【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。第1四半期連結会計期間より、富留得客食品(上海)有限公司を当社グループにおける重要性が増したため、連結の範囲に含めております。
(1) 業績の状況2022年9月に、ブルドックソースは「創業120周年」を迎えました。次の新たなステージ(海外への展開と事業領域の拡大)に向けグループを磨き上げるため、グループ力・社員力の最大化を目標に、「第10次中期経営計画『B-UP120』」(2020年度~2022年度)の最終年度として、①資本・財務戦略Brush UP(資金循環の活性化)②生産体制Brush UP(生産性向上に向けた大型投資)③マーケティングBrush UP(未開拓・手薄領域へのチャレンジ)達成に向けて取り組んでおります。当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)は、新型コロナウイルス感染症による国内行動制限が緩和され、正常な社会活動に戻りつつありましたが、2022年7月以降は変異株ウイルスの拡大により、新規感染者数は過去最多を更新し第7波のピークをむかえました。また、ウクライナ情勢の長期化や、急激な円安の進行などの影響から原材料・燃料価格が高騰し、食品や日用品、エネルギー価格の値上げが相次ぎました。当社グループにおきましても2022年6月から一部商品の価格改定を実施しましたが、家計の負担が増す中、消費者の節約志向はますます顕著になり「家庭用商品」の売上は厳しい状況となりました。特に小麦粉や食用油の大幅な値上がりにより、お好み焼等ソース使用メニューが敬遠される中、120周年記念キャンペーンを展開し需要の拡大に努めておりますが、「ソース類(ウスター・中濃・とんかつ・専用他)」の売上は前年同期比4.6%減の38億8千3百万円となりました。「ドレッシング類・たれ・ケチャップ」の売上は「&Bull-Dogシリーズ」の新商品「たっぷり薬味焼肉のたれ(きざみにんにく醤油・本格コチュジャンみそ240g)」や「素材を味わうドレッシング(すりおろし野菜・焙煎ごま・和風たまねぎ・イタリアン200ml)」が伸長し売上に貢献しましたが、材料セット等が振るわず前年同期比6.0%減の9億2千5百万円となりました。一方、「業務用商品」は外食や事業所給食の回復による売上増加、デリカ向け商品の新規ユーザー獲得や新規メニュー導入により、売上は前年同期比13.2%増の18億4千7百万円と伸長しました。この結果、当第2四半期連結売上高は前年同期比0.5%減の66億5千6百万円となりました。利益面では、予想を大幅に超える原材料・燃料などの高騰が続き、特に主要原料である野菜・果実類や砂糖類の値上がりが大きく影響し、営業利益は前年同期比53.6%減の1億5千万円、経常利益は保有株式売却により投資有価証券売却益を計上し前年同期比7.6%減の5億5千9百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比13.9%減の3億6千1百万円となりました。今後も物価上昇による消費者の節約志向や原材料、燃料価格の上昇は続くと予想されますが、インバウンド関連の制限緩和や国内行動制限緩和を踏まえた外食・中食市場の需要拡大に向けた商品提案や内食市場変化を踏まえた家庭用商品の市場対応に努め、また、一層の生産性向上等により利益の改善に努めてまいります。
(2) 財政状態の状況当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて9億4千3百万円減少し、288億1千9百万円となりました。流動資産につきましては、現金及び預金の減少などにより、前連結会計年度末に比べて8億2千3百万円減少し、89億6千9百万円となりました。固定資産につきましては、生産体制再構築の投資により有形固定資産が増加したものの、保有株式売却による投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末に比べて1億1千9百万円減少し、198億5千万円となりました。当第2四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べて10億3千6百万円減少し、85億8千6百万円となりました。流動負債につきましては、設備代金支払により未払金が減少したことなどにより前連結会計年度末に比べて33億3千3百万円減少し、39億8千3百万円となりました。固定負債につきましては、長期借入金の増加などにより、前連結会計年度末に比べて22億9千7百万円増加し、46億3百万円となりました。純資産は、利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末に比べて9千3百万円増加し、202億3千3百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7億1百万円減少し、36億6千9百万円となりました。なお、当第2四半期連結累計期間における連結キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、2億9千7百万円の収入(前年同期は、4億1千3百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益5億2千5百万円によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、32億7千8百万円の支出(前年同期は、7千1百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出38億2千9百万円によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、22億7百万円の収入(前年同期は、3億5千万円の支出)となりました。これは主として、長期借入れによる収入25億円によるものです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金のほか金融機関からの借入金によりまかなっております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。
(6) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は9千万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。