【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期累計期間における世界経済は、昨年度コロナ禍の影響を強く受けた中国市場の景気回復遅れが顕著であったこと、および欧米の景気後退懸念により製造業を中心とする設備投資需要が伸び悩みました。加えて、エネルギーや原材料などコストの高騰や為替変動による影響も続いており、自動車や半導体関連など主要顧客産業における生産が正常化されつつも、設備投資意欲に本格的な持ち直しが見られませんでした。こうした環境において、当社はメーカー事業と流通事業を併せ持つユニークな業態を活かしながら、これを支える事業基盤をグローバルで進化させ、顧客の確実短納期ニーズに応えることで世界の製造業を中心とした自動化関連産業に貢献しています。これまで当社が築いてきたIT、生産、物流の強固な事業基盤やグローバル拠点網を活用して顧客の需要を的確に捉えることに尽力し、持続的な成長に向けて実行した新商品・新サービス開発を含む新事業政策も概ね計画通りに推移しました。一方で、設備投資の需要低迷により、日本は前年微減、海外地域は前年比減収となりました。この結果、需要減速の影響を受け、為替効果はありましたが、連結売上高は180,094百万円(前年同期比4.3%減)となりました。利益面につきましては、売上数量減、稼働低下および一時的在庫評価損の影響に加え、事業モデル革新に向けた新基幹システム導入に関わる費用増加等により、営業利益は18,515百万円(前年同期比31.2%減)、経常利益は20,007百万円(前年同期比27.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14,185百万円(前年同期比29.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。①FA事業FA事業は、日本において前年同水準の売上を維持できたものの、中国を中心とした海外地域では設備投資需要が全般的に低調に推移し、売上高は57,895百万円(前年同期比5.7%減)、営業利益は7,317百万円(前年同期比40.2%減)となりました。
②金型部品事業金型部品事業は、自動車関連顧客の生産稼働が正常化されつつありますが、設備投資意欲は本格的に回復しませんでした。アジアや欧州など一部地域では増収となりましたが、その他地域は低調に推移し、売上高は39,329百万円(前年同期比1.4%減)、営業利益は4,301百万円(前年同期比9.1%減)となりました。
③VONA事業VONA事業は、ミスミブランド以外の他社製品も含めた製造・自動化関連設備部品、MRO(消耗品)等間接材を販売するミスミグループの流通事業です。売上構成の大きい日本では前年同水準を維持したものの、中国やアジアにおける需要減速影響が著しく、売上高は82,868百万円(前年同期比4.6%減)、営業利益は6,896百万円(前年同期比30.5%減)となりました。
(資産)当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ14,354百万円(+3.8%)増加し、392,813百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金、商品及び製品の増加により流動資産が12,489百万円(+4.4%)増加したこと、および有形固定資産が2,240百万円(+4.6%)増加したことによるものです。(負債)総負債は、前連結会計年度末と比べ4,335百万円(△6.7%)減少し、59,899百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金、未払金の減少により流動負債が4,358百万円(△8.9%)減少したことによるものです。(純資産)純資産は、前連結会計年度末と比べ18,690百万円(+5.9%)増加し、332,914百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金の増加、自己株式の取得により株主資本が1,123百万円(+0.4%)増加したこと、および為替換算調整勘定等のその他の包括利益累計額が17,332百万円(+62.8%)増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は前連結会計年度の82.3%から83.9%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ11,016百万円増加し、117,657百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、23,684百万円の純収入となりました(前年同期は15,055百万円の純収入)。この主な内訳は、税金等調整前四半期純利益が19,914百万円、減価償却費が8,756百万円、賞与引当金の減少額が941百万円、売上債権の減少額が5,831百万円、仕入債務の減少額が3,894百万円、法人税等の支払額が5,591百万円であります。投資活動によるキャッシュ・フローは、6,488百万円の純支出となりました(前年同期は5,501百万円の純支出)。この主な内訳は、固定資産の取得による支出が7,665百万円、定期預金の預入による支出が9,587百万円、定期預金の払戻による収入が10,742百万円であります。財務活動によるキャッシュ・フローは、14,561百万円の純支出となりました(前年同期は5,164百万円の純支出)。この主な内訳は、自己株式の取得による支出が10,095百万円、配当金の支払額が3,511百万円であります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,319百万円であります。 (5) 生産、受注及び販売の状況当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
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