【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況当連結会計年度(2022年8月1日~2023年7月31日)における我が国経済は、新型コロナウィルス感染症による各種規制の緩和・解除に伴い、イベント等の開催や国内旅行需要の回復、訪日観光客の増加によるインバウンド需要などにより、社会全体の経済活動は回復基調で推移しております。一方、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料・原油価格の高騰や、過度な円安による物価上昇、各業態での人手不足が恒常化が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループの属する不動産業界においては、コロナ禍による影響は見受けられず、アフターコロナの段階を迎え、国内経済の回復と継続する円安や低金利環境を背景として、国内投資家に加えて海外投資家の国内不動産への旺盛な購入意欲は高い水準で推移しております。このような事業環境下、当社グループは、各事業セグメントにおいて、以下のような取り組みを行いました。不動産分譲事業においては、東京23区内でも特に立地の良い城南・城西地区を中心に、情報分析力、事業企画力などの強みを最大限に生かし、1棟投資用不動産の開発事業を推進しております。また主要ブランド『MIJAS(ミハス)』『EL FARO(エルファーロ)』シリーズの販売活動においては、「エルファーロ大岡山」(東京都目黒区)を含め17棟の引渡し、その他開発事業用地7物件の引渡しを行いました。不動産賃貸事業においては、既存オーナー様の利益を最大化していくため、エリアマーケティングに加え、AI査定システム及び成約事例に基づいたベストな賃料設定、首都圏仲介会社とのネットワークを活かしたリーシング戦略の提案によって空室解消を目指し、当社グループの管理物件における高稼働率を実現しております。またオーナー様との情報交換アプリを導入し、CSアンケートを実施するなど継続的な情報共有・情報交換を図っております。また、主要ブランドである『MIJAS(ミハス)』『EL FARO(エルファーロ)』シリーズにつきましては、商品創りから管理まで当社グループにて一貫した「ワンストップサービス」をご提供することにより、高品質、高稼働率を維持し、収益性の高い投資用不動産商品として高評価を得ており、1棟投資用不動産シリーズのリピート購入に繋がるなど、グループ内の相乗効果を発揮しております。不動産仲介事業においては、不動産分譲事業など他事業を含めた独自の情報網を活用し、顧客ニーズに合わせた物件紹介を行うことで、収益拡大に努めております。請負事業においては、当社グループによる『MIJAS(ミハス)』『EL FARO(エルファーロ)』シリーズ9棟の竣工・引渡し、13棟の設計・施工、その他管理物件の特性に合わせたリフォーム・リノベーションを行うなど収益獲得に努めました。また、当社グループは当連結会計年度において、株式会社協栄組、株式会社明豊エンジニアリング2社の建設会社を新たなグループメンバーとして迎えております。これはグループ全体の企業価値向上のため、各事業の連携をより強めていくと同時に、グループ各社の事業に特化することで、用地仕入、企画から建設、販売、物件売却後の管理に加え仲介や賃貸募集、リノベーション提案など、グループで一貫したサービスを提供する体制を構築することを企図しております。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度における売上高は、主要ブランド『MIJAS(ミハス)』『ELFARO(エルファーロ)』など投資用不動産の販売案件が、当初予想を上回る高い利益率・利益額を確保することができ、売上高は、152億47百万円(前連結会計年度比36.6%増)となり、各段階利益はそれぞれ、営業利益は13億4百万円(前連結会計年度比16.9%増)、経常利益は9億68百万円(前連結会計年度比3.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億37百万円(前連結会計年度比0.4%減)となりました。セグメント別の業績は、次のとおりであります。[不動産分譲事業]不動産分譲事業においては、賃貸アパート開発事業『MIJAS(ミハス)』シリーズを2棟、賃貸マンション『EL FARO(エルファーロ)』シリーズを15棟売却、その他開発事業用地を7物件の売却を行いました。その結果、売上高は116億47百万円(前連結会計年度比36.2%増)、セグメント利益は16億13百万円(前連結会計年度比53.7%増)となりました。[不動産賃貸事業]不動産賃貸事業においては、グループ会社である不動産管理会社の管理事業におけるプロパティーマネージメント報酬等により、売上高は20億81百万円(前連結会計年度比2.2%増)、セグメント利益は1億79百万円(前連結会計年度比18.5%減)となりました。[不動産仲介事業]不動産仲介事業においては、不動産媒介報酬等により、売上高は16百万円(前連結会計年度比40.7%減)、セグメント利益は16百万円(前連結会計年度比33.7%減)となりました。[請負事業]請負事業につきましては、工事請負の施工及びリフォーム工事等により、売上高は14億65百万円(前連結会計年度比189.5%増)、セグメント損失は2億48百万円(前連結会計年度のセグメント利益は21百万円)となりました。[その他]その他につきましては、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主に保険代理業等により、売上高は45百万円(前連結会計年度比0.5%増)、セグメント利益は37百万円(前連結会計年度比14.1%減)となりました。
