【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限や海外渡航制限が緩和され、経済活動は持ち直しの方向に向かい始めました。一方で、ウクライナ情勢悪化による資源不足、中国での部分的なロックダウンによる物流の停滞などに伴い、資源・エネルギーや原材料の入手難、価格高騰が続き、これを契機とした急激なインフレ、為替相場変動や金利上昇などに拍車がかかっており、景気悪化が懸念される状況となっております。このような状況下、当社を取り巻く環境は、半導体製造装置部門の受注、売上は引き続き高水準で推移したものの、同部門の取引先である半導体やハイテク関連企業では、民生エレクトロニクス製品の需要減少や半導体デバイスの在庫増加による設備投資減速の兆しが見られました。一方、計測機器部門の取引先であるものづくり業界全般では、緩やかに設備投資を再開する動きが続きました。その結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高71,076百万円(前年同四半期比16.1%増)、営業利益15,685百万円(同21.6%増)、経常利益16,561百万円(同27.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は11,908 百万円(同24.0%増)となりました。これにより、売上高、各利益ともに半期ベースの既往ピーク実績を更新しました。
セグメントごとの経営成績の概要は、次のとおりです。
① 半導体製造装置半導体製造装置部門では、携帯端末などの民生エレクトロニクス製品需要の減少により、ロジックデバイスや電子部品向け装置需要が減速傾向となり、受注高は前年同期比で減少しました。一方で、SiC などのパワー半導体向け需要、ウェーハ増産向け需要は堅調に推移しました。生産面では部材調達難の影響が続いたものの、調達先拡大や設計変更等の対応で高水準の稼働率と出荷を維持しました。この結果、売上高は前年同期比で増加しましたが、中国でのロックダウンによる据付遅延、台風による輸送遅延などの影響を受けました。当第2四半期連結累計期間の当セグメントの業績は、売上高55,400百万円(前年同四半期比16.7%増)、セグメント利益(営業利益)は13,923百万円(同23.5%増)という結果になりました。
② 計測機器計測機器部門では、ものづくり業界全体の設備投資回復傾向が続いたことで、機械部品・ロボット・半導体関連需要などが堅調に推移し、自動車関連需要は本格的に回復していないものの、受注高、売上高は前年同期比で増加しました。当第2四半期連結累計期間の当セグメントの業績は、売上高15,675百万円(前年同四半期比14.1%増)、セグメント利益(営業利益)は1,762百万円(同8.2%増)という結果になりました。
次に当四半期連結会計期間末時点の財政状態の概要は、次のとおりです。当第2四半期連結会計期間末時点の当社グループの財政状態は、資産合計199,824百万円(うち、流動資産139,776百万円、固定資産60,048百万円)に対し、負債合計59,110百万円、純資産合計140,714百万円となっています。
① 資産当第2四半期末における総資産は、前連結会計年度末に比べ 9,537百万円増加し、199,824百万円となりました。増加の主な要因は、製品、原材料、仕掛品などの棚卸資産の増加6,979百万円、受取手形、売掛金及び契約資産、電子記録債権の増加5,158百万円、建設仮勘定の増加3,683百万円、現金及び預金の減少4,236百万円等です。
② 負債当第2四半期末における負債は、前連結会計年度末に比べ 95百万円減少し、59,110百万円となりました。減少の主な要因は、長期借入金の減少1,000百万円、支払手形及び買掛金、電子記録債務の増加1,004百万円等です。
③ 純資産当第2四半期末における純資産は、前連結会計年度末に比べ 9,632百万円増加し、140,714百万円となりました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加7,803百万円、その他の包括利益累計額の増加1,478百万円等です。この結果、自己資本比率は69.6%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ 4,256百万円減少し、44,749百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、4,611百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益16,626百万円、棚卸資産の増加6,563百万円、法人税等の支払額5,016百万円、売上債権の増加4,084百万円、減価償却費1,798百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、4,803百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出4,903百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、5,120百万円の支出となりました。これは主に配当金の支払額4,105百万円、長期借入金の返済による支出1,000百万円等によるものです。
(3) 経営方針、経営戦略、目標とする経営指標等当第2四半期連結累計期間において、経営方針、経営戦略、目標とする経営指標等についての重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更は生じておりません。また、新たに生じた課題もありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は4,342百万円となりました。なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況についての重要な変更は行っていません。