びその他の債務」が減少する一方で、「社債、借入金及びその他の金融負債」が増加したことなどにより、前連結会計年度末から635億99百万円増加し、3兆7,044億27百万円となった。
資本は、「その他の資本の構成要素」が増加したことなどにより、前連結会計年度末から1,175億50百万円増加して、1兆9,515億35百万円となり、親会社の所有者に帰属する持分も、前連結会計年度末から1,107億87百万円増加し、1兆8,517億61百万円となった。
以上により、当第1四半期連結会計期間末における親会社所有者帰属持分比率は32.7%(前連結会計年度末の31.8%から+0.9ポイント)となった。
(2) 経営成績の状況の概要及び分析・検討内容
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、一部の地域において弱さがみられるものの、持ち直している。また、日本経済も、緩やかに回復している。日本経済の先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れが日本の景気を下押しするリスクとなっている。また、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある。
このような状況の下、当社グループの当第1四半期連結累計期間における受注高は、プラント・インフラセグメントが減少したものの、航空・防衛・宇宙セグメント、エナジーセグメント及び物流・冷熱・ドライブシステムセグメントが増加し、前年同期を6,890億47百万円(+75.1%)上回る1兆6,068億75百万円となった。
売上収益は、全てのセグメントで増加し、前年同期を1,126億47百万円(+12.9%)上回る9,839億80百万円となった。
事業利益は、全てのセグメントで増加・改善し、前年同期を370億44百万円(+248.1%)上回る519億75百万円となった。
税引前四半期利益は、前年同期を401億40百万円(+112.9%)上回る757億1百万円となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期を339億94百万円(+177.1%)上回る531億87百万円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
ア. エナジー
当第1四半期連結累計期間の受注高は、GTCC(Gas Turbine Combined Cycle)や原子力発電システムが増加したことなどにより、前年同期を806億68百万円(+26.3%)上回る3,872億32百万円となった。
売上収益は、スチームパワーが減少したものの、GTCCや航空機用エンジンが増加したことなどにより、前年同期を166億13百万円(+4.8%)上回る3,661億93百万円となった。
事業利益は、GTCCやスチームパワーが改善したことなどにより、前年同期から270億53百万円改善して245億90百万円となった。
イ. プラント・インフラ
当第1四半期連結累計期間の受注高は、エンジニアリングが増加したものの、製鉄機械が減少したことなどにより、前年同期を259億25百万円(△10.7%)下回る2,164億97百万円となった。
売上収益は、製鉄機械やエンジニアリングが増加したことなどにより、前年同期を338億76百万円(+25.7%)上回る1,657億円となった。
事業利益は、エンジニアリングや機械システム、製鉄機械が増加・改善したことなどにより、前年同期を50億64百万円(+589.2%)上回る59億24百万円となった。
ウ. 物流・冷熱・ドライブシステム
当第1四半期連結累計期間の受注高は、物流機器が増加したことなどにより、前年同期を402億75百万円(+14.3%)上回る3,211億26百万円となった。
売上収益は、物流機器や冷熱製品が増加したことなどにより、前年同期を441億94百万円(+16.6%)上回る3,101億53百万円となった。
事業利益は、物流機器や冷熱製品が改善したことなどにより、前年同期を153億77百万円(+746.7%)上回る174億36百万円となった。
エ. 航空・防衛・宇宙
当第1四半期連結累計期間の受注高は、前年度に策定された防衛力整備計画に基づく複数の案件を受注した飛しょう体が増加したことなどにより、前年同期を5,900億81百万円(+607.9%)上回る6,871億57百万円となった。
売上収益は、民間航空機や防衛航空機が増加したことなどにより、前年同期を165億16百万円(+12.8%)上回る1,455億36百万円となった。
事業利益は、民間航空機や防衛航空機が増加したことなどにより、前年同期を16億88百万円(+22.2%)上回る92億79百万円となった。
なお、三菱スペースジェット事業に係る前年同期の各種財務数値は、セグメント区分を変更し「全社又は消去」へ組み替えている。
(3) キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ362億62百万円減少し、当第1四半期連結会計期間末における残高は3,114億円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは1,601億87百万円の資金の減少となり、前年同期に比べ120億9百万円支出が増加した。これは、前年同期に比べ「税引前四半期利益」に係る収入の増加や営業債務の減少額が縮小した一方で、棚卸資産及び前渡金の増加額の拡大や契約負債の増加額が減少したことなどによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは198億34百万円の資金の増加となり、前年同期に比べ314億20百万円収入が増加した。これは、「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」が増加した一方で、「投資(持分法で会計処理される投資を含む)の売却及び償還による収入」や「デリバティブ取引による収入」が増加したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは768億44百万円の資金の増加となり、前年同期に比べ1,242億69百万円収入が減少した。これは、「短期借入金等の純増減額」に係る収入の減少や「債権流動化等の返済による支出」が増加したことなどによるものである。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
ア. 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び人件費等)、受注獲得のための引合費用等の販売費、製品競争力強化・ものづくり力強化及び新規事業立上げに資するための研究開発費が主な内容である。投資活動については、事業伸長・生産性向上及び新規事業立上げを目的とした設備投資並びに事業遂行に関連した投資有価証券の取得が主な内容である。
今後、成長分野を中心に必要な設備投資や研究開発投資、投資有価証券の取得等を継続していく予定である。
イ. 有利子負債の内訳及び使途
2023年6月30日現在の有利子負債の内訳は下記のとおりである。
(単位:百万円)
合計
償還1年以内
償還1年超
短期借入金
107,611
107,611
―
コマーシャル・ペーパー
98,000
98,000
―
長期借入金
406,524
61,840
344,684
社債
215,000
15,000
200,000
小計
827,136
282,452
544,684
ノンリコース債務
63,630
922
62,708
合計
890,767
283,374
607,392
当社グループは比較的工期の長い工事案件が多く、生産設備も大型機械設備を多く所有していることもあり、一定水準の安定的な運転資金及び設備資金を確保しておく必要がある。当社グループは継続的に資金創出に努め、事業拡大局面においても運転資金を抑制しつつ、期限の到来した借入金を返済してきた結果、当第1四半期連結会計期間末の有利子負債の構成は、償還期限が1年以内のものが2,833億74百万円、償還期限が1年を超えるものが6,073億92百万円となり、合計で8,907億67百万円となった。
これらの有利子負債により調達した資金は、事業活動に必要な運転資金、投資資金に使用しており、具体的には火力発電システムのほか、物流機器・冷熱製品を含む中量産品等の伸長分野及び「2021事業計画」で掲げている成長分野が中心である。
(5) 経営方針・経営戦略及び経営指標等並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、重要な変更はない。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は29,916百万円である。この中には受託研究等の費用14,891百万円が含まれている。
当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(7) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はない。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に関するウクライナをめぐる国際情勢の影響について、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はないが、詳細は、「第4 経理の状況 2 その他」に記載のとおりである。