② 財政状態の状況当連結会計年度末の総資産残高は、前連結会計年度末と比較して84億92百万円増加し、224億80百万円となりました。主たる変動要因としては、新規開発事業用地の取得により棚卸資産が71億69百万円増加したこと、株式会社協栄組の株式取得に伴い資産額が19億87百万円増加したこと等によるものです。負債の残高は前連結会計年度末と比較して70億16百万円増加し、154億74百万円となりました。主たる変動要因としては、開発事業用地等の取得資金として長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。以下同様。)が48億62百万円、短期借入金が9億32百万円増加したこと、株式会社協栄組の株式取得に伴い負債額が7億55百万円増加したこと等によるものです。純資産は、前連結会計年度末に比べ14億75百万円増加し、70億6百万円となり、自己資本比率においては8.3ポイント減少し、31.2%となりました。主たる要因としては、新株の発行により10億28百万円増加したこと、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により6億37百万円増加したこと、配当金として1億88百万円支出したこと等によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ62百万円減少し、34億37百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。[営業活動によるキャッシュ・フロー]営業活動により使用した資金は56億70百万円(前連結会計年度は18億88百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益により9億86百万円、物件売却に係る売買契約手付金の受け取りにより3億39百万円増加した一方で、棚卸資産の取得により69億60百万円減少したこと等によるものであります。[投資活動によるキャッシュ・フロー]投資活動により得られた資金は、2億44百万円(前連結会計年度は6億67百万円の収入)となりました。これは主に、株式会社協栄組の株式取得により1億91百万円増加したこと、貸付金の回収により81百万円を回収したこと等によるものであります。[財務活動によるキャッシュ・フロー]財務活動により得られた資金は53億63百万円(前連結会計年度は13億37百万円の収入)となりました。これは主に、開発事業用地等取得のための資金として、短期借入金及び長期借入金の収入、物件売却による返済等により合計で45億48百万円増加したこと、新株発行による収入のため10億21百万円増加したこと、配当金支払いにより1億88百万円減少したこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績当社グループは、主として不動産分譲事業、不動産賃貸事業、不動産仲介事業及び請負事業を行っており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
b. 受注実績当社グループは、受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。
c. 販売実績当連結会計年度に販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
[連結セグメント別業績]
セグメントの名称
当連結会計年度(自 2022年8月1日 至 2023年7月31日)
金額(千円)
前期比増減率(%)
不動産分譲事業
共同事業物件
-
-
自社単独物件
11,647,936
36.2
小計
11,647,936
36.2
不動産賃貸事業
2,080,805
2.2
不動産仲介事業
16,927
△40.7
請負事業
1,456,841
192.8
その他
45,380
0.5
合 計
15,247,891
36.6
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.不動産分譲事業における共同事業物件の売上高は各物件の総売上高に対し、当社グループ事業シェアに応じた当社グループの売上高であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用並びに過去の実績や合理的な方法に基づく見積りが行われ、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。なお、これらの見積りについては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積り特有の不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容1)財政状態の分析(資産合計)当連結会計年度末の総資産残高は前連結会計年度末と比較して84億92百万円増加し、224億80百万円となりました。主たる変動要因としては、短期貸付金の回収によって2億27百万円減少したものの、新規事業用地購入により棚卸資産が71億69百万円、現金及び預金が1億33百万円増加したこと等によるものです。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、202億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ72億38百万円増加いたしました。これは、短期貸付金の回収によって2億27百万円減少したものの、賃貸アパートメントブランド事業(MIJAS)及び賃貸マンションブランド(EL FARO)の新規事業用地購入により棚卸資産等が合計で71億69百万円、現金及び預金が1億33百万円増加したこと等によるものです。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は、22億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億53百万円増加いたしました。これは、株式会社協栄組の株式取得に伴い建物及び構築物が6億61百万円、土地が5億40百万円増加したこと等によるものです。(負債合計)負債の残高は前連結会計年度末に比べ70億16百万円増加し、154億74百万円となりました。主たる変動要因としては、開発事業用地等の取得資金として長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。以下同様。)が48億62百万円、短期借入金が9億32百万円、株式会社協栄組の株式取得に伴い支払手形及び買掛金が4億70百万円、繰延税金負債が1億8百万円増加したこと等によるものです。
