【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日から2022年9月30日まで)におけるわが国経済は、7月中旬以降の新型コロナウイルス感染症の再拡大や、急激な円安、原材料価格の上昇や原油価格の高騰など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く繊維・アパレル業界におきましては、物価上昇による消費マインドの冷え込みが懸念される一方で、行動制限の緩和により、徐々に外出需要が回復し、市場環境は回復基調にて推移いたしました。このような状況の下、当社グループは、3ヶ年の中期経営計画「CHALLENGE NEXT 100」の2年目を迎え、引き続き、3つの基本戦略である「アジア市場」「DX推進」「全社戦略」を中心に、経営資源を有効活用し、企業価値向上、収益拡大に取り組んでおります。以上の結果、当第2四半期連結累計期間の当社グループの売上高は前年同期比13.7%増の8,720百万円となり、営業利益は前年同期比19.4%増の1,034百万円、経常利益は前年同期比22.1%増の1,422百万円となりました。前年同期に特別利益として債務免除益など1,175百万円計上し、特別損失として商標権の減損損失など668百万円計上したことなどにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比6.2%減の1,146百万円となりました。 セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
① ファッション関連事業基幹ブランドである「DAKS」「LEONARD」を軸に、国内をはじめ、中国・香港・マカオ・台湾・韓国・タイなどのアジア市場において、ブランド価値向上を重視し、戦略的な店舗展開を推し進め、ブランドビジネスの拡大を図っております。また、LEONARD FASHION SAS(以下、LEONARD社)の全株式を取得し、LEONARD社が当社グループの傘下に入ることにより、「LEONARD」の更なるブランドステータスの向上や事業展開の拡大を図ってまいります。国内事業は、「DAKS」「LEONARD」を百貨店などに販売する国内子会社では、プロパー販売を重視し、粗利率の向上に努めるなど、収益体質の強化策を推し進め、市場環境も堅調に推移したこともあり、増収増益となりました。海外事業は、「DAKS」などを展開するアジア市場において、事業展開の拡大を推し進めており、前年同期と比して店舗増加による売上増や人件費などの経費増がありましたが、円安によるプラス影響もあったことから、増収増益となりました。以上の結果、当事業全体の売上高は前年同期比16.6%増の3,777百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比56.5%増の1,026百万円となりました。
② 繊維関連事業製品OEM事業は、依然として厳しい市況が続き、受注競争が加速する中、スポーツ、アウトドア、イエナカ分野などへの取り組み強化を図っておりますが、急激な円安に加え、原材料価格の上昇、輸送費の高騰など、コスト高の影響により、増収減益となりました。以上の結果、当事業全体の売上高は前年同期比10.5%増の4,269百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比83.7%減の26百万円となりました。
③ 不動産関連事業大阪の賃貸ビルをメインとして東京・横浜・神戸などの不動産に係る賃貸事業は、稼働率が安定的に推移し、イベントホール事業は、前年同期に比してイベント数が減少いたしましたが、内装工事事業は、工事件数が増加し、増収増益となりました。以上の結果、当事業全体の売上高は前年同期比20.7%増の1,056百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比8.9%増の317百万円となりました。
(2) 財政状態① 流動資産当第2四半期連結会計期間末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,525百万円(11.9%)減少し、18,696百万円となりました。これは、現金及び預金が3,384百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が405百万円増加したことなどによるものであります。
② 固定資産当第2四半期連結会計期間末の固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,471百万円(5.0%)増加し、30,933百万円となりました。これは、商標権が824百万円増加、使用権資産が698百万円増加したことなどによるものであります。
③ 流動負債当第2四半期連結会計期間末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて435百万円(7.1%)増加し、6,608百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が468百万円増加したことなどによるものであります。
④ 固定負債当第2四半期連結会計期間末の固定負債は、前連結会計年度末に比べて771百万円(15.9%)増加し、5,615百万円となりました。これは、リース債務が579百万円増加したことなどによるものであります。
⑤ 純資産当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べて2,261百万円(5.7%)減少し、37,405百万円となりました。これは、自己株式が1,849百万円増加、その他有価証券評価差額金が649百万円減少したことなどによるものであります。
(3) キャッシュ・フロー当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて3,479百万円減少(前第2四半期連結累計期間は2,192百万円の減少)し、当第2四半期連結会計期間末には、12,934百万円(前第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は14,916百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益の計上額が1,440百万円となった一方で、法人税等の支払額が276百万円、棚卸資産の増加額が206百万円あったことなどにより、903百万円の収入(前第2四半期連結累計期間は301百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が1,132百万円、投資有価証券の取得による支出が200百万円あったことなどにより、1,381百万円の支出(前第2四半期連結累計期間は331百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出が1,849百万円、配当金の支払額が1,068百万円あったことなどにより、3,084百万円の支出(前第2四半期連結累計期間は2,165百万円の支出)となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。また、設備投資並びに事業投資等の長期資金需要につきましては、自己資金はもとより、金融機関からの借入等、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討しております。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 研究開発活動該当事項はありません。