【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第3四半期累計期間の末日(2022年12月31日)現在において、判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大による停滞状況からワクチン接種の浸透や行動制限の緩和により、社会経済活動の正常化への歩みが着実に進み、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られました。しかしながら、資源価格の高騰、急激な円安の進行等による物価上昇等、企業を取り巻く環境は一層厳しさを増しており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
また、当社を取り巻く事業環境は、ワクチン接種の普及拡大、医療現場における感染防止策の定着により、回復基調から正常化へ進展してまいりました。
今後も感染防止対策を徹底しながら医療提供体制の確保には最善の努力が継続される中、新たな変異株の出現等により、深刻な医療逼迫の状況が生じる可能性もあることから、依然として先行きは不透明な厳しい状況が続いております。各医療機関の経営環境はより一層厳しさが増してきており、医療現場においてより効率的で効果的な医療サービスを提供できるような製品供給体制が望まれております。
このような状況のもと、当社は、高品質製品の常時安定供給を優先事項と掲げ、医療現場と密着した営業活動の推進、品質を確保しながらもコスト競争力をもった生産体制の構築並びに独創的な製品の研究開発活動の強化に取り組んでまいりました。
当第3四半期累計期間の経営成績の分析は次のとおりであります。
① 売上高
売上高は、6,896百万円(前年同期比7.4%増)となりました。これは主として、主力製品の販売量が引き続き堅調に推移したことに加えて、注入器関連における新製品である「クーデックエイミーPCA」の販売が好調に推移したこと等によるものです。
② 営業利益
営業利益は、969百万円(前年同期比3.9%増)となりました。これは主として、原材料や物流コスト等の高騰により売上総利益が減少したものの、販売費及び一般管理費が減少したこと等によるものです。
③ 経常利益
経常利益は、968百万円(前年同期比3.8%増)となりました。これは主として、営業利益が増加したこと等によるものです。
④ 四半期純利益
四半期純利益は、688百万円(前年同期比3.9%増)となりました。これは主として、経常利益が増加したこと等によるものです。
(2)財政状態の状況
① 資産
流動資産は、前事業年度末に比べて2百万円増加し、6,574百万円となりました。これは主として、現金及び預金が445百万円減少したものの、電子記録債権が125百万円、受取手形及び売掛金が118百万円、前払費用(流動資産「その他」)が79百万円、原材料が53百万円、製品が37百万円、仕掛品が37百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
固定資産は、前事業年度末に比べて33百万円減少し、4,314百万円となりました。これは主として、差入保証金(投資その他の資産「その他」)が11百万円増加したものの、有形固定資産が40百万円減少したこと等によるものです。
② 負債
流動負債は、前事業年度末に比べて337百万円増加し、3,488百万円となりました。これは主として、未払法人税等が75百万円減少したものの、短期借入金が200百万円、電子記録債務が115百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
固定負債は、前事業年度末に比べ492百万円減少し、830百万円となりました。これは主として、長期借入金が484百万円減少したこと等によるものです。
③ 純資産
純資産は、前事業年度末に比べて123百万円増加し、6,569百万円となりました。これは主として、利益剰余金が剰余金の配当により574百万円減少したものの、四半期純利益を688百万円計上したこと等によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は237百万円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。