【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況
イ. 財政状態
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ棚卸資産が205億5千1百万円、有形固定資産が88億8百万円それぞれ増加したことなどにより、357億6百万円増加し、5,962億3千4百万円となりました。また、負債は、支払手形及び買掛金が38億7千7百万円減少しましたが、契約負債が99億7千3百万円増加したことなどにより、68億4百万円増加し、1,861億6千7百万円となりました。純資産は、利益剰余金が162億4千5百万円、為替換算調整勘定が109億3千3百万円それぞれ増加したことなどにより、289億2百万円増加し、4,100億6千6百万円となりました。
ロ. 経営成績
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症対策と社会経済活動の両立が進む中、インフレ抑制に向けた各国政府の金融引き締め政策による景気下振れリスク、ロシアのウクライナ侵攻に起因するエネルギー需給の逼迫、地政学リスクの高まり、わが国における円安進行等により、不透明な状況が継続しました。
このような経営環境のもと、当社グループの売上は、中国ロックダウンや部品・部材不足による生産遅延などにより大きな影響を受けました。また、営業利益も、コロナ禍で抑制していた人材投資・開発投資を推進したことと、中国ロックダウンによる売上減少や部品・部材の価格高騰の影響を受け厳しく推移しました。一方で、為替による押し上げ効果を大きく受け増収増益となり、過去最高を更新しました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高は2,218億9千3百万円(前年同期比9.8%増)、営業利益は、289億1千2百万円(同0.3%増)、経常利益は331億4千万円(同12.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は245億円(同19.6%増)となりました。
なお、医用機器製品の販売・保守業務などを手掛ける当社子会社の島津メディカルシステムズ株式会社において、熊本県内の医療機関におけるX線装置の保守点検に際し、5件の不適切行為が行われていたことが判明いたしました。当社は、本件の発生を重く受け止め、2022年9月1日付で、外部の専門家から構成される外部調査委員会を設置し、客観的かつ徹底的な調査及び再発防止策の提言を委託しております。当社は、調査委員会による調査の結果、明らかになった事実を速やかに公表するとともに、信頼の回復に向けて抜本的な再発防止に全力で取り組んでまいります。
各セグメントの経営成績はつぎのとおりです。
① 計測機器事業
計測機器事業は、グローバルで創薬開発や医薬品の自国生産が進み、医薬を中心とするヘルスケア分野向けに、主力の液体クロマトグラフの需要が増加しましたが、中国ロックダウン、部品・部材不足の影響を受けました。一方、国内で新型コロナウイルス感染者数の増加に伴い、新型コロナウイルス検出試薬キットが増加しました。
この結果、当事業の売上高は1,414億7千7百万円(前年同期比8.3%増)となり、営業利益は部品・部材価格の高騰等により、238億4千8百万円(同2.0%減)となりました。
なお、売上高についての主要地域別の状況は下記のとおりです。
前第2四半期
連結累計期間
(百万円)
当第2四半期
連結累計期間
(百万円)
増減率
(%)
概況
日本
49,487
50,082
1.2
新型コロナウイルス感染者数増加に伴い、新型コロナウイルス検出試薬キットが増加。加えて、カーボンニュートラルを目標としたグリーンイノベーション分野向けにガスクロマトグラフや試験機が増加。
北米
15,043
15,864
5.5
一部大手顧客向け需要や新型コロナウイルス検出試薬キットが減少したものの、医薬向けに液体クロマトグラフや質量分析システムが増加。また、水質分析向けに環境計測機器が増加。
欧州
13,792
14,541
5.4
ロシア向けが減少したものの、臨床向けに液体クロマトグラフや質量分析システムが増加。
中国
32,754
36,049
10.1
ロックダウンの影響が残るものの、医薬や受託分析を中心とするヘルスケア分野向けに、液体クロマトグラフが増加。
その他のアジア
14,243
18,556
30.3
東南アジアやインドで医薬向け需要が拡大したことにより、液体クロマトグラフやガスクロマトグラフが増加。
② 医用機器事業
医用機器事業は医療機関による設備投資の回復に伴い、X線TVシステム、血管撮影システム、放射線治療装置用動体追跡システムが増加しました。
この結果、当事業の売上高は376億3千7百万円(前年同期比17.4%増)となり、営業利益は売上の増加等により、28億7千万円(同6.7%増)となりました。
なお、売上高についての主要地域別の状況は下記のとおりです。
前第2四半期
連結累計期間
(百万円)
