【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況①
経営成績の状況当第1四半期累計期間(2023年4月1日から2023年6月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に関する行動規制の緩和と社会経済活動の正常化が進んだこと等により、景気は緩やかに回復しているものの、ウクライナ情勢の長期化、エネルギー・原材料価格等の高騰や物価の上昇等、懸念材料は多く、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。このような状況の中で、当社は2023年6月20日に会社創立100周年を迎え、経営理念「生活者の信頼に応え、豊かな健康生活に貢献する」の下、事業ビジョン「すこやかでより良い時間を願う人々を応援する」に基づき、中期経営計画(2022年4月~2027年3月)において、「次の100年に向けた成長投資と持続的成長基盤の確立」を基本戦略と定め、「養命酒」及び酒類・食品の卸売販売を中心とする既存事業の収益力強化(深化)と、これまで取り組んできた「くらすわ」ブランドを中心とした新たな事業基盤の構築(探索)を同時に行う「両利きの経営」を推進し、収益性を確保しつつ成長投資を行い、新たな企業価値の創造に取り組んでおります。
当第1四半期累計期間の業績は、国内「養命酒」の売上が前年を下回ったことにより、売上高は2,439百万円(前年同期比10.2%減)、営業利益は196百万円(前年同期比55.9%減)、経常利益は442百万円(前年同期比30.8%減)、四半期純利益は313百万円(前年同期比31.2%減)となりました。セグメント別には以下のとおりです。
<養命酒関連事業>国内「養命酒」については、引き続き草刈正雄さんをキャラクターに起用し、6月から新しく「すこやかさ、つづけ」というメッセージを掲げたテレビCMや新聞等の広告を実施したほか、卸店やドラッグストア等主要販売チャネルである小売店と協働して売り場づくりに取り組んだものの、物価上昇による節約志向の高まりの影響等を受けたことにより前年同期を下回り、売上高は1,796百万円(前年同期比14.5%減)となりました。酒類・食品については「クラフトジン」、「養命酒製造クロモジのど飴」が寄与し、売上高は202百万円(前年同期比5.4%増)となりました。海外(海外「養命酒」を含む国外販売)については海外「養命酒」が堅調に推移し、売上高は101百万円(前年同期比2.5%増)となりました。不動産賃貸・太陽光発電の売上高は91百万円(前年同期比9.3%減)となりました。以上により、養命酒関連事業の売上高は2,191百万円(前年同期比12.1%減)となりました。
<くらすわ関連事業>店舗は、引き続き来客数が回復しつつあることにより堅調に推移しました。通信販売は、「五養粥」等のくらすわブランド商品が寄与しました。外販(他社チャネル販売)は、郵便局等での販売に取り組みました。以上により、くらすわ関連事業の売上高は247百万円(前年同期比11.3%増)となりました。
なお、くらすわ関連事業では、4月に「くらすわ駒ヶ根店」をリニューアルオープンしたほか、会社創立記念日である6月20日には体験型施設「くらすわの森」のオープン記念式典を行い、2024年秋のグランドオープンを目指し、駒ヶ根工場敷地内に建設を進めてまいります。
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財政状態の状況当第1四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ1,085百万円増加し、50,648百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,695百万円減少した一方で、有価証券が500百万円、投資有価証券が保有株式の時価評価の増加等により1,559百万円、長期預金が500百万円それぞれ増加したことによるものであります。負債は、前事業年度末に比べ92百万円増加し、6,865百万円となりました。これは主に未払法人税等が197百万円、賞与引当金が153百万円、流動負債のその他に含まれる未払費用が176百万円それぞれ減少した一方で、固定負債のその他に含まれる繰延税金負債が620百万円増加したことによるものであります。純資産は、前事業年度末に比べ993百万円増加し、43,783百万円となりました。これは主に四半期純利益313百万円の計上及び配当金762百万円の支払いにより利益剰余金が448百万円減少した一方で、その他有価証券評価差額金が1,422百万円増加したことによるものであります。
(2)研究開発活動当第1四半期累計期間の研究開発費の総額は76百万円であります。