【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和等により社会経済活動の持ち直しの動きがみられましたが、世界的な半導体供給不足や、エネルギー・原材料価格の高騰による物価上昇などにより、先行きは不透明な状況が続いております。
このような環境の中、売上高はマーケティングソリューション関連やIoT関連において受託案件等が増加したものの、オートモーティブ関連において自動車の生産調整の影響等でカーナビゲーション用データの販売が減少いたしました。
費用面では、売上高の構成変化による売上原価の増加や位置情報の精度向上に係る地図データベース整備費用などが増加いたしました。加えて、社会経済活動の正常化やエネルギー・原材料価格の高騰などにより営業費用は増加いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高58,933百万円(前年同期比119百万円減少、0.2%減)、営業利益1,799百万円(前年同期比871百万円減少、32.6%減)、経常利益2,104百万円(前年同期比939百万円減少、30.9%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、投資有価証券売却益や固定資産売却益等を特別利益に計上したことなどにより2,770百万円(前年同期比887百万円減少、24.3%減)となりました。
なお、親会社株主に帰属する当期純利益が前年同期に比べ減少した理由といたしましては、前年同期に投資有価証券売却益等を特別利益に計上したことなどによるものであります。
当社グループの報告セグメントは単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
また、財政状態といたしまして、当連結会計年度末の総資産は、時価評価及び売却により投資有価証券が減少したほか、現金及び預金や退職給付に係る資産がそれぞれ減少したことなどから70,130百万円(前連結会計年度末比9,033百万円減少、11.4%減)となりました。
負債は、借入金が増加したものの、社債を償還したことなどから24,167百万円(前連結会計年度末比6,249百万円減少、20.5%減)となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したものの、剰余金の配当、時価評価によるその他有価証券評価差額金の減少などにより45,962百万円(前連結会計年度末比2,783百万円減少、5.7%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は13,965百万円(前連結会計年度末比2,489百万円減少、15.1%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が4,109百万円となり、法人税等の支払額1,634百万円、投資有価証券売却損益1,294百万円などの減少要因がありましたが、減価償却費5,153百万円、退職給付に係る資産の減少934百万円などの増加要因により6,541百万円の収入(前年同期比1,660百万円減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入1,389百万円、有形固定資産の売却による収入1,232百万円などの増加要因がありましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出5,254百万円などの減少要因があったことにより2,451百万円の支出(前年同期比1,333百万円減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増による収入2,556百万円、長期借入れによる収入2,000百万円などの増加要因がありましたが、社債の償還による支出8,000百万円、配当金の支払額1,463百万円などの減少要因があったことにより6,744百万円の支出(前年同期比2,115百万円増加)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
1)生産実績
当社グループは、位置情報及びそれに紐付く様々な情報の提供を主たる事業としており、生産実績を定義することが困難であることから、生産実績につきましては記載を省略しております。
2)受注実績
当社グループは、主に見込み生産を行っております。地図関連やソフトウエアの受託案件等、一部には受注生産も行っておりますが、その多くが短期間で販売するものであることから、受注状況につきましては記載を省略しております。
3)販売実績
当社グループは、位置情報サービス関連事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(百万円)
前期比(%)
位置情報サービス関連事業
58,933
△0.2
(注) 主要な取引先(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありませんので、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループは、位置情報の提供を通じて社会課題の解決を支援することで、持続的な企業成長を目指すサステナビリティ経営を方針として掲げており、6ヵ年の中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2025(以下、ZGP25)」(2020年3月期~2025年3月期)を2019年4月よりスタートいたしました。
2020年3月期から2022年3月期までの1st Stageは「ビジネスモデル変革時期」と位置づけ、フロー型ビジネスからストック型ビジネスへの転換を着実に進めてまいりました。2023年3月期から2025年3月期までの2nd Stageは「ビジネスモデル具現化」と位置づけ、次の成長ステージへ飛躍するため、コロナ禍により低迷した業績を早期回復し、最終年度である2025年3月期には、連結売上高638億円、連結営業利益58億円(連結営業利益率9.1%)、連結自己資本当期純利益率(ROE)7.3%を目指します。
2nd Stageの1年目である2023年3月期につきましては、売上高がマーケティングソリューション関連やIoT関連において受託案件等が増加したものの、オートモーティブ関連において自動車の生産調整の影響等でカーナビゲーション用データの販売が減少いたしました。
損益面では、売上高の構成変化による売上原価の増加や位置情報の精度向上に係る地図データベース整備費用などが増加いたしました。加えて、社会経済活動の正常化やエネルギー・原材料価格の高騰などにより営業費用は増加いたしました。また、投資有価証券売却益や固定資産売却益等を特別利益に計上しております。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、連結売上高は58,933百万円(前年同期比119百万円減少、0.2%減)、連結営業利益は1,799百万円(前年同期比871百万円減少、32.6%減)となりました。また、ROEは前連結会計年度に比べ2.2ポイント減少し5.9%となりました。
今後、物価上昇や賃上げによる営業費用の増加が想定されるものの、ストック型サービスの拡大、流通基盤から様々なサービス・ソリューションを創出するとともに、ビジネスモデルを具現化することにより、投資回収・営業利益率向上を優先課題として取り組んでまいります。
当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は、時価評価及び売却により投資有価証券が減少したほか、現金及び預金や退職給付に係る資産がそれぞれ減少したことなどから70,130百万円(前連結会計年度末比9,033百万円減少、11.4%減)となりました。負債は、借入金が増加したものの、社債を償還したことなどから24,167百万円(前連結会計年度末比6,249百万円減少、20.5%減)となりました。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したものの、剰余金の配当、時価評価によるその他有価証券評価差額金の減少などにより45,962百万円(前連結会計年度末比2,783百万円減少、5.7%減)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因及び対応策については、前述の「第2 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの報告セグメントは単一セグメントであるため、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
1)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
2)資本の財源及び資金の流動性
(ⅰ) 資金需要
当社グループの資金需要は、運転資金としては、各種地図データベースの構築のための調査業務費用などがあり、設備投資資金としては、主に各種データベース制作システムや地図情報流通基盤ソフトウエアなどへの投資があります。当連結会計年度につきましては5,536百万円の設備投資を行っております。
(ⅱ) 財務政策
当社グループは、現在及び将来の事業活動のために適切な水準の流動性維持及び、効率的な資金の確保を最優先としております。これに従い、営業活動によるキャッシュ・フローの確保に努めるとともに、自己資金を効率的に活用しております。
資金が不足する場合、短期的な運転資金の調達に関しましては、複数の金融機関より確保している融資枠からの短期借入金を基本とし、設備及びM&Aを中心とした投資資金の調達に関しましては、ファイナンス・リースの活用や金利変動リスクを考慮した固定金利の長期借入金を基本としております。また、社債の償還資金につきましては、短期借入金及び長期借入金により調達しております。なお、余剰資金が生じた場合は、借入金の返済に充当しております。
以上により、当社グループの今後の事業活動において必要な運転資金及び設備投資資金を確保することは可能と考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 1.(1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
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