【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともない、依然として厳しい状況が続いておりましたが、国内外における新型コロナウイルスのワクチン接種促進により感染対策に万全を期した経済活動の正常化が進み、景気の持ち直しが期待されています。2022年3月からはまん延防止等重点措置が全面解除され、旅行及び外食等に対する個人消費が緩やかに持ち直しています。一方、世界的な資源価格の高騰や急激な円安の進行等により、依然として国内外における経済の先行きは不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く事業環境においては、福祉業界では障害者数全体は増加傾向にあり、その内、障害福祉サービス及び障害児サービスの利用者数も2022年10月時点で145.5万人と前年同月と比べ5.9%増加(出典:厚生労働省「障害福祉サービス等の利用状況」)しており、この増加は継続していくものと考えております。介護業界では「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者世代となる2025年には65歳以上人口は3,677万人、「団塊ジュニアの世代」が全員65歳以上となる2040年には65歳以上人口は3,920万人に達すると推計(出典:内閣府「令和4年版高齢社会白書」)され、高齢者人口の増加にともない、今後も需要の増加と拡大が想定されています。一方で、介護職員の人材不足という課題があります。外食業界では1月に再適用されたまん延防止等重点措置が3月21日に全面的に解除され少しずつ客足が戻りつつありましたが、7月からの新型コロナウイルス感染症の第7波による感染者数の再拡大に加えて、原材料価格や光熱費等の高騰の影響もあり、引き続き厳しい経営環境が続いております。このような状況の下、当社グループでは幅広い福祉サービスを提供し、障害者の方々の利便性の向上に貢献するとともに、成長戦略としてM&Aを積極的に行い、事業拡大に努めてまいりました。福祉事業では放課後等デイサービスを新規に4事業所、共同生活援助(グループホーム)を新規に7事業所(65居室)、介護事業では通所介護(デイサービス)を新規に3事業所開設いたしました。一方で、外食事業ではテイクアウト専門業態を1店舗、カツカレー専門店を1店舗閉店いたしました。これらにより、当連結会計年度末の各事業の拠点数は福祉事業84事業所、介護事業40事業所、外食事業7店舗となりました。以上の結果、売上高4,904,246千円と前連結会計年度と比べ789,920千円(19.2%)の増収、営業損失215,932千円(前連結会計年度は営業損失234,354千円)、経常損失200,480千円(前連結会計年度は経常利益39,254千円)、親会社株主に帰属する当期純損失253,891千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益1,306千円)となりました。また、資産は不動産の購入やM&Aにより、現金及び預金が429,744千円減少、売上高増加により、売掛金が158,018千円増加、福祉・介護事業所の新設及び不動産の購入により、建物が155,970千円増加、投資不動産が315,223千円増加、M&Aにより、のれんが291,408千円増加しました。負債は運転資金等の確保により、短期借入金が50,000千円増加、1年以内返済長期借入金が41,472千円増加、長期借入金が536,638千円増加しました。純資産は減資により、資本金が449,796千円減少、資本剰余金が435,815千円増加しております。以上の結果、当連結会計年度末における総資産は、5,206,497千円と前連結会計年度と比べ478,167千円(10.1%)の増加、負債の部は4,120,839千円と前連結会計年度と比べ723,959千円(21.3%)の増加、純資産は1,085,658千円と前連結会計年度と比べ245,792千円(18.5%)の減少となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(福祉事業)福祉事業におきましては、放課後等デイサービスを東京都に1事業所、神奈川県に1事業所、滋賀県に1事業所、三重県に1事業所、共同生活援助(グループホーム)を千葉県に5事業所(46居室)、埼玉県に1事業所(10居室)、三重県に1事業所(9居室)を開設しました。また、M&Aにより愛知県に福祉事業所8事業所取得する等、積極的な事業展開を図りました。これにより、当連結会計年度末時点で84事業所(234居室)となり、売上高2,379,269千円と前連結会計年度と比べ278,399千円(13.3%)の増収、営業利益60,117千円と前連結会計年度と比べ80,579千円(57.3%)の減益となりました。
(介護事業)介護事業におきましては、通所介護(デイサービス)を東京都に3事業所を開設、10月に1事業所を閉鎖しております。これらにより、当連結会計年度末時点で40事業所となり、売上高1,670,534千円と前連結会計年度と比べ11,848千円(0.7%)の増収、営業損失45,503千円と前連結会計年度と比べ129,594千円(前連結会計年度は営業利益84,091千円)の減益となりました。
(外食事業)外食事業におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けることとなりましたが、2022年3月にはまん延防止等重点措置が解除され、客足は徐々に回復傾向にあります。これにより、当連結会計年度末時点で7店舗となり、売上高844,442千円と前連結会計年度と比べ489,671千円(138.0%)の増収、営業損失54,767千円と前連結会計年度と比べ132,493千円(前連結会計年度は営業損失187,260千円)の増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末と比べ429,744千円減少し、2,058,618千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、使用した資金は102,690千円(前連結会計年度は12,320千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失241,423千円、減価償却費89,716千円、減損損失50,320千円、売上債権の増加108,619千円、その他の流動資産の減少66,678千円、その他の流動負債の増加39,674千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は909,084千円(前連結会計年度は670,091千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入125,467千円があった一方で、支出としてM&Aにともなう子会社株式の取得365,961千円、不動産の購入等にともなう有形固定資産の取得633,728千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、得られた資金は582,030千円(前連結会計年度は879,481千円の獲得)となりました。これは主に、短期借入れ50,000千円、長期借入れ975,000千円による収入があった一方で、支出として長期借入金の返済437,521千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績該当事項はありません。