当第2四半期
連結累計期間
(百万円)
増減率
(%)
概況
日本
18,195
20,464
12.5
医療機関の設備投資回復によりX線TVシステム、血管撮影システム、放射線治療装置用動体追跡システムが増加。
北米
3,968
5,067
27.7
米国市場向けに投入した近接操作型X線TVシステムが増加。
欧州
1,482
1,968
32.8
東欧向けに一般撮影システムが増加。
中国
2,366
2,322
△1.9
局地的なロックダウンの影響を受け、X線TVシステム等が減少。
その他のアジア
3,179
3,612
13.6
東南アジアにおいてX線TVシステム、インドで血管撮影システムが増加。
③ 産業機器事業
産業機器事業は、ターボ分子ポンプが半導体製造装置向け、建材ガラス、薄膜太陽電池等の薄膜製造装置向けに増加しました。また、プラスチック強化材向けガラス繊維の需要拡大に伴いガラスワインダが増加しました。油圧機器は、産業車両・建設機械・農業機械分野の需要が堅調に推移したものの、一部顧客による生産調整の影響により微減となりました。
この結果、当事業の売上高は303億5千9百万円(前年同期比13.5%増)となり、営業利益は部品・部材価格の高騰等により、25億9千4百万円(同4.3%減)となりました。
なお、売上高についての主要地域別の状況は下記のとおりです。
前第2四半期
連結累計期間(百万円)
当第2四半期
連結累計期間(百万円)
増減率
(%)
概況
日本
13,225
12,977
△1.9
半導体製造装置向けターボ分子ポンプは増加。前年大口案件の反動により工業炉が減少したことに加え、一部顧客の生産調整により油圧機器が減少。
北米
3,666
4,282
16.8
半導体製造装置向けターボ分子ポンプや、産業車両・建設機械・農業機械向けに、油圧機器が増加。
欧州
1,464
2,017
37.8
半導体製造装置向けターボ分子ポンプが大幅に増加したことに加え、産業車両・建設機械・農業機械向けに、油圧機器が増加。
中国
5,799
8,300
43.1
ガラス繊維向けの需要拡大に伴い、ガラスワインダが増加。加えて、半導体製造装置や建材ガラス・薄膜太陽電池のコーティング向けにターボ分子ポンプが増加。
その他のアジア
2,543
2,724
7.1
前年のガラスワインダ大口案件の反動減があるものの、半導体製造装置向けにターボ分子ポンプが増加。
④ 航空機器事業
航空機器事業は、防衛分野が減少しましたが、民間航空機分野は社会経済活動の再開に伴い、航空旅客需要が増加し、回復基調となりました。
この結果、当事業の売上高は104億9千8百万円(前年同期比2.9%増)となりました。営業利益は売上の増加や収益改善により、3億2千1百万円(前年同期は3億3千2百万円の営業損失)となり、2期振りに黒字に転じました。
なお、売上高についての主要地域別の状況は下記のとおりです。
前第2四半期
連結累計期間
(百万円)
当第2四半期
連結累計期間
(百万円)
増減率
(%)
概況
日本
8,362
7,525
△10.0
防衛分野向け修理案件が減少。
北米
1,731
2,585
49.3
航空旅客需要の増加に伴い、民間航空機向け搭載機器や、補用品等のアフターマーケット事業が回復基調。
⑤ その他の事業
当事業の売上高は19億1千9百万円(前年同期比21.5%減)となり、営業利益は2億8千4百万円(同16.1%減)となりました。
(注) セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高を含んでいません。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ15億6千7百万円増加し、1,568億8千6百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況はつぎのとおりです。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、227億5百万円の収入となり、前年同期に比べ88億2千6百万円減少しました。その主なものは、棚卸資産の増減による減少79億5千5百万円です。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ187億9千6百万円支出が増加し、197億5千2百万円の支出となりました。その主なものは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出104億3千9百万円、設備投資による支出85億3百万円です。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ30億9千1百万円支出が増加し、107億5千5百万円の支出となりました。その主なものは、配当金の支払額84億7千7百万円、リース債務の返済による支出22億7千4百万円です。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、50億9千万円です。
