【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが、5月から「5類」に移行し、個人消費は人流の増加を伴いながら、外食や宿泊サービスを中心に緩やかに回復してきております。しかしながら、ウクライナ情勢は依然として長期化しており、欧米を中心にインフレの高止まり感が広まり、金融引き締めの継続による世界的な景気後退への警戒感が強まりつつあります。当社グループが属しておりますステンレス業界では、実需の低迷や市場在庫の過剰感が継続しております。加えて、ニッケル市況は5月の連休明け以降、弱含みとなり、先安観から生じる買い控え等の動きもあり、荷動きは低調となっております。このような状況下におきまして、当社グループの当第1四半期連結累計期間における売上高は120億53百万円(前年同四半期比0.5%減)となりました。前年同四半期に比べ販売単価は上昇しましたが、販売数量が減少したことにより売上高は減少しております。また収益面におきましては、製品価格と材料価格の値差が微増しているため、営業利益は14億89百万円(前年同四半期比1.5%増)となりました。経常利益は持分法による投資利益や受取配当金の増加が寄与し、17億35百万円(前年同四半期比2.3%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、12億27百万円(前年同四半期比4.1%増)となりました。
各セグメントの状況は次のとおりです。(日 本) 日本事業の売上高は114億83百万円(前年同四半期比1.8%減)、セグメント営業利益は14億33百万円(前年同四半期比0.6%増)となりました。製品部門別の売上高は以下のとおりです。 ステンレス管部門は、自動車用は前年同四半期と比べて数量が若干増加し、配管用は買い控え等により数量は減少しましたが、製品価格の上昇により、売上高は66億7百万円(前年同四半期比1.3%増)となりました。 ステンレス条鋼部門は、前年同四半期と比べて数量が減少しましたが、製品価格の上昇により、売上高は29億30百万円(前年同四半期比2.9%増)となりました。 ステンレス加工品部門は、家庭用金物製品については令和4年9月に販売がすべて終了したことに加え給湯器用フレキ管も振るわなかったため、売上高は2億40百万円(前年同四半期比27.6%減)となりました。 鋼管部門は、製品価格は上昇しましたが、前年同四半期に比べ数量が減少したことにより、売上高は15億74百万円(前年同四半期比14.1%減)となりました。 機械部門は、取引先が設備投資に慎重になったため販売台数が伸び悩み、売上高は1億30百万円(前年同四半期比19.4%減)となりました。
(インドネシア) インドネシア事業は、3年ぶりにコロナ規制が解除され、レバラン休暇時に田舎への帰省が可能となったため、二輪車需要は回復し、二輪車向けの数量は大幅に増加いたしました。また四輪車につきましても、昨年度より需要の旺盛な状態が続いており、四輪車メーカーの新たな新車投入効果もあり、四輪車向けの数量も増加しました。 売上高は5億69百万円(前年同四半期比35.9%増)、セグメント営業利益は55百万円(前年同四半期比31.0%増)となりました。
(2) 財政状態の分析当社グループの当第1四半期連結会計期間末の総資産は659億5百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億44百万円増加いたしました。総資産の増減の主なものは、現金及び預金の増加1億9百万円、棚卸資産の減少5億22百万円、有形固定資産その他(純額)の増加1億21百万円、投資その他の資産の増加5億6百万円などであります。負債は145億81百万円となり、前連結会計年度末に比べて4億47百万円減少いたしました。負債の増減の主なものは、支払手形及び買掛金の減少7億36百万円、電子記録債務の増加6億93百万円、未払法人税等の減少8億80百万円などであります。当第1四半期連結会計期間末の純資産は513億24百万円となり、前連結会計年度末に比べて5億92百万円増加いたしました。これは、利益剰余金が1億41百万円増加したことに加え、その他の包括利益累計額が4億44百万円増加したことなどによるものであります。これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて0.7ポイント上昇し、77.8%となりました。
(3)
研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は20百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。