【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限が緩和され、経済活動は徐々に正常化しつつあります。しかしながら、国際情勢の影響による資源・エネルギー価格の高騰や急激な円安の進行など物価を押し上げる要因が重なり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
外食産業におきましては、行動制限の緩和により回復基調が見られたものの、新型コロナウイルス感染症の第7波による急激な感染拡大、原材料価格などの高騰による仕入価格や経費の上昇等、経営を取り巻く環境は依然厳しい状況となっております。
このような状況において、当社グループは、当社グループの目指す姿である「『食』と『おもてなしの心』で人やまちを笑顔に、元気に。」の下で、「食の安全・安心」、QSC(品質・サービス・清潔)、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底するとともに、消費者のライフスタイルの変化に対応すべく、新しい商品および事業の開発ならびに既存の事業のさらなる効率化を進めております。
店舗数は、国内では新規出店が1店舗(直営店)、閉店が4店舗、海外では新規出店が2店舗、閉店が1店舗あり、合計284店舗(前連結会計年度末比2店舗減)となっております。その内訳は、国内店舗では、らーめん店舗114店舗、和食店舗8店舗、その他外食8店舗(合計130店舗)、海外店舗は154店舗であります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は3,223百万円(前年同期比23.0%増)、営業収益(売上高と営業収入の合計)は3,563百万円(同24.6%増)となりました。また、営業利益は118百万円(前年同期営業損失225百万円)、経常利益は168百万円(前年同期経常損失44百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は132百万円(前年同期親会社株主に帰属する四半期純損失66百万円)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用による、四半期連結財務諸表に与える影響は軽微であります。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
①外食事業
外食事業では、ゴールデンウイークおよび夏休み期間における行動制限の緩和により、売上高回復の兆しが見られました。
8番らーめんフランチャイズチェーンの国内展開を主とするらーめん部門では、コロナ禍により浸透したテイクアウトやドライブスルーの利便性・効率性を追求するとともに、タイ出店30周年記念として販売したタイの8番らーめんの人気メニュー「トムヤムクンらーめん」のほか、「野菜トマトらーめん」など5種類の期間限定商品を販売し、来店客数の回復および新規顧客の獲得に努めております。
和食料理店を展開する和食部門では、季節の和食料理が自宅で手軽に楽しめる「おうちで居酒屋」などのテイクアウト商品の販売を継続するとともに、そば商品、炭火焼き料理をメインに据えた新たな店舗の開発を進めております。また、北陸の旬の地元食材を使った一品料理の企画メニューを展開し、来店客数の回復に努めております。
その他部門では、地元企業とのコラボレーションメニューとして「ほぼいも シャルマスパイス」を期間限定販売したほか、夏季限定商品「おいもとアイス」を販売するなど、地域の食材の良さを活かした商品の開発・販売を進めております。
以上の結果、外食事業の当第2四半期連結累計期間の営業収益は2,782百万円(前年同期比23.8%増)、セグメント利益は319百万円(同69.5%増)となりました。
②外販事業
外販事業では、「8番らーめん」ブランドを活用し、より付加価値のある商品の開発と提案を行っております。地元スーパーマーケット、国内各地の生活協同組合、量販店への卸販売、ネット通販のほか、8番らーめんで人気のある冷凍餃子等の新たな販売スタイル(無人直売所・冷凍自動販売機)の展開を進めております。また、当社監修のカップラーメン「野菜らーめん 味噌」を大手コンビニエンスストアで販売し、多くの反響を呼びました。
以上の結果、外販事業の当第2四半期連結累計期間の売上高は353百万円(前年同期比0.9%増)、セグメント利益は5百万円(同58.4%減)となりました。
③海外事業
8番らーめんフランチャイズチェーンの海外展開は、タイでは148店舗、香港では5店舗、ベトナムでは1店舗の運営を行っております。これら海外店舗も、それぞれ新型コロナウイルス感染症に対する規制が緩和・解除されたことで、売上高は回復しております。また、ベトナムでは再開した1号店の営業指導強化とともに、2号店以降の物件選定を進めております。
タイでの液体調味料の製造・販売については、コロナ禍からの市況回復で売上が堅調に推移しております。
以上の結果、海外事業の当第2四半期連結累計期間の営業収益は426百万円(前年同期比62.9%増)、セグメント利益は145百万円(同134.0%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べ193百万円増加して5,282百万円(前連結会計年度末比3.8%増)となりました。これは主に、現金及び預金が42百万円、その他の流動資産が30百万円減少したものの、売掛金が258百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べ50百万円増加して1,977百万円(前連結会計年度末比2.6%増)となりました。これは主に、買掛金が69百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ142百万円増加して3,304百万円(前連結会計年度末比4.5%増)となりました。これは主に、利益剰余金が102百万円、為替換算調整勘定が29百万円増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ42百万円減少し1,279百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって獲得した資金は、118百万円(前年同期は25百万円の使用)となりました。これは主に、売上債権の増加252百万円があったものの、税金等調整前四半期純利益154百万円、減価償却費98百万円、仕入債務の増加62百万円、協力金の受取額62百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用した資金は、100百万円(前年同期は28百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出91百万円や差入保証金の差入による支出12百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用した資金は、85百万円(前年同期は85百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出55百万円や配当金の支払い29百万円があったことによるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。