b.仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントで示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(千円)
前期比(%)
福祉事業
540
-
外食事業
427,109
242.7
合計
427,649
243.0
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.福祉事業については、当連結会計年度に就労継続支援B型事業所で飼育しているカブトムシの成虫購入費用が発生したことから、前年比は記載しておりません。
c.受注実績該当事項はありません。
d.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(千円)
前期比(%)
福祉事業
2,379,269
113.3
介護事業
1,670,534
100.7
外食事業
844,442
238.0
調整
10,000
-
合計
4,904,246
119.2
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
東京都国民健康保険団体連合会
1,622,795
39.44
1,618,900
33.01
千葉県国民健康保険団体連合会
758,879
18.44
833,504
17.00
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り当社の連結財務諸表は、我が国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性がともなうため、実際の結果は、これらと異なることがあります。当社の連結財務諸表作成に当って採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
a.売上高売上高につきましては、4,904,246千円と前連結会計年度と比べ789,920千円(19.2%)増収しました。この主な要因は、福祉で2020年11月期開設事業所の立ち上がり、並びに2021年11月期開設事業所の通期稼働、2022年11月期の新規開設、外食でコロナウイルス感染症拡大の影響が緩和され、外食店舗及び加工・物流センターの売上高が増加したことによるものです。
b.売上原価及び売上総利益売上原価につきましては、4,657,213千円と前連結会計年度と比べ706,351千円(17.9%)増加しました。この主な要因は、福祉事業で新たに10事業所、M&Aにより8事業所、介護事業で3事業所を開設したため、人件費や事業所運営費が増大、外食で売上高増加にともない費用が増大したことによるものです。この結果、売上総利益は247,032千円と前連結会計年度と比べ83,568千円(51.1%)の増益となりました。
c.販売費及び一般管理費並びに営業利益販売費及び一般管理費につきましては、462,965千円と前連結会計年度と比べ65,146千円(16.4%)増加しました。この主な要因は、本部管理部門の人員増員による人件費の増加や、M&A費用によるものです。この結果、営業損失は215,932千円と前連結会計年度と比べ18,422千円(前連結会計年度は営業損失234,354千円)の増益となりました。
d.営業外収益、営業外費用及び経常利益営業外収益につきましては、70,616千円と前連結会計年度と比べ223,511千円(76.0%)減少しました。この主な要因は、前期に新型コロナウイルス感染症関連の給付金が有ったことによるものです。営業外費用につきましては、55,163千円と前連結会計年度と比べ34,645千円(168.9%)増加しました。この主な要因は、投資用の不動産に係る費用によるものです。この結果、経常損失は200,480千円と前連結会計年度と比べ239,735千円(前連結会計年度は経常利益39,254千円)の減益となりました。
e.特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益特別利益につきましては、9,884千円と前連結会計年度と比べ21,956千円減少しました。この主な要因は、前期に所有不動産の売却をしたことによるものです。特別損失につきましては、50,827千円と前連結会計年度と比べ43,770千円(620.3%)増加しました。この主な要因は、減損損失の計上によるものです。この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は253,891千円と前連結会計年度と比べ255,198千円(前連結会計年度は当期純利益1,306千円)の減益となりました。
f.資産の部資産につきましては、5,206,497千円と前連結会計年度と比べ478,167千円(10.1%)増加しました。この主な要因は、福祉・介護事業所の新設及び不動産の購入により、建物が155,970千円(31.2%)増加、投資不動産が315,223千円増加、M&Aにより、のれんが291,408千円(2,399.9%)増加した一方、不動産の購入やM&Aにより、現金及び預金が429,744千円(17.3%)減少したことによるものです。
g.負債の部負債につきましては、4,120,839千円と前連結会計年度と比べ723,959千円(21.3%)増加しました。この主な要因は、新規事業所の運転資金等のため、短期借入金が50,000千円増加、1年以内返済長期借入金が41,472千円(10.1%)増加、長期借入金が536,638千円(21.3%)増加したことによるものです。
h.純資産の部純資産につきましては、1,085,658千円と前連結会計年度と比べ245,792千円(18.5%)減少しました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループは、各種法規制、市場環境の変化、他社との競合、自然災害、出店計画、人材の確保等の影響を受けます。これらの要因が発生し、当社グループによる対応策が功を奏さなかった場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。具体的な内容につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性に関する情報当社グループの資金需要の主なものは、当社グループが運営する事業所の運転資金、新規事業所の設備投資資金、新規事業開拓及びM&Aにともなう資金等であります。資金需要に対しては、手元資金から充当することを基本としますが、資金需要が発生した場合は、金融機関等からの借入等、状況に応じた最適な資金の調達をしてまいります。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、収益性の向上と資産効率の向上を目指しており、重要な経営指標として「売上高伸長率10%」「経常利益率10%」「ROE20%」を当面の目標としております。新規事業所の開設・立ち上がり及び外食事業の回復により売上高は増加したものの、福祉・介護事業所の既存事業所にてコロナ禍による利用キャンセルの影響を受け、当連結会計年度の売上高は4,904,246千円と前連結会計年度と比べ19.2%増、経常利益率は△4.1%となりました。今後も、福祉事業を中心とした新規事業所の開設を進めていく一方、既存事業所では適正な運営、業務効率の改善等により、売上高及び経常利益率の向上を目指してまいります。また、当連結会計年度のROEは△21.0%となりました。引き続き、必要な成長投資を強化しつつ、収益力を底上げすることにより、ROEを高めてまいりたいと考えております。
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