【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けたサービス消費の復調を中心に緩やかに回復しました。一方、電力などエネルギー価格の高騰に加え、中国を中心とした海外経済の減速や半導体市場の低迷などによる経済活動への影響が懸念され、一段と先行きが不透明な状況が続いております。
こうした経済環境の中、当社グループにおいては、引続き販売価格の改善に取り組んだ一方、厳しい需要環境が続き売上数量が減少しました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高191億4千4百万円(前年同期比15.7%減)、営業損失6億5千6百万円(前年同期は5億9千2百万円の営業利益)、経常損失6億6千万円(前年同期は6億5百万円の経常利益)となりましたが、当社連結子会社である高周波精密株式会社が保有していた固定資産の売却に関する特別利益を計上したことにより親会社株主に帰属する四半期純利益は73億8百万円(前年同期は4億5千8百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
各セグメント別の業績は次のとおりであります。
[特殊鋼]
販売価格の改善等があるものの、工具鋼、特殊合金、軸受鋼等の売上数量が減少したことにより売上高は143億7千4百万円(前年同期比17.0%減)となりました。損益面では、販売価格の改善影響があるものの、原燃料価格の上昇、売上数量減少、棚卸資産評価損及び土地売却に伴う租税公課の発生等から、6億8千1百万円の営業損失(前年同期は5億9千1百万円の営業利益)となりました。
なお、上記の前年同期数値については、当社連結子会社である高周波精密株式会社の事業再構築に伴い、従来の金型・工具セグメントを特殊鋼セグメントに含めて、これを比較しております。
[鋳鉄]
産業機械向けの売上数量が減少したことにより売上高は47億6千9百万円(前年同期比11.8%減)となりました。損益面では、売上数量の減少及び原燃料等の価格上昇の影響があるものの、販売価格の改善等から営業利益は2千4百万円(前年同期は1百万円の営業利益)となりました。
②財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、売上債権、棚卸資産及び固定資産の減少等により前連結会計年度末に比べ22億5千5百万円減少し、397億4千2百万円となりました。
負債合計は、短期借入金の返済及び仕入債務の減少等により前連結会計年度末に比べ95億4千6百万円減少し、173億1千5百万円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により前連結会計年度末に比べ72億9千万円増加し、224億2千6百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3億5千6百万円増加し、10億8千5百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
高周波精密㈱の事業再構築に係る一時費用の支払い等により、21億1千万円の支出(前年同期は7億7千6百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の売却による収入等により、110億2千9百万円の収入(前年同期は1億円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
借入金の返済等により、85億6千2百万円の支出(前年同期は24億6千6百万円の収入)となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第2四半期連結累計期間において、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、61百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。