(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は、89億15百万円となり、前連結会計年度末に比べ48億95百万円増加いたしました。これは、新規事業用地購入に伴い、一年内返済予定の長期借入金が28億83百万円、短期借入金が9億32百万円増加したこと等によるものです。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は、65億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億21百万円増加いたしました。これは、新規事業用地購入のための資金として長期借入金が19億79百万円増加したこと等によるものです。(純資産合計)純資産は、前連結会計年度末に比べ14億75百万円増加し、70億6百万円となり、自己資本比率においては8.3ポイント減少し、31.2%となりました。主たる要因としては、新株の発行により10億28百万円増加したこと、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により6億37百万円増加したこと、配当金として1億88百万円支出したこと等によるものです。
2)経営成績の分析(売上高)詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要、①経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要、④生産、受注及び販売の状況」をご参照ください。なお、当連結会計年度におきましては売上高が152億47百万円と前連結会計年度と比較して36.6%の増加となり、売上原価121億66百万円(前連結会計年度比36.8%増)を差し引き、売上総利益は、30億80百万円(前連結会計年度比35.7%増)となり増収・増益となりました。これは、当社グループ全体の売上高の約8割を占める不動産分譲事業セグメントにおきまして、情報分析力、事業企画力などの強みを最大限に生かし、立地を厳選し、仕入れコストを低減することによる市況変動リスクへの耐性強化を図りながら物件調達力の強化を推進したこと、販売案件はいずれも安定した利益率・利益額を確保できたこと、販売費・管理費の削減に積極的に取り組んだことが増収増益の要因となりました。当連結会計年度において主力の賃貸用アパートメントブランド『MIJAS(ミハス)』シリーズは2棟、賃貸マンション事業『EL FARO(エルファーロ)』シリーズは15棟の引渡し、その他開発事業用地7物件の売却など、多様な顧客ニーズに対応した商品開発に取り組み、主力事業の基盤は変わらず堅調に推移しております。(売上総利益)当連結会計年度の売上原価は、121億66百万円(前連結会計年度比36.8%増)となりました。この結果、売上総利益は、30億80百万円(前連結会計年度比35.7%増)となりました。(営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、17億76百万円(前連結会計年度比54.0%増)となりました。主な増加要因は、新規社員の採用に伴う人件費の増加等によるものであります。この結果、売上総利益から販売費及び一般管理費を減算した営業利益は、13億4百万円(前連結会計年度比16.9%増)となりました。(経常利益)当連結会計年度の営業外損益について、営業外収益が1億13百万円(前連結会計年度比128.7%増)、営業外費用が4億49百万円(前連結会計年度比92.7%増)となりました。当連結会計年度の主な内容は、営業外収益が受取利息、営業外費用が支払利息であります。この結果、営業利益に営業外損益を加減算した経常利益は、9億68百万円(前連結会計年度比3.9%増)、売上高経常利益率は、2.0ポイント減少し、6.4%となりました。(税金等調整前当期純利益)税金等調整前当期純利益は、9億86百万円(前連結会計年度比6.2%増)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額等を計上したことにより、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、6億37百万円(前連結会計年度比0.4%減)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
4)資本の財源および資金の流動性当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産分譲事業における事業用地等の購入費用であり、その調達手段は主として金融機関からの借入れによっております。事業用地等の購入費用以外の運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則とし、借入れに係る費用を低減するよう努めております。金融機関による借入れにつきましては、現状は比較的低コストで調達できているものの、将来の金融環境によっては、コストを含む調達環境が大きく変動するリスクがあります。
5)経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
6)経営者の問題意識と今後の方針について当社の賃貸アパートメントブランド『MIJAS(ミハス)』事業を中心とする投資用賃貸不動産市場においては、地方都市を中心として空家数の増加が続いており、将来的にも高い入居率が見込める都心エリアへの重点的な物件供給、また付加価値サービスの提供による差別化戦略が求められております。このような事業課題に対して、当社は企業理念である一生涯のお付き合いをいただける様、「物創りにこだわった、総合デベロッパー」として、1棟投資用不動産ブランドMIJAS(ミハス)』『EL FARO(エルファーロ)』シリーズ(2023年7月期17棟供給済)を、年間約25棟前後の供給を計画目標としております。これら主力事業の開発地域を、東京23区内でも特に立地の良い城南・城西地区を中心に、情報分析力、事業企画力などの強みを最大限に生かし、事業の用地仕入れ活動および販売活動を積極的に展開してまいります。当社グループの主力事業の市場を含む事業基盤は変わらず堅調でありますが、今後の事業展開として、新たなグループメンバーを含めたグループ各社が、独自に成長戦略を描き、各社の体制構築、権限と責任の明確化、意思決定の迅速化により、経営のスピードをさらに引き上げることで、グループ全体の成長を促進し、事業基盤を強化・拡大していき、更なる収益拡大に向け当社グループ一丸となって事業活動を推進してまいります。
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