【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行により景気持ち直しの動きが見られましたが、エネルギー価格の高騰や円安による物価上昇が進むなど、依然として先行きが不透明な状況にあります。
当社事業の主要分野であります食品業界におきましては、外食産業向け商品の需要は回復基調となりましたが、エネルギー価格や原材料価格の高騰は長期化しており、企業を取り巻く事業環境はより厳しい状況が続いております。
このような環境の中で当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、引き続き対処すべき課題として、①市場変化への対応、②販売の強化(グローバル化)、③品質管理体制の維持・強化、④環境への取り組み、⑤人材育成、⑥業務改善による全体最適化を掲げ、企業価値の向上に取り組んでおります。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、245億17百万円(前年同四半期比16.2%増)となりました。営業利益は、24億64百万円(前年同四半期比13.7%増)となりました。経常利益は、26億58百万円(前年同四半期比7.2%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、17億21百万円(前年同四半期比8.0%増)となりました。
当第2四半期連結累計期間におけるセグメントの状況は次のとおりであります。
■ ニュートリション事業 医療、健康食品及び飲料業界等にカテキン(緑茶抽出物)、テアニン(機能性アミノ酸)、水溶性食物繊維等の機能性食品素材、ミネラル製剤、ビタミン製剤等を製造、販売しております。
水溶性食物繊維は、国内市場は増加しましたが、アジア及び欧州市場が減少しました結果、売上高は前年を下回りました。
カテキンは、国内市場は増加しましたが、米国及び欧州市場が減少しました結果、売上高は前年を下回りました。
ミネラル製剤は、米国市場は減少しましたが、国内及びアジア市場が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
テアニンは、国内市場及び米国市場が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
この結果、売上高は、57億22百万円(前年同四半期比10.1%増)、営業利益は、9億64百万円(前年同四半期比3.9%増)となりました。
■ インターフェイスソリューション事業
乳製品、飲料、菓子、パン、加工油脂等の業界、及び化粧品、トイレタリー業界等に、乳化剤等の品質改良剤を製造、販売しております。
飲料用途及び一般食品用途は国内市場が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
化粧品、トイレタリー用途は、国内市場は増加しましたが、海外市場が減少しました結果、売上高は前年を下回りました。
この結果、売上高は、64億53百万円(前年同四半期比3.7%増)、営業利益は、8億19百万円(前年同四半期比14.4%減)となりました。
■ ナチュラルイングリディエント事業 乳製品、飲料、菓子、パン、総菜、即席めん、農産加工業界等に、鶏卵加工品、たん白素材、即席食品用素材、農産加工品等の食品素材、品質改良剤、安定剤等を製造、販売しております。
鶏卵加工品は、調味料用途等向けの液卵、国内市場のめん用途、調味料用途等の粉末卵が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
即席食品用素材は、海外向け用途が減少しましたが、国内向け即席めん用途が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
安定剤は、飲料用途が減少しましたが、デザート用途、冷菓用途及び惣菜用途が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
この結果、売上高は、122億67百万円(前年同四半期比27.6%増)、営業利益は、6億55百万円(前年同四半期比152.2%増)となりました。
■ その他 料理飲食等の事業を行っております。
売上高は、73百万円(前年同四半期比4.2%増)、営業利益は、25百万円(前年同四半期比19.3%増)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の財政状態は、総資産が前連結会計年度末に比較して38億79百万円増加して625億1百万円となりました。主な資産の変動は、受取手形及び売掛金の増加25億66百万円、商品及び製品の増加2億34百万円、原材料及び貯蔵品の増加1億42百万円、有形固定資産その他(純額)の増加9億13百万円、投資有価証券の増加4億76百万円、現金及び預金の減少1億95百万円、建物及び構築物(純額)の減少1億70百万円、機械装置及び運搬具(純額)の減少3億14百万円です。
負債は、前連結会計年度末に比較して19億22百万円増加して142億52百万円となりました。主な負債の変動は、支払手形及び買掛金の増加16億67百万円、未払法人税等の増加3億95百万円、賞与引当金の増加2億54百万円、流動負債その他の増加5億76百万円、固定負債その他の増加1億96百万円、短期借入金の減少12億円です。
純資産は、前連結会計年度末に比較して19億56百万円増加して482億49百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益17億21百万円の計上、その他有価証券評価差額金の増加3億5百万円、為替換算調整勘定の増加4億13百万円、非支配株主持分の増加1億70百万円、配当金の支払による減少6億94百万円によるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の76.5%から74.7%となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、36億94百万円(前年同四半期連結会計期間末より10億21百万円増、38.2%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動により25億69百万円(前年同四半期連結累計期間は2億67百万円の資金の減少)の資金を獲得いたしました。
その主な理由は、税金等調整前四半期純利益が26億60百万円、自己金融効果としての減価償却費9億27百万円、賞与引当金の増加2億54百万円、仕入債務の増加14億79百万円等による資金の増加、売上債権の増加23億97百万円、棚卸資産の増加1億79百万円、法人税等の支払額4億10百万円等による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動により10億31百万円(前年同四半期連結累計期間は19億円の資金の減少)の資金を使用いたしました。
その主な理由は、定期預金の払戻による収入8億63百万円、定期預金の預入による支出7億87百万円、有形固定資産の取得による支出10億80百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動により19億30百万円(前年同四半期連結累計期間は11億5百万円の資金の減少)の資金を使用いたしました。
その主な理由は、短期借入れによる収入23億円の他、短期借入金の返済による支出35億円、配当金の支払額6億94百万円によるものであります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた問題はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は6億39百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。