【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況 ① 経営成績の状況当第2四半期累計期間(2023年4月1日から2023年9月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に関する行動規制の緩和と社会経済活動の正常化が進んだこと等により、景気は緩やかに回復しているものの、エネルギー・原材料価格等の高騰や物価の上昇等、懸念材料は多く、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。このような状況の中で、当社は2023年6月20日に会社創立100周年を迎え、経営理念「生活者の信頼に応え、豊かな健康生活に貢献する」の下、事業ビジョン「すこやかでより良い時間を願う人々を応援する」に基づき、中期経営計画(2022年4月~2027年3月)において、「次の100年に向けた成長投資と持続的成長基盤の確立」を基本戦略と定め、「養命酒」及び酒類・食品の卸売販売を中心とする既存事業の収益力強化(深化)と、これまで取り組んできた「くらすわ」ブランドを中心とした新たな事業基盤の構築(探索)を同時に行う「両利きの経営」を推進し、収益性を確保しつつ成長投資を行い、新たな企業価値の創造に取り組んでおります。
当第2四半期累計期間の業績は、国内「養命酒」の売上が前年を下回ったことにより、売上高は4,916百万円(前年同期比4.8%減)、営業利益は原材料価格高騰、くらすわ関連事業に係る先行投資、本店ビル更新工事等もあり154百万円(前年同期比76.6%減)、経常利益は419百万円(前年同期比52.0%減)、四半期純利益は281百万円(前年同期比54.0%減)となりました。セグメント別には以下のとおりです。
<養命酒関連事業>国内「養命酒」については、テレビCMや新聞等の広告を実施したほか、卸店やドラッグストア等主要販売チャネルである小売店と協働して陳列強化等を行い売り場づくりに取り組んだものの、物価上昇による消費行動の変化等により、売上高は3,562百万円(前年同期比8.6%減)となりました。酒類・食品については、「養命酒製造クロモジのど飴」、「グミ×サプリ」が寄与し、売上高は378百万円(前年同期比2.2%増)となりました。海外(海外「養命酒」を含む国外販売)については、「養命酒」が前年同期を上回り、売上高は222百万円(前年同期比4.2%増)となりました。不動産賃貸・太陽光発電の売上高は190百万円(前年同期比4.0%減)となりました。以上により、養命酒関連事業の売上高は4,354百万円(前年同期比6.9%減)となりました。
<くらすわ関連事業>店舗は、引き続き来客数が回復していることにより堅調に推移しました。通信販売は、インターネット広告の実施やダイレクトメール送付等の販売施策に取り組み、「五養粥」、「幸健生彩DX」が売上に寄与しました。外販(他社チャネル販売)は、郵便局等での販売に取り組み、「養命酒製造 甘酒」が売上に寄与しました。以上により、くらすわ関連事業の売上高は562百万円(前年同期比16.1%増)となりました。
② 財政状態の状況当第2四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ3,226百万円増加し、52,789百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,343百万円減少した一方で、売掛金が320百万円、投資有価証券及び関係会社株式に含まれる保有株式が時価評価等により4,182百万円それぞれ増加したことによるものであります。負債は、前事業年度末に比べ759百万円増加し、7,532百万円となりました。これは主に未払法人税等が210百万円、流動負債のその他に含まれる未払金が307百万円それぞれ減少した一方で、固定負債のその他に含まれる繰延税金負債が1,273百万円増加したことによるものであります。純資産は、前事業年度末に比べ2,467百万円増加し、45,257百万円となりました。これは主に四半期純利益281百万円の計上及び配当金762百万円の支払により利益剰余金が480百万円減少した一方で、その他有価証券評価差額金が2,906百万円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ343百万円減少し、1,830百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、110百万円の支出(前年同期は864百万円の収入)となりました。これは主に税引前四半期純利益409百万円、減価償却費270百万円等の増加要因と、売上債権の増加額320百万円、棚卸資産の増加額118百万円、法人税等の支払額297百万円等の減少要因によるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、525百万円の収入(前年同期は228百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の純減額1,100百万円の増加要因と、有形固定資産の取得による支出506百万円等の減少要因によるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは、758百万円の支出(前年同期比37.1%増)となりました。これは主に配当金の支払いによるものであります。
(2)研究開発活動当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は139百万円であります。