【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況(経営成績)当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類移行に伴う社会経済活動の正常化から回復基調にあるものの、日米金利差による円安進行や長期化するウクライナ情勢を背景としたエネルギー価格の高騰から国内物価が上昇し、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような状況下、当社グループはお客様、地域社会、関係取引先、従業員及びその家族の安全と健康を確保することを最優先に、生活必需品である砂糖や、オリゴ糖をはじめとした機能性素材等の製品を安定して消費者の皆様にお届けすることを第一義に考え、お客様のおなかの健康に貢献する「おなかにやさしい会社」として、年度計画達成に向けて全力で取り組んでまいりました結果、当第2四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
①砂糖事業海外原糖市況は、ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限、1ポンド当たり)において22.35セントで始まり、期初より原糖の供給懸念を背景とした投機筋による買いで相場の上昇が続き、さらには原油価格の高騰など外部環境も上昇を後押しし、4月下旬には11年ぶりの高値27.41セントまで値を伸ばしました。 その後、一時はブラジルの好調な生産状況を背景に供給懸念が後退し、軟調に推移したものの、8月下旬にインドの砂糖輸出制限の見通しが強まり、供給懸念が再燃したため上昇に転じ、結局26.27セントで当第2四半期連結累計期間を終了しました。国内市中価格(日本経済新聞掲載、上白大袋1kg当たり)は、期初227円~229円で始まりましたが、海外粗糖相場の高騰や海上運賃の上昇、急激な円安の影響を受けた結果、7月に239円~241円に上昇し、そのまま当第2四半期連結累計期間を終了しました。精糖およびその他糖類など国内販売では、人流回復による需要回復が期待されたものの、インバウンドや観光需要等についてはコロナ禍前の水準に至らず、家庭用・業務用製品とも販売量は低調に推移しましたが、実勢を踏まえた適正価格での販売に努めた結果、売上高は前年同四半期を上回りました。以上の結果、当期における砂糖事業全体の売上高は14,593百万円(前年同四半期比17.2%増)、セグメント利益は919百万円(前年同四半期比58.0%増)となりました。
②バイオ事業オリゴ糖部門は、前期まで「オリゴのおかげ」シリーズが健康志向の高まりやTV特需等の影響を受け好調に推移していたものの当期は需要が一服し、低調に推移しました。8月下旬以降、「オリゴのおかげ」メインキャラクターとして美容家のIKKO氏を起用、TVCMや新聞広告、SNSを通じて積極的な販促活動を行い、需要は回復基調に転じましたが、売上高は前年同四半期を下回りました。サイクロデキストリン部門は、一部ユーザー向け製品の販売が好調であったため、売上高は前年を上回りました。ビーツ部門は、ECサイトでの販売を中心に展開し、売上高は前年を上回りました。以上の結果、当期におけるバイオ事業全体の売上高は964百万円(前年同四半期比4.3%増)、原材料コスト等の上昇に伴いセグメント利益は211百万円(前年同四半期比11.3%減)となりました。
③その他その他の事業につきましては、ニューESRビル事務所の一部賃貸等を行い、所有不動産の活用に努めました結果、売上高は67百万円(前年同四半期比0.0%増)、セグメント利益は37百万円(前年同四半期比20.9%増)となりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は15,566百万円(前年同四半期比16.3%増)、営業利益は546百万円(前年同四半期比99.3%増)、経常利益は1,186百万円(前年同四半期比384.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は901百万円(前年同四半期比549.5%増)となりました。
(財政状態)
①資産流動資産合計は前連結会計年度末に比べて15百万円減少し、8,672百万円となりました。これは主に、現金及び預金が799百万円減少、受取手形及び売掛金が242百万円、商品及び製品が176百万円、原材料及び貯蔵品が262百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産合計は前連結会計年度末に比べて361百万円増加し、17,551百万円となりました。これは主に、建物及び構築物が84百万円、機械及び装置が65百万円、繰延税金資産307百万円がそれぞれ減少した一方で、投資有価証券が875百万円増加したことによるものであります。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて346百万円増加し、26,223百万円となりました。
②負債負債合計は前連結会計年度末に比べて1,141百万円減少し、13,708百万円となりました。これは主に、長期借入金が483百万円減少したことによるものであります。
③純資産純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,487百万円増加し、12,515百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて799百万円減少し、1,413百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、434百万円(前年同四半期は104百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益1,188百万円、減価償却費292百万円、利息及び配当金の受取736百万円等による資金の増加があった一方で、棚卸資産の増加473百万円、法人税等の支払額234百万円等による資金の減少があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は、76百万円(前年同四半期は172百万円の資金支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入62百万円等による資金の増加があった一方で、有形固定資産の取得による支出135百万円等による資金の減少があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果支出した資金は、1,163百万円(前年同四半期は1,175百万円の資金支出)となりました。これは、配当金の支払136百万円、借入金の純減少額1,027百万円による資金の減少があったことによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対応すべき課題はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の総額は、17百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。